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2006年8月27日(日) 13:43

全滅

 あ〜あ、秋月インバーター3台目買うのか・・・とブルーになっていたが、あきばお〜のインバーターが目に止まる。どうやっても基本電圧が118Vという低圧から上がらないわSSY−1コンデンサーの充電に4〜5秒も掛かるわで放り出していたものだ。
 先日は散々弄んで何の収穫も無かったが、秋月インバーターと格闘したのは無駄じゃなかった。秋月で安物インバーターの仕組みを熟知出来たため、見る目がまるで違う。基本構造が秋月とほぼ同じなのが手に取るように分かる★
 こいつも324使ってるんだな。入力電流制限機能を内蔵したIC使えよ!と言いたくなる。

 パターンを詳細に解析しなくても少し追うだけで改造ポイントが浮き上がる。IC付近をいじるより、電圧検出抵抗の上流をいじるのが早いはず。うまい具合に直流出力電圧を溜めるコンデンサーの脇という便利な場所に抵抗がある。オリジナルは360KΩだ。これを1MΩに交換。これで出力可能な上限電圧が分かるだろう。
 いきなり200Vオーバーとか振れてコンデンサーが爆発する可能性は低い。秋月がそうであったように、効率的にワット数を稼ごうとすればトランスの可能な最高電圧に近いところで運用されているはず。そうとんでもない電圧アップ余地はないはず。

 ATX電源で動かす。スイッチを入れると基本電圧147Vが出力された。成功だ!
 先日あれほど苦闘してどうやっても駄目だった電圧アップ改造が、一発で成功してしまった。秋月で勉強した効果である。試しにSSY−1実験セットに接続。メインコンデンサー兼コッククロフトには想定通り560Vが蓄積された。SSY−1は力強いクレーターを黒発砲スチロールに穿った。
 ラジコンバッテリー2本直列の電圧は標準14.4Vであり、ATX電源で動かすより2割ほど高い。この場合、普通に基本電圧170V以上を出せるだろう。バッテリー電圧が下がると大電流時の電圧降下で170Vは無理だが、コンデンサーは充電末期になると負担が減るため電圧が回復するだろう。

 結論として、秋葉王インバーターならラジコンバッテリーによる運用で基本電圧165Vはほぼ確実に出せる。330Vのカメラフラッシュ専用電解で作ったコンデンサーバンクを充電するのにピッタリだ。
 ただし、秋月同様に耐圧16Vのコンデンサーが多いので20〜25V品に交換せねばならない。それに、相変わらずSSY−1の充電に4〜5秒を要する。これは過電流保護が働いている可能性が高いものの、全く別の可能性にも気付いた。

 コッククロフトに使っているコンデンサーの容量不足。

 秋月インバーターを544ジュール電解に接続すると過電流で壊れたが、コッククロフト用コンデンサーが0.1μFの場合はなかなか電圧が上がらず電源電流も流れず、壊れなかった。これを逆用し、コッククロフト根本のコンデンサーをわざと容量不足にしておけば、一種の過電流保護として働く。
 交流の半周期で根本のコンデンサーが充電され、次の半周期で放電される。コッククロフトを介して出て行く電力は、(根本のコンデンサーに蓄積されるジュール数)×(交流周波数)を超えることが出来ない。立派なレギュレーターじゃないの。

 しかしそれだけでは計算が合わない。147V200μFで蓄積されるのは約2ジュール。50〜60Hzならば100〜120ワットの出力が可能であり、SSY−1の充電に何秒も掛かる訳がない。
 秋月インバーターでも妙だった。115V0.1μFは1ミリジュール以下だが、それでもトランス出力はインバーター周波数だから出力数ワット以下な訳がない。出力過電流保護回路は除去してあったのに12〜13分も掛けて僅かなジュールしか溜まらなかったのは何なんだ?
 700〜800秒掛けて20ジュールってのは、せいぜい0.03ワットである。コンデンサーの容量が2000倍になっても60ワット。定格150ワットのインバーターのヒューズが溶けるのは納得出来ない。

