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2006年07月の記事

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2006年7月31日(月) 18:34

下手な考え

 LT3750のDONE信号は充電完了時にLとなるが、それ以外に内部エラー発生でもLとなるらしい。内部エラーとは異常な温度になったりとか電圧が低下したとか。どっちも発生していそうにないが、他にもエラーがあるかもしれない。分からない。
 だが、もっとありそうなのはトランスがフライバック型ではない可能性だ。LT3750はコンデンサーが所定の電圧になったことを、トランスの一次側だけで検出する。そのため、電圧モニター用の分圧抵抗等を用意せずに済み、便利だ。しかし、フライバック型ではない場合は正常な検出が出来ず、一瞬で充電完了と判断してしまうんじゃないか?

 フライバック型は周辺部品を減らせるが若干トランスが大きくなるらしい。それより問題なのは、単に二次コイルの巻き方向が逆なだけではなくコア構造も一部違うらしい。
 実際素朴な疑問として、巻き向きが違うだけなら二次コイルの+−逆に使えば普通のトランスでも同じじゃないのか?というのがあった。もし用意したトランスがフライバック型ではないなら、一次コイルを逆回りに巻き直せば良いんじゃないか?とも。
 だが、巻き直して済むものではないようなのだ。

 どうやら手詰まりである。やっぱりフライバックトランスが最大のネックだ。
 今のところ最終的にどのような電圧のコンデンサーを使うのがベストか決まっていない。だから、高過ぎる電圧を発生させるが入手の容易なブラウン管用のフライバックトランスの出番があるかもしれない。そうなればLT3750が威力を発揮するかもしれない。しかし当面はこれ以上進めない。
 LT3750の回路は凍結し、別の手段を探すべきだ。

 こんな苦労しなくても、秋月インバーターをそのまま使えば良いという意見がありそうだ。交流100Vを整流すれば直流280Vとかなり手頃な電圧が得られる。12Vバッテリーで150ワットの容量だ。かなり使い勝手良さそうだ。しかし問題は、電源の保護である。
 大容量コンデンサーの充電は、事実上出力側をショートさせるに等しい。何らかの保護をせねば電源が持たない。保護の手段として適切な抵抗を入れるのでは猛烈に効率が低下する。電子レンジのMOTのような圧倒的能力があればそれでも実用になるが、バッテリー駆動を考えるととても取れない手段だ。

 だが、LT3750はかなり良いヒントをくれた。
 トランスの二次側で発生した電流は、コンデンサーへ流れ込むに任せて大丈夫なはず。電源を保護するなら一次側に対策すれば良いはずだ。LT3750の推奨回路では二次側にはダイオード以外の保護が入っていない。
 フラッシュ用コンデンサーの充電回路で一般的なのは、555等でパルスを発生させてFETを駆動し、トランスの一次側に交流を与える手法である。それは・・・何かに似ている。自分がLD用定電流電源を試行錯誤していた時に作った、正面突破の回路である。電流検出用抵抗の両側の電位差を標準電位と比較。OPアンプの出力をFETゲートに接続してON/OFFする。

 定電流回路ではOPアンプの出力が激しくLとHを繰り返す。これによる電流リップルが大き過ぎて実用にならなかったが、ソレを積極的に交流発生用として使えばどうだ?
 555の代わりにOPアンプを使ってFETを駆動するのだ。通常のフラッシュ充電回路に定電流回路を合体させたものと考えて良い。
 相手がLDの場合だと、定格以上の電流がパルス的に流れた瞬間にLDが劣化し、短時間で壊れてしまった。しかしトランスやラジコンバッテリーであれば、瞬間的に大電流が流れても平均として穏当な電流値に収まっていればそうそう壊れないだろう。
 要するに、典型的フラッシュ充電回路のトランス一次側に定電流制限の機能を組み入れたもの製作し、コンデンサーをダイレクトに充電してやろうという計画だ。

 回路の左側は単に基準電圧作ってるだけ。こんな回路は一瞬にして幾つも問題点に気付く。
・トランスに適した周波数を発生させられるとは限らない。
・出力電圧を任意に設定するのが難しい。
・バッテリーが弱って電流不足になるとFETが常時ONとなり交流が発生しない。
・OPアンプの出力がしっかりGNDまで振れてくれなければロスになるのでは?

