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2010年03月の記事

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2010年3月26日(金) 21:16

ミラーマウント

 ミラーマウントは取り外し作業で結構汚れたので、しっかり清掃する。台のネジ周辺はヤスリを入れて接着力をアップ。マウントと台座アルミ板が接触する部分だけにエポキシを塗って、くっつけてしまう。ただし将来取り外したくなった場合に大騒ぎにならないよう、ネジやナットは接着しない。

 ネジ1本で固定するタイプなので、非常に水平回転し易い。特に、回転方向が合うとネジが簡単に緩んでしまう。せっかくミラーの向きを調整しても、ちょっと水平回転されたらパーである。だからどうしても接着せざるを得ない。

 ミラー向きの調整範囲は結構大きいので、ミラーマウントの垂直出しは目測レベルで十分。
 エポキシがほぼ硬化したタイミングで、取り付けネジを増し締めしてやる。

 光軸調整の観察にはビデオカメラが必須である。ところが問題は、光軸の高さが20ミリしかない点。旧式の大型ビデオカメラでは筐体が邪魔となり、カメラの光軸を20ミリまで下げることが出来ない。つまり、調整用レーザーを正面から捉えられない。

 え?正面から捉えたら撮像素子が焼けるって?
 ミラーは全反射タイプなので、0.5%未満しか透過して来ません。ノイズにしかならない
808nm の透過率はもっと大きいので、1064nm 選択透過フィルター無しではお手上げだと思われる。

 HDではないのでビデオキャプチャーにはDVを使っているが、最新のPCにキャプチャー環境を作り直したところ、プレビューや再生表示で画面更新されない障害が発生。アプリのウインドーを動かして再描画が掛かると、そのときだけは画面更新される。
 どうやらビデオアクセラレーターが原因のようだ。5段階のうち2段階までに落とすと、正常に画面更新されるようになった。

 もちろんこれでは通常使用時にトロ過ぎるから、キャプチャーやるときだけ落として普段は最大に戻しておくことになるだろう。

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2010年3月25日(木) 21:16

出力ミラー透過率

 レーザー銃は失敗するか光共振器方式で行くか、2つに1つ。だから、光共振器前提でパーツを接着してしまっても問題はない。

 増幅ユニットや集光レンズのユニットを外し、ミラーマウントを片側だけ残す。そこに反射率90%のミラーをセットし、後方にパワーメーターを置く。
 これでタネ火レーザーを照射し、透過したレーザーのパワーを調べる。元が中古ミラーなので、念のため実際の反射率というか透過率を測定したい。

 わざわざ手間を掛けた甲斐はがあり、レーザーは全反射していると判明。これ出力ミラーじゃなくて全反射ミラーじゃねえか!?

 カメラを通すと、励起用808nm近赤外光が漏洩しているのが分かる。だがミラーの中心も強く光っており、ネジ頭で遮られているのでもなさそうだ。

 デジカメやビデオカメラの大半は 808nm に僅かな感度があり、直接撮影が可能である。しかし
1064nm には極めて弱い感度しかない。その僅かな感度も通常は 808nm に埋もれてしまうため、撮影出来ない。観察出来ない。

 1064nm の観察には、赤外線撮影の可能なナイトモードを持つビデオカメラと
1064nm だけを選択的に透過させるフィルターの両方が必要となる。
 自分は両方持っているが、赤外線盗撮規制前の古い機種だから8ミリテープ方式で非常にでかい。そのため設置に不自由している。

 駄目なことは分かっているが、念のため SSY-1 のミラーを調べてみる。両平面ミラーの上に、向き調整機構さえ付いていない。

 左側の緑に輝くのが全反射リアミラー。右が出力ミラー。
 全反射ミラーはうまく光を当てると孔雀の羽のような美しい色彩に輝き、十分観賞用にも使える。出力ミラーは予想通りで反射率が低過ぎる。6割透過4割反射という感じだ。

 最大出力を得るには、出力ミラーはレーザー結晶の利得が大きいほど透過率を大きくする。利得は、励起エネルギー密度が大きいほど大きくなる。
 フラッシュランプ励起は効率が低いものの、ワット数は桁違いに大きい。そのためレーザーダイオード励起に比べて利得も大きく、透過率の大きな出力ミラーとなるのが通例だ。

