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2014年02月の記事

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2014年2月28日(金) 21:38

まずは掃除から

 作業には、何よりもまず部屋の掃除が必要だ(汗)

 融着接続機と励起LD群の高さを合わせるため、雑誌を積んで調整。

 しかし、思ったよりグラつくので、もっと適切な台を探さねばならないかもしれない。台の面積も広げる必要がある。

 融着接続は、なかなか成功しないので頭が痛い。
 接続ロスがあると、発熱が増えるしシステム全体の効率も落ちる。自作ファイバーレーザーの効率がどこまで上げられるかは、融着技術が直接影響する。

 顕微鏡があっても、透明な石英ファイバーの軸を合わせたり融着不良を発見するのは難しい。そこで融着接続機は、照明波長を選び適切な画像処理を行うことにより、光ファイバーの構造や状態が観察し易いようにしている。だから、融着接続機を使わずに自前でプラズマ放電行って融着するのはまず無理である。更に、専用メーカーは融着ノウハウを溜め込んでおり、インテリジェントに状況に応じてパラメーターを自動調整してくれる。
 光ファイバーの融着には、融着接続機は必須と言って良い。

 融着接続機は画像処理で、対象ファイバーの位置合わせを自動的に行ってくれる。これは信頼できる。更に、接続終了直後には接続ロスも推定してくれる。しかし、こっちは過信できない。
 接続ロスを正確に測定するには、実際に光を通してその強さを調べねばならない。これは、非常に手間が掛かる。だから通常は、画像処理で融着部分を観察し、推定値を出す。ところが、融着に失敗して気泡を抱え込んでも融着ロス0dBが出たりする。
 最終的には、モニターの映像を目視して確認せねばならない。融着ロスが0dBあるいは非常に低い値が出た上で、見た目も綺麗という条件が揃って、初めて融着は成功とみなせる。

 何十本も融着しそれを束ね、ポンプコンバイナーを固定した後で、1本だけ融着し直すというのはとんでもなく大変である。融着作業時にすべて確実に成功させておかねばならない。

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2014年2月27日(木) 21:01

最終構想時

 最終構想時のシステム構成が、これ。
 PCが、今回の実装対象となっているポンプコンバイナー。HR:高反射ミラー、OC:出力ミラー、いずれも入手済みだが実装は当分先。
 AFが、未購入のYbレーザー媒質ファイバー。HRとOCに挟まれているのが共振器で、単独のAFが増幅器。
 LDは、照準用同軸レーザーポインター(レーザー銃が完成した後で、余力があれば実装する)。グリーンレーザーポインターは極めて入手し易いが、光ファイバー出力のものとなると一気に極端に入手困難である(カネに糸目を付けないのなら話は別だが、レーザー趣味においてそのコトバは常識の100倍のカネを払うことを意味する)。

 色分けされた3つのエリアは、それぞれが1つの筐体を示す。
 緑の共振器筐体は、今回の実装対象ではない。他に電源筐体があり、合計4つの筐体を重ね合わせてレーザー銃本体となる。

 筐体はすべてユニークであり交換可能ではないため、間違って実装すると組み立てた後で困る。光ファイバーの引き回しが出来なくなったり、使い勝手が悪くなる。

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2014年2月26日(水) 21:58

面倒くさい

 励起LD光を通す光ファイバーは、クラッドに光を通さない。だから、クラッドの外側に何を接触させるかに神経質にならなくて済む。
 そこで、とにかく励起LD光の光ファイバーだけ融着させる。

 励起LDは光出力5ワットで、これが68個搭載されている。これをレーザー媒質ファイバーに導入するため、統合せねばならない。多数の光入力を1つに統合するのが、ビームコンバイナーである。
 理屈の上では作業に問題は無いのだから、放熱問題とは無関係に製作を進めることも出来た。実際には、この作業を行なわなかったのは放熱問題ではなく、要するに面倒臭かったのだ(汗)

 融着作業においては、作業スペースや光ファイバーの引き回しが大きな問題となる。破損はもちろん汚損も禁物。曲げ過ぎないよう注意せねばならず、それも何十本と束になっていると容易ではない。想像するだけで、滅入る。

 励起LDは筐体2つに34個ずつ実装されている。
 筐体1つあたり2個のビームコンバイナーを使い、17個ずつの入力を1本に統合する。2本ずつ合計4本に統合された励起LD出力を、共振器に引っ張り込む。共振器は、ぐるぐる巻きになったYbドープ光ファイバー(未購入)である。

 光ファイバーの具体的な引き回しや、ビームコンバイナーの具体的な設置を煮詰めておかねばならない。光ファイバーは急に曲げられないため、向きが悪いと引き回し不能に陥ってしまう。更に、融着作業が難しいのも厄介。何度も練習したが、綺麗に融着するのは結構な熟練を要する。作業を容易にする高性能な融着接続機は、新車が買えるほどの値段であり手が出ない。

