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2012年3月19日(月) 21:05

全体写真

 最後に、製作途中の写真ではイマイチ分かり難い全体写真。

 見た目重視のパーツ構成で、それなりにカッコ良く仕上がったと思う。残念なのは、見た目からイメージされるほど有効射程が長くない点。
 同じ出力の炭酸ガスレーザーに比べれば、10分の1以下だろう。
 ファイバーレーザーだと有効射程は、同じ出力の炭酸ガスレーザーの10倍以上になる。

 レーザー銃の有効射程は、発振波長とビーム品質に左右される。

 パーツの入手製や価格を考えると、一般人がオモチャにするなら炭酸ガスレーザーに落ち着く。ファイバーレーザーは製作の敷居が余りに高い。もっとも、それゆえイタズラや犯罪に使われる危険性が低くて済んでいる。

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2012年3月18日(日) 18:38

レーザーゴキジェット

 最後の最後まで全く気付かなかった、個人的には衝撃的な事実。LDの腹に付いていた2つのネジは、コリメートレンズの焦点調整とは無関係だった!
 筐体に開いた穴にフタをするだけのシロモノ。では穴の中に何があるかと言えば、ネジがあるでもない。電子機器のリセットボタンみたいな小さな突起があるだけ。突起の中央は凹んでおり、ペン先で押して下さいという風情。押しても何も起きない。ビームパターンにも変化無し。

 意味不明のネジ穴を、カメラマウントの固定用に流用決定。

 手持ちのマウントの金具に、適当なステンレス金具をハンダ付け。

 赤外線感度のあるカメラを装着すれば、レーザーポインター抜きで直視射撃可能。
 ただし顔よりもカメラが高くなるので、バリアングル液晶を持つ機種でないと使い勝手が悪い。

 レーザーの焦点調整ができないため、近距離専用だ。実際問題として害虫駆除はほぼ室内専用だし、可能な限り接近するのが当たり前。だから、これはこれでいい。レーザー銃というより、レーザーゴキジェットだ。動画映えは期待できないし、ファイバーレーザーのチートぶりを知ってしまった以上こだわる気にもなれない。

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2012年3月17日(土) 19:55

最終出力設定

 出力切替もレーザーポインターも抜きで、とにかくさっさと完成させてしまうことにする。やはりファイバーレーザーに未練があるので、早期にそっちに手を付けたい。
 久しぶりに巨大な100アンペア直流アナログ電流計を設置。巨大なのは、パネルよりむしろ背後のシャント抵抗です。

 電流調整をCH1で200H(CH2は常にその9割)とした場合、43アンペアを示した。PICのAD変換は10ビットであり、最大値5Vで3FFHとなる。つまり200Hは約2.5Vを意味し、増幅率が40倍強だからシャント電位差は約60ミリボルト。
 75ミリボルトが30アンペアなので、24アンペアに相当する。両側で48アンペア。これが理屈上の総電流であり、実測とのズレは1割ほどとなる。

 電流調整を4分の5倍となる280Hに書き換えると、実測54アンペアになった。キッチリと比例している。当たり前のように感じるかもしれないが、再開前は比例していなかった。
 電流検出・定電流制御としては、これまで作った中でも最高の挙動だ。針の位置も安定している。電源を投入した直後にオーバーシュートするが、実際はしていないことがオシロで確認済み。アナログメーターは針に慣性があり、0.1秒以内にほぼ最大出力となる急激な電流変化では針が行き過ぎる。

 電流調整を最終的に10進数で660となる294Hに決定。電流は56アンペアとなった。

 ちなみにゴキブリレーザー搭載のLDは、操作電流55アンペアで光出力35ワットが標準となっている。定格は67アンペアであり、電源のDC-DCコンバーターは定格30アンペア。2つ搭載だから最大60アンペアだが、オペアンプ増幅率の差も確定値ではなく実測値。完全に負荷が均等配分される保証はない。
 以上を考慮して、56アンペアでの常用を決定した。

 アナログパワーメーターで光出力を確認すると、ほぼ40ワット。室温水温が10度を下回っているため、出力がやや余分に出ていると思われる。スペックに沿った想定内の値である。
 いろいろな計測機器を使いながら、想定外の値が出て来ないかチェックする。その繰り返しにより、所有する測定機器を信頼できるようになって行く。歴戦の機器は、資産価値が高くなる。