 そんな訳でこの出力ミラーも流用できない。しかし出力ミラーなんて簡単に調達出来るし、共振出来るかどうかを確認するだけなら両側全反射ミラーでも可能だ。

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2010年3月24日(水) 21:03

ミラーマウント台

 ミラーを取り付けるための台は光共振器の筐体でもあり、レーザー銃の中で最も堅牢でなければならない部分だ。そこで、厚さ5ミリのアルミ板を使用し、面積も広く取ってやる。

 ミラーマウントの取り付け穴は、ド真ん中に開ける。

 ただ、この厚さになるとミラー取り付けネジは20ミリ以上の長さが必要だ。光路を邪魔しない超低頭ネジがハンズでも15ミリまでしか売っていない。
 全反射リアミラーは光路と無関係なのでどうでもいいが、出力ミラーは通常のネジを使い、頭をヤスリで削って使わねばならない。削らなくてもギリギリで大丈夫っぽいが、余裕が無い。

 ミラーは平面なので少し低くセットすれば楽になる。しかしそれはアルミ板を薄くするという意味だ。5ミリの下は3ミリしかなく、剛性3乗則からしても大きく不利になる。

 増幅器の両側に最接近させて接着。ひたすらの剛性優先で、ネジなどではなく広大な接触面全体にオートウェルドを塗る。後で微妙な寸法の差が生じないよう、増幅器を取り付けた状態で作業する。

 遂に共振に成功しようがまたしても失敗に終わろうが、この次は無い。なぜなら時代はファイバーレーザーだからだ。
 光の全てが勝手に光ファイバー内部に閉じこめられるファイバーレーザーにおいては、光軸調整という概念が消滅する。共振器ミラーも、波長レベルで屈折率を変化させた構造を光ファイバーに形成して実現される。そのため、一切の調整は不要となり、振動や衝撃で共振が崩れることもなくなる。

 自分が苦しみまくった非人道的な光軸調整という技術は、もはや過去の遺物になろうとしているのである。

 外力が加わらない状態に放置して、オートウェルドの硬化を待つ。

 ミラーマウントは仮に取り付けてある。両側1センチ強まで接近させてミラーを設置出来る。両平面ミラーでは、ミラーの中心と光軸を一致させるという絶望的な戦いが必要ないので工作精度は要求されない。
 光軸調整作業の邪魔になるので、硬化したら焦点距離75ミリの集光レンズはひとまず取り外す。

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2010年3月23日(火) 21:22

Nd:KGW に戻す

 石英管からステンレス線を取り除くのは容易だったが、残存するエポキシを除去するのは若干面倒。ほんのスポット接着だし石英管は鉄より固いので、削り取れば良い。
 削り屑を確実に除去する方に神経を使う。

 このユニットおよび石英管は、長さ4センチ。この空間に400ワットの電力を投入し、百数十ワットの光出力を発生させる。パソコンのCPUに勝るとも劣らない発熱密度で、しかもCPUよりも遙かに熱に弱い。
 水冷システムに何かトラブルがあったら、一巻の終わり。

 メーカー製のレーザー発振機では、水流が止まると通電を停止するインターロックは常識である。水流停止がヤバいのはパソコンの水冷システムでも同様なので、水流センサーも秋葉原などで手に入る。
 しかし水流センサーはそれ自身もかなりの抵抗となり、流速を低下させる。レーザー銃では使える電力や重量の関係から、使えるポンプのパワーにも制約がある。一方で水流やポンプの振動は手元で感じ取れるし、トリガーから指を離せば即座にレーザー発振を停止出来る。
 そこで、あえて水流インターロックを設けない方針だ。

 Nd:KGW 棒をセットする場合に最も大変なのは、防水用Oリングの部分。これはそれなりにキツいため、Oリングをハメた状態ではなかなか押し込めない。

 作業中に抜け落ちて大焦りしたり。
 最後は爪楊枝の先端でOリングを押し込んで完成。

 何とか両側のコーティングを傷付けずにセット出来たが、正直言って運が良かっただけだ。傷物になっていた確率は何割もある。もう一度交換作業をやれと言われたら、絶対拒否する。Nd:KGW
棒が使い物にならなくなる確率が、馬鹿に出来ない。
 棒のエッジはかなりボロボロになってしまったが、それは殆ど影響がない。もともとレーザー関係の結晶や光学系は、中央90%程度しか品質が保証されていない。それより外側は、傷が多かったり平面度が悪かったりする。
 つまり、周辺の品質はアテにならないという前提で設計を行う。