 レーザー絡みは、何から何まで馬鹿高い。門外漢が想像する値段を100倍すれば、ほぼ正しいと考えて欲しい。低屈折率の充填剤が見つからないと書いたが、実はそれも値段次第。パソコン関連なら数千円で手に入る機能に、数十万円払う気があるならすぐに入手可能だ。

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2014年2月25日(火) 21:03

レーザー銃 中断の経緯

 IPG社は米軍のレーザー兵器開発にも参加しているガチだが、ファイバーレーザー発生装置を高度に並列化することにより、一部が破損しても全体に影響が出ないようにして兵器としての信頼性を確保している。最初から「壊れることがある」のは想定内なのだ。

 もちろん出力を落とせば壊れなくなるわけで、民生用・大衆用で開発されているファイバーレーザー装置はマージンを確保する設計になっている。

 ともあれ装置は回復不能なダメージを受けてしまったので、考えた。
 励起用LDや筐体など流用可能なパーツはそのまま使うが、大部分のパーツは新たに自力で調達。それを組み込んで作り直す。大変な作業ではあるが、完成品をバッテリー動作できるように改造しただけ・・・に比べると遥かに「自作品」に近くなる。その過程で学べることも多いだろう。
 一方で破損の直接原因となった自作電源だが、作り直し。まず励起用LDに類似した特性を持つ「ダミー負荷」を建造。それで試験を繰り返した。定数を変更することにより、DC-DC
コンバーターの不安定領域を「レーザー出力の低い部分」にシフトさせた。最大出力近辺で、安定領域を使えるように調整した。

 こうしてパーツを揃え、重要なものではYbドープされたレーザー媒質ファイバーだけが未調達で残った。
 これに限らず、レーザー媒質は極めて高価である。そこで、増税前に買いたい。だが、完成が無理だと分かったら出費したくない。だから完成が可能かどうかの見当を付けるため、いま少しレーザー銃の製作作業を前進させたい。
 それが、現状だ。

 これまで製作が止まっていたのは、発熱対策が解決していないため。
 ファイバーレーザーは放熱が容易とされているが、限界はある。そして、限界が高ければそれだけ出力を上げて使うから、結局のところマージンは増えない。もちろんマージンを大きく取れば安全だが、そもそもIPG社の純正品からしてそうなっていない。IPG社は有名メーカーだが、マージンなんぞ削って出力を上げ、壊れても部分的影響に留まる並列設計で乗り切るというポリシーである。
 多数を並列して運用するならそれでいいが、自分の場合はコレ1個しかない。コレが壊れたら、それっきりだ。かと言って、自作品なのに市販品よりパワーが落ちるのも我慢し難い。

 発熱で問題となるのは、光ファイバーの融着接続を行う部分である。どんなに優秀に融着させたとしても、ロスがゼロということは、あり得ない。ロスすなわち発熱であるから、光ファイバーの熱ストレスでは融着部分が最も危険である。
 融着ロスだけではない。融着には被覆を除去せねばならないが、どんな被覆よりも空気の方が熱伝導は悪い。この点でも、融着部分は発熱が大きくなる。だから、少しでも熱を逃がすため、熱伝導の良い物質で融着点を覆いたい。ところが、これが意外な難題となった。

 パソコンCPUのように、とにかく熱伝導の良いグリスを塗れば良い、というものではない。
 光ファイバーは、屈折率の差により光を閉じ込める。不用意に屈折率の大きな物質を塗ると、光が漏洩してしまう。普通の光ファイバーであれば、コアとクラッドの屈折率の差により、光はコアに閉じ込められる。クラッドの外側の物質は、関与しないから屈折率が高くても問題ない。だが、ファイバーレーザーの場合、レーザー媒質ファイバーではクラッドに励起光を通すのだ。コアより遥かに断面積の大きなクラッドを活用することにより、桁違いの励起光を叩き込むことが可能となり、ファイバーレーザーは一気に大出力化した。しかし一方で、クラッドの外側に存在する物質の影響が出てしまう。

 励起LD光を通す光ファイバーの構造。赤く塗ったのがコア部分で、直径100ミクロン。ここに励起LD光を閉じ込める。青く塗ったクラッド部分は屈折率が少し小さくなっており、励起LD光を全反射させる。クラッド部分には光が通らないため、その外側の屈折率は影響しない。全体の直径は、125ミクロン。

 レーザー媒質ファイバーの構造。緑に塗ったのがコア部分で、直径10ミクロン。Ybがドープされており、励起LD光を吸収して励起される。赤く塗ったクラッド部分に、励起LD光を通す。全体の直径は、125ミクロン。
 クラッド部分の外側に屈折率の大きな物質が接触すると、励起LD光が漏洩する。融着しない部分では、低屈折率の被覆に覆われているので問題ない。

