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2012年1月2日(月) 16:08

コイルガン関係の特許

 純粋に趣味で工作している分には、特許を気にする必要はない。しかし現実の製品製造においては、常に特許に留意せねばならない。特許侵害は、致命傷となる。有用な電子回路の多くにも、特許がある。もちろんとっくに切れている場合も多いのだが。
 逆に、特許を取得していれば武器となる。しかし自分は、順送り回生型コイルガンの特許を取っていない。

 理由は2つあって、1つは公開性の問題。公知となった技術では、特許を取得できない。良く知られているが、特許出願前に公開してしまった場合、それを行なったのが発明者自身であっても特許は取得できなくなってしまう。電子工作をブログとして毎日公開しつつ、それで生まれた技術を特許出願するというのは無理があるのだ。これは特許の可能性があるから情報を途中から伏せて、というやり方はブログに馴染まない。
 もう1つの理由は、人類には少し早過ぎるからである。
 特許を取得しても、それで製品を作って(もしくは誰かに作らせて)初めて利益が得られる。製品化が困難な特許は、金銭的利益を生まないのである。その一方で、特許は持っているだけで出費がある。1900年に取得されたコイルガンの特許は、利益に結びつかなかった。同様に、いま順送り回生型の特許を取得したとしても、利益に結びつかないと思われる。
 もちろん最近では、特許を出願だけしておいて実用化できるまで寝かせておくことが可能である。しかし、状況は不透明だし実用化後の市場規模も怪しいものだ。世界の小銃を置き換えるようなら膨大な市場だが、それは常温超伝導実用化後でさえ想定し難い。

 だったら別に特許化するほどでもない。
 それでもメーカーや大学の研究所なら、一応特許を取るだろう。コイルガン関係の特許を見ていると、とてもカネになるとは思えないものが転がっている。しかし趣味人としては、これでカネなどどうせ無理であり、ならば欲しいのは実ではなく名となる。
 順送り回生型を発明したのが自分だ、という名である。そこで、特許は出願しないが発明した証拠はしっかりバラ撒いた次第。ホームページでの公開は当然として、ストームタイガーという現実の形にして
Engineer Award 2009 そして youtube やニコニコ動画に送り込んだ。
 もはや誰もこれで特許は取れず、仮に自分はもう生きていないであろうほどの遠未来にコイルガンが隆盛すれば誰でも自由に利用できてしまう。趣味人としてはこれこそ痛快な想像である。

written by higashino [コイルガン戦車24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2012年1月1日(日) 18:19

人類には少しだけ早過ぎる

1)レーザー戦車
2)コイルガン戦車修理
3)コイルライフルかマルイのバトルタンク改造

 去年の正月に書いた予定によれば、レーザー戦車の製作で1年が終わると予想されていた。仮に1年も費やすことなくレーザー戦車が完成すれば、次の優先順位はコイルガン戦車の修理だった。
 しかし実際は、1)が完成せず2)は行なわれず、かろうじてバトルタンク改造が行なわれただけ。それも優先順位は最低なので、他プロジェクトが停止中に進めただけだ。

 先日書いたように、レーザー戦車には光ファイバーの曲げ半径という致命的な誤算が発生し、プロジェクト頓挫。
 コイルガン戦車は修理の成否が不透明なので、優先順位を下げた。
 今年はレーザー銃を完成させたうえでグリーンレーザー再挑戦と行きたいが、1年後にどうなっているかは分からない。
 ともあれここでは、コイルガン戦車やコイルライフルを進めなかったのはなぜか、書いておきたい。

 コイルガンは危険な電子工作ネタとして非常に人気があり、あちこちで「これ武器じゃないか」レベルのものが作られている。しかし、銃刀法で規制しようとする動きはない。相変わらず、ガチの武器として見た場合は実用に遠いのである。
 そんなことはないと感じられる動画も公開されているが、武器としてはスリングライフルの方がまだマシという状態に変わりはない。
 コイルガン自体、1900年に特許が取得されている。19世紀最後の年に特許取得され、21世紀になっても武器としては実用化されていないのである。
 威力という面では、ネックとなっているのがコイルで消費されるジュール熱。よって、常温超伝導が実用化されるまでは解決しない。それも、数百アンペア以上を流しても超伝導状態を保ってくれねばならない。例えこれが解決されたとしても、火薬銃に対して構造が複雑になるデメリットは変わらない。故障し易く、信頼性で遙かに劣る。泥混じりの水溜りに落としてしまった後でも安心して撃てるコイルガンなど、ちょっと想像し難い。
 恐らくは無音の暗殺用として、特殊な兵種が装備するあたりが関の山だろう。かなり先の未来であっても、武装の主役は張れそうにない。まあ暗殺用に有効となったら、一般向けには何らかの規制が行なわれるかもしれないが。

