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2019年2月7日(木) 22:36

リップル対策

 充電速度と充電精度は、性能の両輪である。
 精密制御電磁弁にしろコイルガン主砲にしろ、電源コンデンサーの充電電圧は威力に直接関係する。命中精度を高めるうえで威力の安定化は必須であり、だから充電電圧の安定化も必須だ。
 コンデンサーは、毎回ピタリと同じ電圧に充電されねばならない。設定電圧を僅かにズレていても、毎回同じ電圧であるならば問題ではない。よって、AD変換の分解能を高めるよりも充電器の適切な制御が重要だ。

 とはいえこのまま、PIC内蔵AD変換を使うことはできない。なぜなら基準電圧が、PIC電源だからだ。PIC電源のリップルが、そのままAD変換値のリップルになる。短期的には安定しているように見えても、繰り返し安定性には疑問がある。経年変化も油断ならない。
 正確な基準電圧の用意と、正確な12ビット外部ADコンバーターと組み合わせが妥当な線だろう。PICのADは10ビットなので電圧測定分解能が0.5Vていどしか取れない一方で、外部AD変換は12ビットを越えると一気に高価になる。目標電圧の正確性より電圧の一定性が重要であることも考えると、12ビットが無駄も無理もない選択となる。

 さて、ここで設定電圧到達後の電圧変化を眺めると、こんな感じになっている。

1)分圧抵抗から電荷が抜けるため、充電を停止すると電圧は少しずつ低下する。
2)AD変換で取得された電圧が設定を下回ると、充電が再開し電圧が跳ね上がる。
3)AD変換で取得された電圧が設定を上回ると、充電が停止し1)に戻る。

 こうしてリップルが発生し、現状 p-p は1V程度である。消費電流は2)のときだけ発生するので、電圧計を見ていると間歇的に一瞬だけ針が跳ねる。
 重要なのは、電圧が設定を上回っている下回っているか、ではない。AD変換で取得された電圧が設定を上回っている下回っているか、である。

 電圧をAD変換で取得するまでは、ある程度の時間を要する。だから、電圧が設定を下回ってもすぐには充電が再開しないし、電圧が設定を上回ってもすぐには充電が停止しない。だから1Vぐらいの上下変動が生じてしまう。
 この遅延はほぼ一定なので、アンダーシュートは充電停止時の電圧降下速度に比例する。オーバーシュートは充電時の電圧上昇速度に比例する。つまり、設定電圧付近で電圧降下や電圧上昇の速度を遅くすることにより、リップルを大幅に改善できると期待される。

 分圧抵抗に2MΩを使用している現状では、330V時のロスは0.055ワット程度である。これに対し充電能力は10ワット以上あるので、電圧上昇速度の方が圧倒的に上。設定電圧付近で充電ワット数を落とすだけで、リップルを減らせるだろう。

 ただし、安直に充電ワット数を落とすことはできない。なぜなら、具体的にはPWMのON期間を短くすることになる。それにより、サージ回避に失敗するかもしれない。安全な落とし方は、

・2セットあるコイルの1つだけ停止させることで、充電速度を半減させる。
・PWMのON期間を1〜2μ秒と非常に短くする。

の2つぐらいだ。幸いにして充電速度を100分の1にしても電圧は上昇可能だから、いずれも実行可能である。まずは、PICソフトの書き換えだけで済むこの手法を試してみよう。

written by higashino [ラジコン用エアガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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