 となればもっと構成を複雑にし、トランスに適した周波数を独立で発生させ、OPアンプの出力はデューティ比を変えるのに使うPWM方式にするべき。また、出力電圧を分圧抵抗などで検出し、これまたOPアンプかましてPWMにフィードバックすべき。
 などと考えると全然シンプルじゃなくなるし、検索したらそもそも既に同じコト考えてる人間いるようだし・・・

 フラッシュランプの駆動なんて非常に需要があるため、大抵の工夫は既に誰かが考え付いているものだ。だから下手な考えを巡らせるよりは検索エンジン使った方が効率的である。本当に誰も考えてないアイデアが浮かんだら特許取れる。それに、どんな手法を使おうとも適合するトランスを入手できねば無意味。
 コンデンサー充電回路に関しては、設計ありきという本来の姿ではなく入手出来るトランスありき、で考えるしかないのでは?
 結局のところ秋月インバーター使って、入力に定電流回路・出力に整流回路かますのが一番マシじゃないか?

written by higashino [パルス] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2006年7月30日(日) 21:04

怪しい現象

 新しい基板を中央にセットし、実験開始。
 画面外左にPICがある。赤黒の配線が続いている。スイッチの黄色いコードも見えている。
 100kΩの調整半固定は上部に移動。

 PIC接続のCHARGEスタートスイッチがOFFであることを確認し、ATX電源を入れるとPICの緑LEDが点灯。ドキドキしながらCHARGEスタートスイッチをONにする。その瞬間、チャージDONEを示す赤LEDが点灯した。
 やったのか?

 しかし、青いセラコンの電圧を測ると、全くチャージされていない (;_;)
 コンデンサーを逆に接続し直して試すが、全く同じ。CHAGEスタート指令を発した瞬間にDONEが返って来て、実際には充電されていない。

 LT3750は、「どんな容量のコンデンサーでも充電可能」と謳っている。しかしさすがに0.01μFは小さ過ぎて正常に充電出来ないのかもしれない。そこで、使い捨てカメラの電解コンデンサーを投入する。
 トランスのスペックが完全不明である。万一のことがあった場合に、5ジュール程度しか蓄積出来ないコイツなら被害を少なく抑えられるだろう。念のため両方ともダイオードを接続し、逆接続に備える。

 基板が狙い通りに動いても充電ペースは毎秒30ジュールに達しない。5ジュールを充電するには肉眼で確認可能なタイムラグがあるはずだ。だが、やはり充電指令を送ると瞬時に完了信号が来た。電流計の針もピクリとも動かないので、やっはり充電されていない。
 ところが、コンデンサーの電圧を測ると9Vほどある。

 例の放電器で電荷を放出し、再度実験。ところが、その後は何度試しても電圧はゼロにしかならない。9Vが再現されない。ヤバい。最初から9V貯まってやがったのか!?油断した・・・
 これまたコンデンサーを逆に接続し直して再度チャージ。やはり一瞬で完了。電圧を測ると42Vもある。放電器のLEDがさっきより明るく輝く。しかしこれまた再現されない。2回目以降は電圧ゼロのままだ。ハンダ付けする時にハンダゴテから漏電してコンデンサーにチャージされたりするのだろうか?

 充電指令を送らずに放置しておくと、コンデンサーの電圧が勝手に上昇して行くことを発見。
 だが、ずっと放置していても6〜7Vよりは上がらない。
 あれこれ謎な現象が起きているものの、1つだけ変わらない点がある。充電指令を送ると一瞬で完了信号が返って来ることだ。充電指令をOFFに戻せば完了信号も消える。まさか・・・

 LT3750が充電指令を受け取るピンと、完了信号を送り出すピンは隣接している。ショートしてるのでは?
 もしそうなら、テスターで容易にチェック可能だ。だが、ここまで考えてチェックは不要だと気付く。充電指令はCHARGEピンをLからHにすることで発する。完了信号はDONEピンがLになることだ。
 つまり、CHARGEピンをHにした瞬間にDONEピンはLになり、CHARGEピンをLに戻すとDONEピンはHになっている。ショートはあり得ない。

 前回に比べると事態は遙かにマシである。LT3750が一応生きていないとこんな現象は発生しない。
 怪しい現象の数々も、正常動作へのヒントを含んでいるかもしれない。まずは、LT3750のスペックシートを読み直してみよう。