 さて、もう少し現実的な世界を見てみよう。常温超伝導は無理として、コイルガンの効率を上げるため多段式が流行っている。ただ、その大半はスイッチング素子をターンオフさせていない。全長を短くし、効率も高めようとすると、電流がコイルで消費され尽くす前にターンオフさせたくなる。自分が研究しているコイルガンは、そんなタイプである。だが現在のスイッチング素子の技術状況では、コイルガンのターンオフは非常に難しい。そこで大抵の製作者は、多段式コイルガンを作ってもターンオフを避けた設計を行なう。各コイルは完全に独立している。

 誰もがやってることに参入しても面白くない。だから自分としては、コイルガンやるならターンオフとそれに伴う回生電流を活用した独自の方式を突き詰めたい。ところが、それには現在のスイッチング素子が追い付いていない。スイッチング素子を壊しまくってしまい、その原因を追究し、ほぼ結論が出ている。
 スイッチング素子には、守らねばならない定格が数多く存在する。温度、電流、電圧、dv/dt、I2t、などなど。この中で I2t が引っ掛かる。それ以外はストロボ用のスイッチング素子がコイルガンにも適合するが、I2t だけは適合しない。
 ストロボとコイルガンを比較すると、回路のインダクタンスが全く違う。このため、コイルガンのターンオフでは電流二乗時間積が桁違いに大きくなってしまうのだ。I2t を減らそうとスイッチングを高速にすれば、サージが発生し易くなるし dv/dt にも引っ掛かる。

 スペック全てがコイルガンに適合するような理想的なスイッチング素子も、常温超伝導より先に実用化されるだろう。だが、今はまだ駄目だ。人類には、まだ「少しだけ」早過ぎる。
 いまコイルガン戦車を修理したりコイルライフル製造に乗り出した場合、スイッチング素子に過負荷を掛けることになる。または、I2t を満たすためだけにそれ以外がオーバースペックとなる素子を使う羽目になる。

written by higashino [コイルガン戦車24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2010年6月23日(水) 21:01

修理は無理

 ホットボンドを掘削してツェナダイオードに到達。

 受信機の基板が劣化している可能性はあるものの、交換の面倒臭さや金銭的なものを考えると修復出来るに越したことはない。

 ツェナダイオードを破壊。ガラス製筐体なので、バラバラに崩れ落ちた。内部の金属パーツを取り去り、ツェナが短絡故障していた場合はこれでGNDとの短絡は解消するはずだ。

 だが、相変わらずGNDとは短絡したまま。
 つまりサージでツェナが破壊されたのではなく、受信機内部のパーツが壊れている。こうなると修理は無理だ。残念ながら受信機まるごと交換せねばならない。
 ところが、この受信機はもう売っていない。日本遠隔制御のR500という奴だが、現行製品はR610になっている。外形ほぼ同じでチャンネル数が5から6に増えている。

 だったら単純に置換すれば良さそうだが、サーボパルス出力まで完全互換とは限らない。現に同社の8チャンネル受信機は互換性がない。
 ラジコン装置同士を接続するプロトコルとしてはもちろん互換性があるが、タイミングチャート的な互換性はない。

 どっちみち交換は避けられないのだから、やるしかない。しかし運が悪いとPICのプログラムをかなり大幅に書き換えねばならなくなる。それも、どう書き換えれば良いか悩まされるレベル。言うまでもなく、最初は出力パルスの調査から始めることになる。

 一方ではチャンネルが1つ増えるので、何か1つ遠隔操作可能なギミックを追加出来る。ただしこれも、1チャンネル増えたサーボパルスをPICで読まねばならない。
 既存のサーボ等を直結して済むギミックならPICで受けずに済むから、そっちの方が良いかもしれない。

 ところが更に問題が。秋葉原のス−パーラジコンではR610を売っていない。元が空用受信機ということで、2.4GHz帯が流行。そっちしか置かなくなっているのだ。R610は現行商品だが、R500の後を追ってディスコンにならないか不安になる。
 R500が期待の新製品として華々しく登場した頃から、ラジコン戦車を自作してるので・・・

 2.4GHz は見通し操縦が当たり前の空モノでは良いが、地上用としては使いたくない。波長が短く直進性が高いので、ちょっとした障害物でノーコンの可能性がある。わざわざ短い波長を使う意味はない。

 買わないという選択肢は無いので、ネット通販を利用。とにかく現物を入手して調べないことには、どうしようもない。

written by higashino [コイルガン戦車24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2010年6月22日(火) 21:18

ここが壊れるとは

 なぜ走行系が沈黙したのか?
 尾灯LED自体は生きているようなので、それをモニターにしてまずは最低限の確認を行う。無限ループで毎秒2回の点滅を行うプログラムを走行PICに書き込んで実行。