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2012年3月16日(金) 21:02

正常発振

 PICのプログラムを書き換えまくって試験を繰り返し、最終結論はあっけなかった。まあプログラムのバグなんて、真相が分かってしまえば単純なことが多い。
 AD変換結果10ビットを取得するとき、16ビットレジスターに右詰めするか左詰めするか。この設定が逆になっていたのだ。おかげで想定外の値が取得され、クローズドループ制御が収束しなかったのである。

 修正したうえで先日のアルゴリズムを使うと、自分が予想していたように収束した。
 電流合計の大小で制御の方向を決めたうえで、個々の電流を比較。突出しているものだけを動かす。

 オペアンプ出力の増幅率の差を考慮し、CH2の収束目標値を1割ほど小さくしての制御。↑よりも合計電流は大きい設定。これもうまく行っている。並列動作である以上、平衡後に振動が残るのは仕方ない。不安定な系を、制御で抑え込んでいるのだから。
 波形はシャント抵抗とオペアンプにより電圧変換された電流値なので、この程度の振幅なら全く実用上の問題はない。オーバーシュートもなく0.1秒で最終出力に達するので、銃として使える応答速度。

 ともあれこれで、ゴキブリレーザーは正常に発振するようになった。出力調整は後回しにする。出力切替スイッチを設置した後の方が、やり易い。

 あと増設したいといえば、照準用の可視光レーザーポインター。
 害虫駆除の実用としては大半が屋内使用となるので、強力な出力は目に悪いだけ。普通に1ミリワット以下のグリーンを選択。国内で堂々と売ってる買える穏当なモジュールでいい。赤は赤外線遮蔽ゴーグルでかなり暗くなるので、視認性が悪い。
 三端子レギュレーターによる3V出力を接続し、動作を確認。レーザーゴーグル装着して屋内で見ると、いい感じの目立ち具合となる。

 今は殆ど姿を見せないが、いざちょろちょろされると片っ端から片付けたくなるからな・・・そのときまでに、実用機器として完成させておきたい。

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2012年3月15日(木) 21:31

想像以上の難題

 2箇所の電流検出結果を合計し、ターゲット電流の合計と比較。合計同士の比較で大小関係をチェック。
 目標より電流が小さければ、出力電圧を上げる。ただし、ここで個別に確認し個別目標電流より個別現在電流が小さいものだけ電圧を上げる。
 目標より電流が大きくなっていれば逆で、個別目標電流より個別現在電流が大きいものだけ電圧を下げる。

 理屈の上では並列数がどんなに増えても、同様の手法で収束するはず。
 だが、収束することはするが電圧がやはり低い。オペアンプの増幅倍率を決めるための外付け抵抗値のバラツキが懸念材料で、電流がある程度流れるとゼロ点がズレているのではないか?
 本当なら増幅回路のGNDとPICのGNDを直結したかったのだが、製作済み基板を取り外すのは既に困難。直結するための配線を行なうのが無理になっている。オペアンプの電源になっているコーセルのDC-DCコンバーターは入出力絶縁型だから、増幅出力側とPICのGNDを直結するのは理論上は可能だったのだが・・・無念。

 ターゲット電流値を増やすと、また電圧変化が不安定になっている。旧アルゴリズム同様に、毎回異なるパターンになる。理屈は極めてシンプルな新アルゴリズムなのに、どうしてこんな訳の分からない変動パターンを描くんだ?

 試すうちに、真相が少し分かってきた。異様に収束が遅いのだ。
 レーザー照射を5〜10秒続けると、毎回同一の電圧に収束する。ただし、収束に至るまでの変動パターンは毎回異なる。つまりはPICによるフィードバックループが遅過ぎる。1ミリ秒ていどで回せればいいや、というゆっくり前提でも単一電源の制御なら実用的。ところが複数並列の安定には遙かに高速でないと駄目っぽい。

 いろいろなアルゴリズムを試してみるが、一方の電圧が暴走的に上昇することもある。思った以上に並列制御は難しい。これがレーザー銃でなければ、出力安定に数秒を要しても問題ないのだが。

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