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2006年7月29日(土) 20:25

ハード準備良し

 ジャンク基板の流用は、逆に時間を無駄にしてしまった。
 どうしても1カ所だけ意図した通りに動かず、散々可能性をチェックした挙げ句ハードの異常と結論。ジャンク基板から追放し本物のジャンク・・・廃棄処分決定
(;_;)

 結局、新しいPIC基板を作り直した。
 ICソケットを利用しての空中配線で手っ取り早く仕上げる。これでちゃんと動くのがPICの扱い易い点だ。

 黄色い配線がスタートスイッチ。物理スイッチによるLとHをPICで読み込み、チャタリングの影響を排除して赤い配線から出力する。
 黒い配線はDONE信号を読み込む。充電終了信号が来れば赤LEDを点灯させる。
 緑LEDもPICで点灯可能だが、当面は単なる電源ランプ代わりに使う。
 LEDは330Ωで電流制限しPICのI/Oで直接ドライブする。

 こうして新品で作った基板は全く問題なく意図通りに動いてくれた。

 こっちはLT3750を差すための基板。
 14ピンソケットの4ピン分は埋めてあるが、鈴商には10ピンのソケットがあると判明。正式版はそれを使ってコンパクトに仕上がるだろう。

 ジャンパピンはPICとの接続用。スタート信号とDONE信号である。

 茶色の配線は100KΩの半固定抵抗へ。

 千石電商に金属被覆抵抗で0.1Ωがあると判明。
 3つ束ねて33ミリΩにしてある。これで2アンペア強が流れるはず。

 こうして個別パーツは揃ったが、コンデンサーを放電する時には強烈なノイズが撒き散らされるはずである。
 それによってPICがどのような影響を受けるのか、興味深い。もちろん問題が発生すれば試作のうちに対処方法を考えねばならない。

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2006年7月28日(金) 18:10

逐次充電

 コンデンサーにはいろいろな種類がある。それはつまり、すべてにおいて最強というコンデンサーが存在しないことを意味する。用途によって種類を使い分けるのだ。では、パルスレーザーに向いたコンデンサーは何だろう?
 これは、キセノンフラッシュを光らせるのに適したものは?と言い換えてもほぼ同じである。
 一般的な回答と、ポータブルレーザーでは事情が異なる。据え置きレーザーならある程度は物量作戦も可能だが、ポータブルの場合はサイズや重さを無視出来ない。となれば、ジュールを稼ぎたい場合に事実上電解コンデンサー以外の選択肢がない。
 オイルコンデンサーはパルス電源として優秀だがジュールの割に少々重過ぎる。パワーを追求するとポータブル化は苦しい。それに、少し前までフィルムコンデンサーのように半永久的な寿命があると勘違いしていた。
 実際にはオイルコンデンサーの寿命は短いようだ。保存寿命ではなく放電可能回数の方である。となれば選択する理由が無くなってしまう。

 電解コンデンサーは放電可能回数が少ないがこの際それは目を瞑るとして、耐圧が低いわ内部抵抗大きいわと困ったちゃんである。しかし、耐圧は直列すれば上げられるし内部抵抗は並列すれば減らせる。
 これに対して、容量の割にでかいとか重いとかは、対策が無い。つまり選択の余地はなく、メインコンデンサーは電解使うしかないのである。
 カメラや短いフラッシュ管であれば、300〜400Vで充分な発光が得られる。だが、もっとハイパワーな管だったり発光時間を短縮したい場合は、電圧を上げねばならない。
 周知の通り、コンデンサーの並列は良いが直列は問題を含んでいる。2個直列しても耐圧は2倍にならないし3個直列しても3倍にならない。個々の特性のバラつきにより特定のコンデンサーだけに余計な負荷が加わるのが通例だ。

 しかし、それが問題になるのは充電時だけ。放電する場合は個々の充電がしっかり行われているなら電圧は個数に比例してアップする。つまり、1個ずつもしくは並列で充電し、直列で放電すれば良いのだ。
 こんなことは誰でも分かるのであり、問題はそれを実現する具体的方法である。
 まず、何らかの配線付け替えが必要なのは自明である。幾つかのスイッチを使って配線しておき、必要に応じて切り替えれば良い。機械スイッチをバチバチ切り替えるのはまあ論外として、どうするのがベストだろうか?
 普通なら半導体スイッチを使えば簡単である。ところが、相手は高圧大電流と来ている。特に肝心な放電時の性能を考えると、直列接続時に回路にスイッチ素子が含まれないのがベストである。
 コンデンサーは最初から直列にしておき、充電時に工夫したい。