 すると、青い光が規則正しく点滅した。どうやらPICは生きている。特に過熱することもない。
 ここで気付いた。モーター駆動用のHブリッジが生きているかどうかも簡単に確かめられる。左右のキャタピラの速度と向きを設定すればHブリッジに適切な出力を行うルーチンがある。それを無限ループから直接呼び出せば良い。

 左キャタピラ低速前進・右キャラピラ低速後退、という組み合わせで出力すると、ちゃんと滑らかに動いた。次に前後逆に設定したプログラムをPICに書き込む。
 電波の受信とか無関係で、車体のみで電源を入れればモーターが動く。逆の動きも問題無し。つまり、走行用Hブリッジも健在だ。

 コンデンサー充電器の出力はおかしい可能性が残るが、基本機能はしっかり生きている。
 受信機との接続ピンとPIC間の導通も問題無しで、GNDと短絡している場所もない。

 まてよ、受信機側の出力がGNDと短絡している可能性はあるぞ。凄まじい短絡爆発だったので、強烈な誘導サージが発生したはずである。受信機の出力端子に入れてあったツェナダイオードが過負荷で焼けて短絡すれば、Lしか出力されなくなってしまう。

 調べると、写真下部に突き出している2系統の出力のうち、右側のピンがGNDと短絡していた。これが犯人だ。PICからすると正常幅のパルスが送られて来ないため、ノーコンと判定してフェイルセーフの完全沈黙動作に入っていたのだった。

 だが、このピンが壊れるとは大いに謎である。
 受信機とトリガーや砲塔動作の接続の方が配線が長く、しかも爆発の近くを通っている。誘導サージで破壊されたのであれば、そっちが先だ。
 走行系は見ての通り電磁シールドをしっかり施してあるし、爆発からも遠い。それが破壊されるとは納得出来ない。

 しかしアンテナ側から侵入したサージが犯人なら、5系統の出力のうち1系統だけ死ぬのはおかしい。訳分からないが、死んだタイミングが短絡爆発だったのは間違いないし、出力のうち1系統だけが死んだのも間違いない。

 受信機の出力はツェナで保護した上でホットボンドで埋めてある。そのため、ツェナを交換するのは非常に難しい。また、交換もしくは除去出来たとしてもそれで復活する保証はない。この1系統だけにツェナを破壊するほどのサージが侵入するとは考え難い。だから受信機内部の回路が壊れている確率も高い。
 そればかりではない。健在に見える残る4系統も劣化している可能性ありだ。

 受信機が壊れると厄介なので筐体を金属で覆ったりサージ対策をあれこれ施したのだが、モロな短絡事故によるサージには耐えきれなかった(泣)。
 もっとも、コイルガンの通常発射に伴うサージで破壊されては話にならないとして、明らかな事故のサージまでは耐えきれなくてもやむを得ない。

written by higashino [コイルガン戦車24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2010年6月21日(月) 21:13

充電器停止信号

 射撃管制PICのソケットは丸ピン独立2列であり、18ピンソケットの手持ちがなく流用した当初はいろいろ危惧した。だが、ソケットの端が空いていることでマイナスドライバーを差し込んで簡単に引き抜ける。土台が厚く頑丈になったので、梃子を働かせても不安はない。
 差し込む際も確実に保持され、いい感触である。結果的には、これで成功だったようだ。

 テスターで導通をチェックしても、特におかしな場所は発見出来ない。それなのに一部の信号が正常に出力されない。問題を単純化するため、プログラムに更に手を加える。起動直後にRA3にHを出力し、そのまま無限ループで待機させる。
 これで動かすと、やはりRA3にはLしか出て来ない。

 考えてみればレーザー出力の配線ミスにより、プログラムを修正する前に射撃PICは定格オーバーで動いてしまったと考えられる。大半の機能はその後も何とか動いていたが、I/O関係はやはり一部故障したのではないか?
 RA3に常時H出力するプログラムを新品PICに書き込み、動作させてみる。案の定、RA3にはちゃんとHが出力された。

 結論としてHが出力されなかった原因は、初期はプログラムミスであり後期はレーザー出力配線ミスでPICが壊れたことだった。もちろん初期は、両方の原因が重なっている。

 新品PICに正式なプログラムを書き込んで動かしてみる。トリガーの位置に応じてRA3の充電器停止信号がちゃんと切り替わる。レーザーの点滅状況や明るさも正常。
 そして、PICが暖かくなることもない。

 どうやら、こっちは片づいたか?
 レーザー配線のC1623は、エポキシで固めた上でマスキングしてある。当分は旧レーザーポインターを使うが、改修(というか既に修理だ)が済んだらグリーンレーザーに換装したい。そうなると今の配線は不要になる。
 だからこんな中間位置で、配線余らせた状態にしてある。

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