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2014年8月22日(金) 21:58

面白くない

 超音波スピーカーのVp-p が、小さな主コイルだと約20Vなのに対し、大きな主コイルでは約30Vだった。しかし理論的には、影響が大きいのはサイズではなくインダクタンスである。

 そこでインダクタンスを実測すると、小さなコイルは120μHなのに対し大きなコイルは84μHだった。すなわち、インダクタンスが小さい方がVp-p が大きくなっている。
 スイッチング周波数は一定なので、インダクタンスが小さいとピーク電流が増大する。PWMの通電時間に比べてインダクタンスは十分に大きく、コイルは飽和していないはずだ。

 もしかすると、インダクタンスを減らせばVp-p が大きくなるかもしれない。
 そこで、小さなコイルの巻き線を解いてインダクタンスを小さくしてみた。実測43μHになった段階で、実験装置にハンダ付け。

 予想通り、小コイル自身での比較ではVp-p が大きくなった。しかし43μHの小コイルは、84μHの大コイルに及んでいない。30Vまでは達していない。そしてインダクタンスが小さくなったためにLC共振周波数が高くなった。LC共振周波数を調整するためにはCを大きくせねばならず、それによってVp-p は小さくなって元の木阿弥となる可能性が高い。

 これまでの実験結果から判断すると、昇圧チョッパーによって超音波スピーカーを駆動することは可能。しかし、Vp-p を思い通りに大きくするのは苦労すると思われる。
 昇圧チョッパーあるいは市販の DC-DC コンバーターを使用して60〜70Vを作って大き目のコンデンサーに蓄積。それを供給源として40KHzの信号発生を行うというのが現実的ではなかろうか。

 思ったほど面白くない。スマートではない。
 超音波測定はいったん保留し、マルチコプターいじくった方が楽しそうだ。

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2014年8月21日(木) 21:55

正弦波は可能だろう

 昇圧チョッパーの主コイルを、少し大きなものに換装。

 超音波スピーカーのVp-p が約30Vにまで大きくなった。しかしDUTYが 256/768 と大きめなせいか?0V部分が長くて正弦波からは遠ざかっている。

 超音波スピーカーと並列のコンデンサーを、0.2μFに増やしてみる。

 超音波スピーカーのVp-p が約20Vになってしまった。正弦波の周期は明らかに長くなっている。

 コンデンサーを0.1μFに戻し、DUTYも 128/768 にした。正弦波が少しだけ狭まり、その分25μ秒(40KHz)内での進み具合が増している。だが、基本的にLC共振であり、主コイルとスピーカー並列コンデンサーによって正弦波の周期は支配されるようだ。
 要するに、超音波スピーカー自体のインダクタンスは余り関係がない。これは通常のスピーカーに置換して考えると納得できる。入力音声信号の波形にスピーカーが影響を与えるようでは、スピーカーとして役に立たない。

 昇圧チョッパーのDUTYが変化すると、正弦波のタイミングに影響がある。だから完璧とはいかないが、主コイルとコンデンサーの容量を調整することにより、実用上問題がない40KHzの正弦波を発生させられそうである。
 となると続く問題は、Vp-p をもっと大きくしたいという点になる。

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2014年8月16日(土) 20:35

光明あり

 同じくDUTYは 70/768 のままで、出力整流ダイオードを短絡させた。振幅は40V程度に縮小したものの、しっかりVp-p はフルレンジ確保。ただし正弦波にはほど遠く、このままでは音質に疑問がある。

 そこで、超音波スピーカーと並列に0.1μFのコンデンサーを取り付け。嘘のように綺麗な波形が現れた。Vp-p は20Vぐらいだが、これなら十分に使えそうだ。

 しかし、DUTYを 128/768 に増大させてもVp-p は大きくならない。立ち上がり部分の変化もうまく処理せねばならない。測距用途では、尖頭が最重要である。後にダラダラ続く波形が安定していても、その価値は大きくない。

 この後DUTYを 256/768 に増やしたが、0V部分の時間が長くなって正弦波が崩れ始めただけでVp-p は約20Vのままだった。振幅を増やすことができない。
 こうなると次は、並列コンデンサーの容量を変えたり、昇圧チョッパーの主コイルを変えて試してみたい。