 コッククロフトを電力レギュレーターとして使うのは理論的には明らかに可能だが、具体的なコンデンサー容量は計算通りに決まらないようだ。トランスの2次側コイルとコッククロフト初段コンデンサーによるLC共振回路が出来て、その周波数とインバーター周波数による絡みがあるのかもしれない。トランスのスペックは不明だしHブリッジ通せば訳分からなくなるし、これは実際に試すしかない。
 4〜5秒あれば計器チェックには充分。SSY−1充電中に秋葉王インバーターは入力何アンペア位流れているか調べてみよう。

 結果は意外。2A付近まで振れたり一瞬10A振り切ったり。基板パターンから判断する限り、秋葉王も秋月同様で入力側には電流検出抵抗らしきものがない。やはり出力側で電流検出しているのだろうが、制限回路の特性が特殊で、反応が遅かったり一度過電流になるとすぐには復活しなかったり。これでは、過電流が緊急事態なら役立つが常時過電流寸前で運用するコンデンサー充電には使えない。
 次に、Hブリッジ通さずコッククロフトをトランス2次出力に直結すればどうなる?
 インバーター周波数をテスターでチェック。およそ20KHzと予想より低い。0.1μFだと一発およそ1ミリジュール。20KHzだと20ワットが上限で、それ以上は流れようないはず。

 それでも今回はまず安全のためコッククロフトに放電器を接続し動作させる。40ミリアンペア定電流負荷だ。
 稼働させると予想を裏切って、一気に大電流が流れてはゼロに戻る。1秒ごとに一瞬大電流が流れ、そのたびに放電器の電流計が一瞬振れる。駄目だコッククロフトの動作は予想外だ。更に予想外だったことに、そのまま秋葉王インバーターは御臨終。
 秋月インバーターの時と同様、トランス駆動FETの一方がショートしていた。これは76132Pという強力品だ。耐圧30Vと低いながら75Aまで流せる。ON抵抗は8.5ミリΩしかない。ラジコンバッテリーではなくATX電源で動かしたのに、75Aまで耐えられるFETが破壊? 

 左図は、2SK3132という1個だけで秋月インバーター並の値段がする化け物FETの安全動作領域である。
 スペックは耐圧500V、50A、250Wととんでもないものを誇るが、500Vでは50Aどころか0.1Aしか流せないことが分かる。耐圧近辺ではスペックより遙かに劣る容量しかないのである。
 400Vで20Aパルス1万分の1秒・・・現実はデューティー50とは限らないので、こんな化け物でもスイッチング電源に使う際は慎重に仕様を決めないといけない。

 FETは条件次第では余りにもあっさり死ぬことが分かる。FET一般こんな調子であり、放電器を作る場合も第一印象より遙かにハイスペックなFETが必要だった。

 くそっ参った。大容量コンデンサーの充電は回路が常時ショートしてるようなものだ。それでちゃんと動かすのは予想以上に難しい。そもそも間歇的に電流が流れていたのはインバーターではなくATX電源の安全機構が働いたからではないのか?
 改造ベースとして調達した3種類のインバーターを結局全部壊してしまい、嫌気がさして来た。このままではいつになったら完成するか分からない。ターゲットを限定してとにかく作っちまおう!

 本来であればレーザー共振器と増幅器を作って幾つか実験し、最終的な害虫駆除レーザー銃を作るつもりだった。
 しかしここは作り易そうな仕様でとにかく1つ完成銃を作ってみよう。具体的にはロングパルスでジュールを稼いだQスイッチ抜きパルスYAG単体である。ベストかどうかは不明だが使い物になる確率は高い。

 コンデンサーは低電圧大容量で放電時間を伸ばし、フラッシュランプにより多くのジュールを与える。330Vのストロボコンデンサーを並列オンリーでいいだろう。これを自作チョッパー昇圧回路で充電する。非効率だが、最大500ジュール程度を想定すれば出力100ワット無くてもいい。15秒程度で充電出来れば実用になる。以前考えたチョッパー回路の出力ワット数を減らし、330V出力専用で作っちまおう。

written by higashino [パルス] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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