Darkside(リンクエラー修正しました)

2010年03月08日の記事

2010年3月8日(月) 20:58

CWかQCWか

 1064nm における位相整合温度はどうやら45℃らしい。冬の室内に開放設置したため結晶が冷え、計測値48℃で整合したと思われる。ともあれ「真田さんの秘密兵器」(^_^;) PPMgSLT が期待通りの働きをしそうなことにより、残る大問題は増幅器(共振器)だけとなった。
 QCW増幅器で行くべきか、CW共振器で行くべきか。両者の得失をまとめてみよう。

 

増幅器 Nd:YVO4 1064nm QCW(CW発振も可)

・メリット
 グリーンレーザーへの変換効率が高い
 ミラーが不要で光軸調整や共振で悩む必要がない

・デメリット
 タネ火システムが必要なのでシステムが重くなり電源も2系統になる

・技術的課題
 シングルパスでどの程度の増幅率が得られるか不明
 下手すると2ワット入力→たった3ワット出力なんて可能性もある

共振器 Nd:KGW 1067nm CWのみ

・メリット
 システムが単純化軽量化され電源も1系統にできる
 YAG基本波の出力を最大限に上げられる

・デメリット
 グリーンレーザーへの変換効率が低い

・技術的課題
 共振の実績なし
 両平面ミラーで発振させられると確信しているが駄目かもしれない

 

 最悪だが無視できない確率で発生する可能性がある事態。増幅器ではちっとも増幅されず、共振器は共振してくれず・・・これがあるのでまだレーザー銃の開発に成功するかどうかは分からない。
 だが今から悩んでいても仕方ないので、両者を比較検討する。

 まずデメリットに注目。
 増幅器のデメリットは重量増加。しかし今回の計画はタネ火システムを前提としてスタートした。だから仕方ないものと受け入れることは可能だ。多分10キロを少し上回りそうでシロウト歩兵が使うには辛い。しかし動画撮影で数分振り回す程度なら十分に使えるし、どこにでも持って行ける範囲内ではある。
 これに対し、共振器のデメリットである変換効率は難題だ。昨日のグリーン発生試験では正確な光出力は測定できていないものの、温度管理や調整精度を突き詰めればネット上に出回っているプロの実例に沿った結果だと推定できる。つまり、数十ワットの基本波を入力しても変換効率は15%前後が上限となる可能性が極めて高い。
 そもそも自分のDIYによるレーザーシステムで、プロを越える変換効率が得られると期待しない方がいい。

 確かに実際にやってみなければ分からない部分はあるが、CWで10ワット以上のグリーン出力を得るのは非常に壁が厚そうだ。
 LBOが大コケしたことで公開しなかったがPPMgSLTは期待通りなので、遅れ馳せながら公開する。

 今回のレーザー銃の目標は、グリーンレーザー光出力20ワットである。

 システムは重さ10キロ前後になるはずで、つまりはワットあたり500グラム。400ミリワットの凶悪グリーンレーザーモジュールなら200グラムに相当する重量出力比。そう考えると妥当というかそれぐらいは出てくれないと困るというか。
 すなわち、CWでの目標達成は相当に困難と判断できる。

 そこで当面の焦点は、QCWの技術的課題に移る。ワンパス増幅器の増幅率。これがお話にならないようであれば、目標をグリーン出力10ワットに妥協して共振器を試すしかなくなる。進むも引くもならない半端な増幅率となり、結局共振器と両方試すハメになる予感がビンビンしてるけど。
 いずれにしろ、増幅器を稼働させるためのLDドライバーが先決だ。

 なお、共振器にAOを組み合わせてQCW発振させるという選択肢はない。メーカー製レーザーヘッドに組み込まれているAOをドライブだけするのとは訳が違う。工作精度は要求されるしAOは埃や環境変化に弱い。VECTOR
1064のように密閉した箱に一式を収めねばならない。実態を調べると、アマチュアが手を出せるシロモノではないのが分かる。ただし、パッシブQスイッチも無理かどうかは、検討の余地ありだ。ハマった場合の選択として覚えておく意味はあろう。

written by higashino [レーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL
Darkside(リンクエラー修正しました)

Generated by MySketch GE 1.4.1

Remodelling origin is MySketch 2.7.4