 マザーボードにCPUを取り付けるようなもので、何度も付けたり外したりする前提になっていない。

 両端部分のカバーをネジ込むと、Oリングが圧迫されガッチリと水密される。埃が入り込んで結晶端面に付着しないよう、マスキングテープで覆ってある。

 話は全く変わるが、一浪していた高校の後輩が大学に合格したとのこと。おかげで今日はちょっと気分が良い。

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2010年3月22日(月) 21:42

再分解

 毎回面倒でたまらないのだが、何とか腰を上げて水冷システムを分解。

 励起ユニットはメーカー既製品の中古ではあるが、事故品である。こんなもの完動品が中古でそうそう流れて来るものではない。
 Nd:YAG 棒がフローチューブと反射板を道連れに破損したという派手な履歴を持つ。

 自分が破損パーツを除去し、Nd:KGW 棒と石英管と自作反射板でレストア。更にレーザーダイオードが生きていることを確認して使っている。
 破損原因は推定だが、Nd:YAG 棒の周囲を流れる冷却水の一部が沸騰して水蒸気爆発を起こしたのだろう。同様の事態は十分にあり得るだけに、稼働は常に冷や冷やモノ。Nd:YVO4
の2連結なんて水流が乱れ易く、実はハイリスクもいいところ。

 また、2本突き出すコネクターも、パソコン用水冷システムとの接続が行い易いように自前で取り替えた。最初からこのタイプが付いていたのではない。

 タネ火レーザーは共振器ミラーの光軸調整の補助を考えているので、暫く取り付けたままにしておく。ただしQCW発振の必要はないので、音響光学素子ドライバーは当分お蔵入りである。
 単独でQCWを使った別の実験を行いたくなるかもしれないので、廃物とはならない。

 しかしビームエキスパンダーに関しては、共振器の入力側で使用される可能性はない。だから、2つの支持△枠ごと取り外して保管。

 共振器の両側にミラーを設置するので、そのための穴を新たに開けねばならない。
 メーカー推奨の共振器長は165ミリだが、短いほど共振させ易くなる。ネット上を漁ると、このタイプの共振器で片側3センチの間合いで共振させている例があった。共振器長にすると12センチだからそれほど変わらない。
 出力ミラーは80%が標準らしいが、自前の反射板などを組み込んだり組み立て精度の問題もあり、小信号増幅率が低めっぽい。Nd:YAG
で1.6〜1.7あるはずなのが Nd:YVO4 で1.3〜1.4なのだから。そうなると、ちょうど手持ちにある反射率90%を使って良いだろう。

 石英管を引き抜くと、3本のステンレス線のうち2本が引きずられて少し抜けて来た。各所のパッキンはなかりキツくなっている。水路は細い部分が多く、強力なポンプを使って強引に押し込む感じである。
 普通に使っているようなOリングでは、うまく働かないだろう。

 分厚い側面板は、内部に水路が掘られている。
 3カ所はレーザーダイオードの冷却水。中央はレーザー結晶棒の周囲を流れる。結晶棒の太さが3ミリであり、分かり難いが結晶は奥のOリングで保持および水密されている。手前のOリングは内径4ミリのフローチューブ(ここでは石英管)の水密用であり、結晶棒とは接触していない。隙間を冷却水が通る。

 合計4本の水流は内部で1本にまとめられ、側面板の下部穴から出入りする。

 非常に際どい構造であり、構造は単純だから自作も出来そうに思えるが実際は難しいだろう。もし水漏れしたら、レーザーダイオードがヤバい。しかし前述したようにフローチューブが破損し当然だが冷却水が噴出したのを、ちゃんと生き残っている。
 電気的には最弱デバイスだが、意外にレーザーダイオードはタフなのかもしれない。

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