 光を漏洩させないためには、屈折率の小さな物質を接触させねばならない。大抵の物質は空気より熱伝導が良いので、焦点は屈折率の方である。
 困ったことに、容易に入手可能な接着剤や充填剤は全滅なのだ。すべて例外なく、使い物にならないほど屈折率が大きい。下手に使ったら励起LD光がクラッドより漏洩し、放熱どころか瞬時に燃えてしまうだろう。
 世の中には低屈折率の充填剤が存在するが、これがとにかく個人入手困難。訳分からないほど困難で、どうしようもなくて入手中断。放熱対策の目処が立たないため、レーザー銃の製作も中断。

 以上が、現状である。

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2014年2月24日(月) 21:30

レーザー銃 製作の経緯

 消費増税までにある程度作業を進めておきたいので、いい加減再開する。しかし、これまで放置していたのには理由がある。すべてがうまく行ったと仮定しても、ゴールイン可能かどうか分からないのだ。

 障害となっているのは、発熱対策である。
 そこで余りに久しぶりなことでもあり、レーザー銃を作る計画が立ち上がった経緯を改めて説明したい。

 過去にいろいろなレーザー発振器を作ろうとして片っ端から失敗し、知識を蓄積した。その結果、可視光にこだわらずレーザー銃を作るなら、ファイバーレーザーがベストとの結論に至った。
 可視光レーザーは見た目が派手で一般ウケするが、兵器には向いていない。ガチに軍用で研究されているレーザー兵器は、そのほぼすべてが赤外線レーザーである。X線レーザーは更に強力な兵器だが、いずれにしろ可視光レーザーの出番はない。出力や威力という兵器に重要な属性を考えると、可視光レーザーは不利だからである。

 個人レベルで扱えるレーザーも事情は同様で、可視光レーザーはオモチャの域を出ない。これが赤外線レーザーになると、俄然ヤバくなる。
 一昔前までは、個人で手に入る赤外線レーザーとしては、炭酸ガスレーザーが兵器的な意味で最強だった。しかしファイバーレーザーは、炭酸ガスレーザーよりも桁違いにヤバい。とはいえ、個人ではパーツの入手が難しい点でも、桁違いである。一応自分なりにファイバーレーザを設計したものの、パーツを調達する見込みは立たず「そのうち条件が整ったら手に入れてみよう」と棚上げしていた。

 そんなある日、まったくの偶然でジャンクのファイバーレーザーを発見。
 レーザーとは完全に畑違いのジャンク屋が、価値に気付かず「妙な機械」扱いで売っていたのだ。普通なら個人では絶対に買えない超高価なレーザー発振器が、中古相場の数十分の1である!
 散々レーザーパーツを手に入れていたせいで即座に価値に気付いた自分は、さっそく確保。それが、IPG社の工業用レーザー発振器だった。光出力200ワット。パワーソースは御馴染みの赤外線LDだったので、簡易電源で低出力発振させてみる。その結果、自前で電源を用意すれば発振可能らしいと判明した。

 俄然やる気が出て、自己史上最強のレーザー電源を製作。徐々に出力を上げつつ動作確認。
 そして遂に、200ワット近くまで出すことに成功。その威力はとんでもないもので、アルミ缶は輪切りになり鉄板は火花を上げて穴が開く。これに比べれば、流行の凶悪ブルーレーザーなど子供だましだ。ところが、キッチリと200ワットまで上げようとしたら出力が妙に不安定になり、次の瞬間とつぜん発振が停止した。光ファイバーが燃えて、二度と発振しなくなった。

 その後の調査で、励起入力過剰でファイバーヒューズが発生し、光ファイバーが致命的大損害を受けたと判明。
 入力過剰になったのは、自作レーザー電源が不安定になったためだった。自分の場合、市販の出力電圧可変 DC-DC コンバーターを改造し、出力電流可変にして使うのが手口。ところが、使用した DC-DC コンバーターが高負荷になると特定の出力領域で不安定になっていた。これは欠陥と言う訳ではなく、外付けコンデンサーの定数・性能により変化する模様。
 出力電圧が変えられる DC-DC コンバーターと言っても、普通は最初に電圧を調整したらその後は変えずに使い続ける。だから、その特定電圧で安定していればOKであり、安定するのを確認して使う。だが、広範囲に出力を可変させて使うとなると、特定のコンデンサーでは全域安定とは限らない。

 運悪く、レーザー出力が最大定格になる近辺で不安定状態になり、自作フィードバック回路が正常に働かなくなった。
 それにより、励起LDが想定外のピーク出力を発生させ、光ファイバーを燃やしてしまった。
 確かに運も悪かったが、仮に運良く最大出力で壊れなかったとしてもいずれ壊していただろう。なぜなら、それまで自分はファイバーレーザーがそれほどシビアな装置だと気付いていなかったからである。光ファイバーが燃えると言う事態を想像できていなかった。

 ファイバーレーザーは石英ファイバーを耐久性限界近くで酷使しており、ちょっと過大入力しただけでアウト。
 だが、燃やす前の自分はそんな知識も実感も無かった。だから、遅かれ早かれ過大入力で壊していただろう。

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