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2014年8月15日(金) 21:51

想定外の波形

 バッテリー電圧と超音波スピーカー電圧の変化を、オシロで確認する。
 バッテリー電圧は dsPIC の A/D 変換で取得可能だが、測定値の管理という点でオシロに一元化した方が扱い易い。

 昇圧チョッパーのDUTYを変化させたプログラムを書き込み、すぐに動作させて様子を見る。
 ところが、スピーカー電圧が動かない。
 確認すると、写真でもしっかり写っているとおり8ピンソケットからTLP250を抜いたままだった。これではスイッチング用FETがドライブされない。

 TLP250を挿したが、DUTY 10/768 では反応無し。

 DUTYを 50/768 まで増やすと、40〜50Vまで振れた。ところが、Vp-p は数ボルトしかない。

 DUTYを 70/768 にすると、更に電圧上昇。50〜60Vになっている。バッテリーの電圧降下も分かる。定格は70Vである。しかし相変わらず、Vp-p は5Vぐらいしかない。
 どうやら超音波スピーカーの挙動は想像と異なる。電圧を加えれば一気に消費されて電圧低下すると思っていたが、実際はダラダラと落ちるだけ。普通のオーディオ用スピーカーでは、積極的に入力電圧は変化させる。というか音声信号として変化しているものだ。超音波スピーカーも同様で、もっと積極的に入力波形を動かしてやらねばならないのか?

 以前指摘を受けていたが、こうなると昇圧チョッパーの出力部分に入っている整流ダイオードを除去すべきかもしれない。

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2014年8月9日(土) 20:39

難しい方断念

 dsPIC30 の A/D 変換には、精度優先の12ビット品種と速度優先の10ビット品種がある。
 今回は速度優先だから10ビット品種を購入した。スペックでは毎秒1メガサンプリング可能とあったが、使用法を見る限りは毎秒500キロサンプリングの速度がギリギリである。だから、なるほどサンプルAとサンプルBを交互に使って倍速を出すのか・・・と思い込んでいた。ところが、どうやら交互に使うモードってのは本当に交互に使うだけで、処理がオーバーラップしないらしい。
 そりゃ、誰も使ってないわけだ。設定が複雑になるだけで意味ないだろ。

 という訳でやる気を無くし、昨日成功した単一チャンネルゆっくり変換だけで何とかすることにした。

LATEbits.LATE0 = 1; // 主電源ON

unsigned int ADcfg1 = ADC_MODULE_ON & ADC_IDLE_CONTINUE & ADC_FORMAT_INTG & ADC_CLK_AUTO & ADC_AUTO_SAMPLING_OFF & ADC_SAMPLE_SIMULTANEOUS & ADC_SAMP_OFF;
unsigned int ADcfg2 = ADC_VREF_AVDD_AVSS & ADC_SCAN_OFF & ADC_CONVERT_CH0 & ADC_SAMPLES_PER_INT_1 & ADC_ALT_BUF_OFF & ADC_ALT_INPUT_OFF;
unsigned int ADcfg3 = ADC_SAMPLE_TIME_10 & ADC_CONV_CLK_SYSTEM & ADC_CONV_CLK_32Tcy;
unsigned int ADport = ENABLE_AN1_ANA;
unsigned int ADscan = SCAN_NONE;
OpenADC10(ADcfg1, ADcfg2, ADcfg3, ADport, ADscan);
ConfigIntADC10(ADC_INT_DISABLE);

unsigned int R0;

SetChanADC10(ADC_CH0_POS_SAMPLEA_AN1 & ADC_CH0_NEG_SAMPLEA_NVREF);

while (1) {
  ADCON1bits.SAMP = 1; // Sampling start
  while(!ADCON1bits.DONE); //AD変換終了フラグが1になるまでまつ
  R0 = ADCBUF0;
  sprintf(buf, "%04X", R0);
  print(0, buf);
}

1)バッテリー電圧
2)PWMのDUTY
3)超音波スピーカーのVp-p

 目的は、定格70Vを超えない範囲内で可能な限り3)を大きくすることである。
 高速A/Dサンプリングにより3)を直読し制御するというのが第1案であり、それはたったいま断念した。そこで、第2案を採用する。まず、3)が1)と2)を変数とした関数である点に注目する。そのうえで、1)と2)を変化させた場合に3)がどうなるかを、実験により調査する。あとは、1)の測定だけから2)を決定してスピーカーを駆動させる。

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