Darkside(リンクエラー修正しました)

2020年03月05日の記事

2020年3月5日(木) 20:33

励起LD

 この手の機器では、リバースエンジニアリングを防ぐため要所のパーツがマスキングされていることが多い。ところがこの2号ジャンクは、全く対策されていないのが驚き。使用ICの大半は、モロバレである。

 励起用LDも、刻印が読み取れる。
 大きな方は PLD-26-975 となっている。小さい方は26ではなく9だ。

 ただしいずれも、IPGの現行製品にはない。2010年製では、とっくに代替わりしているのだろう。現行製品は40や10になっている。この数字は定格光出力と関連がある感じだが、そのものではない。
 一方、975という数字が発振波長であることは疑いようがない。

 重要なのは、大小のLDが直列接続されていること。すなわち、定格電流は同一。これは現行製品の40と10でも同じ。使い勝手を考慮し、そういう仕様で製造されていると思われる。
 ただ、26や9の定格電流が40や10と共通かどうかは不明。合理的に考えれば、同一でなくても近似しているに決まっている。そうなると、問題は必要な電圧の方である。

 励起用LD電源は、一見して丸分かりの構造になっている。LD電源としては、レーザーポインターでも使われているお馴染みの手法。

 同一スペックの3系統が用意され、うち2系統が励起LDを半分ずつ受け持っている。
 残る1系統は、未使用。恐らく、光出力300ワット品の場合には使用されるのだろう。しかしここまで「レーザーポインター用を巨大化させただけ」みたいな基板だと、笑ってしまう。

 要するにLDの駆動なんて、小さくても大きくても同じなのだ。小さなLDを自作電源で発振させられるなら、でかいLDだって発振させられる。

 電源基板を切り離し、じっくり確認。

 巨大コンデンサーは、入力電源の安定化用という接続。

 入力電源には、セラミックコンデンサーもくっついている。大容量の電解コンデンサーとコンビを組ませた実装は、一般にお馴染みだ。
 電源間に挿入されているダイオードは、サージ対策.。特にLDでは重要だ。というより、どんなLD製品にも存在する。怪しい中華レーザーでも、必ず入っている。

 大型のFET脇に小さな2本足が存在し、0.050Ωと刻印されている。明らかに、電流検出用シャント抵抗だ。

 基板の右側は、制御回路だろう。

 回路図にしてみた。制御回路は、四角の長方形で示してある。R1で電流を検出し、FETゲート電位を変化させてフィードバックを掛ける。
 実際には定電流制御ではなく、検出電流は情報の1つでしかないはずだが。

 LEDやLDなどの電流制御デバイスは、基本的にDC電源+電流制限抵抗の組み合わせで動作させる。フィードバックを行わない簡易駆動なら、電源電圧も抵抗値も固定で済ませる。
 いっぽうフィードバックを掛けるのであれば、2通りの方式が考えられる。1つは電源電圧を変化させる方式で、自分が愛用している。もう1つは抵抗値を変化させる方式で、実はLD駆動ではこっちが主流。市販のLD駆動回路は、ほぼすべて抵抗値を変化させている。

 抵抗値を変化させると言えばボリュームだが、機械的動作を伴うので全自動向きではない。そこで、FETの出番となる。FETはゲート電位によってONとOFFが切り替わるが、正確に言えばゲート電位によって抵抗値が変化する。だから、ONとOFFの中間領域でゲート電位を変化させることで、可変抵抗として使用できる。
 なおR2は、FETがOFFになった際にLDのカソードが浮くのを防いでいる。はい、Sタンクの走行用モーター駆動回路(ブラシ付き用)にも入れていました。

written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL
Darkside(リンクエラー修正しました)

Generated by MySketch GE 1.4.1

Remodelling origin is MySketch 2.7.4