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2019年03月05日の記事

2019年3月5日(火) 21:42

バッチ処理

 GUIは便利だが、自動処理には向いていない。

 例えば、鉄球とコイルの位置を少しずつ変化させながら、吸引力を次々に計算させようとする。
 GUIだと、条件が変化するたびに人間が手作業でメニューを操作せねばならない。猛烈な手間が掛かる。最初の1回に成功するまでは断然GUIが楽だが、いったんノウハウが確立されてしまうと手間が掛かるだけである。
 そんなことは誰でも実感できるので、一見とっつきにくいコマンドラインツールの方が遥かに使い勝手が良い。コマンドラインツールであれば、バッチ処理で自動的に次々に計算を行える。同様の理由により、物体形状定義も豪勢なCADツールで行うより、テキストファイルに書いておける方が遥かに実用性は上だ。

 ADVENTURE PROJECT は東大発らしく、さすがに「分かっている」。GUIを使わずに gm3d exe ファイルを生成し、exe ファイルをバッチ処理で実行させることができる。
 OSが Windows ではなく Linux なのも、コマンドラインをメインに考えれば妥当な選択だ。
 そして Windows 移植版も、GUIは多数の exe を適切なパラメーター与えて呼び出しているに過ぎない。

 そこで、AdvMagOnWin 用の自動実行プログラムを作った。
 コイル幅や高さ、位置に電流。それらを与えると gm3d ファイルを自動生成し、適切なパラメーターで exe を実行するバッチファイルを生成する。最後にそのバッチファイルを実行してやると、1回の計算が自動的に進む。吸引力を計算するプログラムも最後にくっついていて、与件と結果をCSVファイルに出力。
 あとはループで回せば、条件を少しずついじった計算が勝手に進行する。

 1回の計算に必要なのは、ほぼ2分以内。これで外出中や睡眠中に、勝手に計算させておける。
 まあスムーズに自動実行してくれるまでは、1日格闘する必要があったけど。
 以下、コイル中心と鉄球中心が一致する位置を0としている。

 長さ5ミリのコイルなら、鉄球が半分だけコイルに入った位置が2.5ミリで、コイル端と鉄球の端が接する位置が8ミリということになる。
 こういう短いコイルの場合、鉄球が半分だけコイルに入った位置よりも砲尾側に少し出ている方が大きな吸引力になる。

 長さ10ミリのコイルなら、鉄球が半分だけコイルに入った位置が5ミリで、コイル端と鉄球の端が接する位置が10.5ミリ。
 100Aだと、鉄球が半分だけコイルに入った位置が吸引力最大。
 コイル長5ミリでも傾向はあったが、長さ10ミリになると明確に分かる傾向・・・電流が増大するほど、より大きく砲尾側に出ている方が吸引力大。これは、コイルから離れると磁束が弱くなり、飽和も遅れるからだと考えられる。

 長さ15ミリのコイルなら、鉄球が半分だけコイルに入った位置が7.5ミリで、コイル端と鉄球の端が接する位置が13ミリ。
 傾向は、長さ10ミリの場合と、ほぼ同じ。

 長さ20ミリのコイルなら、鉄球が半分だけコイルに入った位置が10ミリで、コイル端と鉄球の端が接する位置が15.5ミリ。
 コイルが長くなるほど、100A時の吸引力ピークは「鉄球が半分だけコイルに入った位置」を基準にして銃口側コイル中心側にズレる。しかしおおむね、鉄球が半分だけコイルに入った位置近辺で最大となる。電流ゼロからスタートの場合、最初は100Aよりもっと小さく要するに磁束飽和していない。その場合は、鉄球が半分だけコイルに入った位置が最大加速を得られる。

 元祖ストームタイガーの場合、第1段コイルの長さが5ミリで、第2段は15ミリ。第1段と第2段の同時通電開始により、初期は長さ20ミリのコイルとして働いた。そうすると、「鉄球が半分だけコイルに入った位置」から開始することで、吸引力の大きな区間を有効活用できていたことが良く分かる。
 速度ゼロ・電流ゼロでスタートする初期状態の場合、「鉄球が半分だけコイルに入った位置」に保持しておくのがベストという経験則は、こうして成立していた。

 しかし第1弾コイルを長さ10ミリとし、それ単独通電から開始するのであれば、更に1ミリていど引き出した位置から射撃する方が威力を増大できそうだ。まあこれは微妙な話であり、1ミリより遥かに高精度にパチンコ玉の初期位置を一定化する方が遥かに重要だ。

written by higashino [コイルガン設計] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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