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2010年03月20日の記事

2010年3月20日(土) 20:45

進むしかない

 側面板に Nd:YVO4 棒を1本ずつ差し込む。スペーサーをピタリとくっつける少し前に、両方の棒が接触してしまう間合いに調整。

 ネオジウムの添加率は、悩ましい。一般には1%前後だが、2%以上も可能だ。
 添加率を増やすと、励起レーザー光を吸収し易くなる。励起用の半導体レーザーの波長には温度依存性があり、温度制御のできない場合は温度次第で吸収され難くなる。そんな場合でも、添加率の高い結晶を使えば吸収率を高くキープ出来る。

 一方で、添加率が高くなると蛍光寿命が短くなる。
 蛍光寿命が短いというのは、自然放出が起き易く励起状態を長く保てないということだ。これはQCW発振において効率を低下させる。パルス発振して次のパルス発振を行うまでの間に、より多くの原子が自然放出してしまうからだ。

 Nd:YVO4 の場合、添加率1%では蛍光寿命が90μ秒程度あるのに2%だと50μ秒に低下する。Nd:YVO4
はもともと吸収率が高いことと VECTOR 1064 の標準パルス間隔が33μ秒であることを考え、悩んだ末に1%でメーカーに発注した。
 レーザー結晶は中古で出回ることもあるが、添加率などを選ぶことは難しい。結晶のスペックは、レーザー装置の設計の中で適切なものを判断して決定する。だから中古調達には馴染まない。

 昨日の写真にあった△のレーザーダイオード。その中心に抱え込まれていた石英管に、両側から
Nd:YVO4 棒を差し込む。そしてスペーサーのネジを締め込むと、増幅器が組み上がると同時に2本の
Nd:YVO4 棒が石英管の中央で押しつけ合う。

 皮算用通りにコトは進んで筐体は元通りに組み上がったのだが、やはり僅かにアソビがあったのが災いし
Nd:YVO4 棒の合体がズレてしまったようだ。だが、やむを得ない。
 自分が組み立てているレーザー装置は、プロのやり方を必死でマネしているのではない。

 アマチュアが道楽のDIYで、貧弱な工作機械を使用し不正確な加工を行う。それでも発振可能なレーザー装置とはどのようなものか。それを追求していると考えて欲しい。
 精密加工や特殊な工作機械を必要とするようなものは、最初から考えていない。
 どの方式であれば、それが可能か?
 それを試行錯誤し結論を出し、世の中に公開してやる。

 プロがプロの技術と高度な工作機械を用いて製作するレーザー装置。そんなもの腐るほど世の中に転がっている。どうして今更そんなものを必死でトレースしなきゃならないの?
 一番上の写真。Nd:YVO4 の2本くっつけなんて、無茶過ぎて誰も試したことないだろ?

 レーザー銃の成否を試す天王山。増幅率の測定。
 それを行うにはタネ火レーザーの電源を確保せねばならない。

 残念ながら10Aをオーバーしてしまい、増幅器と電源は共有できないと判明。だが、急転直下で自分の勘違いに気付いた。タネ火レーザー用のDC-DCコンバーターは入力6〜14Vに対応していたのだった。つまり、ATX電源の12Vで駆動可能だった。

 後は水冷システムを組み直せば、増幅率が分かる。

 Make Tokyo Meeting 05 が2ヶ月後と決定した。
 十分な増幅率が得られれば、出展可能になると思う。アウトだったら Nd:KGW
に戻して共振器に挑戦だ。その場合は出展可能かどうかの判定が遅延し、席が埋まってしまうかもしれない。

written by higashino [レーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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