 こうして順番に考えると、ほとんど一本道だ。選択肢が無いとも言う。
 直列回路に余計な素子を挟みたくなければ、コンデンサーを1段ずつ順番に充電するしかない。欲張って複数の電池を同時に使って並列充電して短時間で完了などと欲張ると、ちょっとしたパズルになる。ダイオード等を使わず実現するのは困難だし、電池を相互に絶縁するのは最低限必要なのでバッテリーも複数系統用意せねばならない。

 充電回路は放電時に比べると電流が小さいため、スイッチング素子にも選択の余地がありそうだ。しかし300〜400Vとなると案外余地がない。
 それなりのパワーがあるコンデンサーバンクを実用的な時間で充電しようすると、充電回路の電流もアンペア級になる。400Vで直流1A流せる素子はそう多くない。先日作った放電回路では、400Vでたった40ミリアンペアを安心して流すためにかなり破格なトランジスターを用意した。
 リレーも考えたが定格満たすには結構でかいのが必要だし、何よりスイッチONしている間中0.1Aとか消費し続けるのが許せない。

 サイリスタは使えるだろうか?
 レールガンやコイルガンのメインスイッチに使うような破格の耐電流は不用だが、問題はON時の抵抗値である。数ミリΩなら許せるが、高耐圧FETのように数百ミリΩもあった日には論外である。LT3750による制御ではトランス2次側の電荷を成り行き任せでコンデンサーに放出させる。瞬間的には結構大きな電流が流れるはずであり、抵抗値が大きいとロスがバカにならない。
 コンデンサーの直列回路の途中に入れる場合ほど致命的ではないが、無視出来ない。バッテリーで動かそうとする場合、いかなる場合も「効率」を忘れられない。

 2次側ではなく1次側をスイッチングする手が無いでもない。12Vで消費電流かなり一定。10Aであっても数ミリΩのFETが使えるのでロスは小さい。しかしこの場合、2次側のトランス等をコンデンサーの段数分用意せねばならない。インフラの無駄が大きく、重量等も無視できないポータブル機器ではこれまた却下される。
 適切なスイッチ素子さえ用意出来れば特に悩む問題でもないのだが・・・

written by higashino [パルス] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2006年7月27日(木) 17:31

念を入れよう

 これが、現時点では恐ろしく貴重なDIP版LT3750(手製)である。最初からこの状態で売られてさえいれば・・・

 最初に白い5分硬化型エポキシで足回りを固めた後、黒い2時間硬化型エポキシでパッケージ化した。

 製作中は2個目を作るなど考えもできなかったが、一度作ってしまえばもう1個作れそうな気分になる。この状態であればLT3750を単独で差し替えることも可能なので、一度動いてしまえば2個目のLT3750が正常かどうかは簡単に確認可能となる。

 試験用に使うPICのため、ジャンク箱から基板を引っ張り出す。
 これを作った時の資料が無くなっていて、パターンを追いつつテスター使ってスペックを確認する。セラロックが10MHzと低速だが当面の試験に問題は無い。

 LT3750をスタートさせるには、Vccを供給すれば良いってものではない。スタートピンをLからHに切り替えることでスタートするのだ。
 先日の手抜き基板ではこれを物理スイッチでやっていたので、チャタリングの影響が不透明だった。動かない理由となる可能性が1つ増えていた訳で、話をややこしくしていた。
 PICを使ってスタート信号を送れば、少なくともチャタリングがトラブル源にならないことが保証される。動作確認する上で、排除可能なトラブル可能性は最初から排除しておくべきだ。

 どっちみち正式なレーザー銃作る時はPIC制御が絡む予定なので、PICによる制御が出来ることは確認しておいていい。
 充電終了信号もPICで受けてLEDを光らせれば、終了信号が正常に来なかった場合にそれが本当に来ていないのかLED点灯回路の異常なのか切り分ける手間が省ける。
 PIC基板が正常動作しているかどうかは、単体試験が可能だ。

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