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2012年7月10日(火) 22:39

ひとまず完成

 少々危険だが、パーツを組み込んだ状態でヒンジをハンダ付け。メンテナンス性が悪化するが、当面は強度の方が重要だ。

 LED発光部のパイプ(内径10.2ミリ)に差し込む、サイリウム発光体部分。

 外径10ミリ内径8ミリ長さ30センチのアクリルパイプを、3センチほどカット。直径4分の1インチのLED照明用極太光ファイバーも、長さを揃えてカット。挿し込む。
 厚さ1ミリのポリカーボネイト板から、長さ数ミリ幅1〜2ミリの小片を3つ切り出し、120度間隔で隙間に接着。これで光ファイバーを中央に保持し、エポキシを塗ってからパイプに挿し込む。

 先端キャップもエポキシで接着し、完成。
 ロータリースイッチによる明るさ切り替えも問題なく、今回もまた DC/DCコンバーター単体での定電流電源化は失敗した。やはりデジタル技術の助けが必要だ。
 とはいえ皮算用の8割ぐらいは性能が出るから、実用上は問題ない。サイリウムとしては破格の性能だろう。

 フルパワー発光で電池は1時間半ぐらい持つはず。実際は3色フル発光などまずないので、数時間のライブでも充分だろう。ポケットに替えの4本を忍ばせておけば、不安はない。電池ホルダーが剥き出しなのは、素早く交換できるようにするため。
 去年の不満点は解消できてるから、ひとまずこれで実戦投入。

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2012年7月9日(月) 21:05

アナログの恐怖

 実戦投入の日が近いので、急いで組み立て直す。

 スペーサーは既存の15ミリに、ナットを追加して長くする。17ミリか18ミリのスペーサーが売っていればいいのだが、心当たりがない。鈴商なんて、15ミリと16ミリと19ミリと20ミリを売っている。酷い・・・しかも写真では分からないが、ハンダ付け部分を付け直ししたらヒンジ部分が切れてしまった。

 LED部分は、ヒートシンクをサンドイッチするようにネジ止め。

 ここで、またしても想定外。新品のロータリースイッチに外力を与えず動作させているのに、全く同様の症状が出たのだ。RGBそれぞれの挙動が、ほぼ同じ。青は時々暗くなったり消灯する。赤は3段階目あたりまで想定通りに徐々に明るくなるが、その後はどんなに切り替えても明るさそのまま。
 一番遠くて配線が長く、それだけにいじり易いのが青。その青を使って調査開始。DC/DCコンバーターを定電流電源として使っているが、配線を変えて本来の定電圧電源にしてみた。TRIMに360Ωを接続し、4V弱を出力させる。そして、LEDでは最もオーソドックスな(定電圧)+(電流制限抵抗)という回路にする。

 電流制限抵抗の部分に、ロータリースイッチが入る。
 これで切り替えると、6番目が消灯する以外は綺麗に明るさが単調増加するようになった。6番目はハンダ付け不良で、これも本来の明るさ順に復活。ロータリースイッチは完全に機能している。
 犯人はロータリースイッチではなかった。DC/DCコンバーターが、定電流電源として働いてくれなかったのだ。

 確かに定電流電源としての動作確認は行なった。しかし試験時と実装時では、回路図は同一だが物理的な回路は異なる。配線の長さも引き回しも異なるし、100μFの実装場所も異なる。そうすると、回路の浮遊インダクタンスなどの定数も変化する。DC/DCコンバーターのフィードバック回路に関わる位相のズレ具合も変化する。それにより、特定の抵抗値で定電流フィードバックがうまく働かなくてLED電流値がおかしくなるのだろう。極めてアナログ的な現象である。
 これだから、アナログ回路は怖い。

 これまで散々経験している。日本の製造業が追い込まれている原因とまで言われている、回路のデジタル化。
 アナログ回路は挙動不審であり、正常に動作させるためには多数のノウハウを要する。新興国が手を出しても、自分が今ハマっているような罠が待っていて容易に性能を出せない。しかしデジタル化してしまうと、回路図通りに作れば誰にでも性能が出せてしまうのだ。とにかく時間がない。作り直していては間に合わないので、遺憾ながら今年のサイリウムも暫定版で妥協するしかない。

 (定電圧)+(電流制限抵抗)で完成させる。
 ロータリースイッチ抵抗の両端電位差が0.5〜0.6Vの間になるよう、TRIM端子の抵抗値を調整。

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2012年7月8日(日) 21:44

安物の罠

 配線は面倒。やるべきことは明確だが、実装するといつも膨張が激しい。

 ロータリースイッチに配線した状態から、筐体に固定するのも大変。

 配線は仮止めし、どこかに挟まらないよう注意深く引き回す。

 だが、ようやく作業を終えてLEDを試験点灯したところ、想定外の事態が・・・3原色いずれも、最低の明るさでは問題なく点灯した。ところがロータリスイッチを回して行くと、いきなり消えたり暗くなったり不安定になったり・・・
 それも、3原色それぞれの挙動が違う。明らかに、ロータリースイッチが接触不良を多発させている。

 ネジ止めせず筐体のヒンジを浮かせ、ロータリースイッチに圧力が掛からないようにしてみる。それでも症状は改善しない。ロータリースイッチを買った直後に抵抗を取り付け、LEDの点灯試験を行なっている。その時は至って正常に、想定通りの調光が出来た。
 つまり、その後の組み込み作業中に壊れたのだ。心当たりは、ネジ頭やグリップとの短絡を防止するために無理な外力を加えたことぐらい。

 秋月ロータリーは筐体がプラスチックなので、抵抗を取り付ける際に絶縁が楽。しかし当然ながら、外力に弱く変形し易い。作業中には実装詰め込みに無理があって、かなり大きな外力も加わった。そのために内部の接点が接触不良になったのではあるまいか。
 そうなると、ロータリースイッチを買い直すだけでは駄目で、グリップのスペーサーを長くして空間に余裕を持たせるしかない。再工作は、中程度のそれなりに面倒な作業となる。ライブに間に合わせるには、急がねばならない。

 抵抗部分は丸ごと再利用すべく、ロータリースイッチから切り取る。

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2012年7月7日(土) 21:35

LED接着

 3つのLEDそれぞれに、フライホイールダイオードを取り付け。

 電流OFF時のサージから、LEDを保護する。

 穴の中央にLEDの中央が一致するよう、慎重に位置を合わせて接着。

 ダイオードには、絶縁用のポリカーボネイト小片も接着。

 LED個別に、コネクターを取り付ける。少々の空間占有と引き換えに、メンテナンス性を入手。

 LEDドライバーとなる DC/DCコンバーターが3つ。それぞれに配線。

 GNDと出力の間には、6.3V100μFのチップ型積層セラミックコンデンサーをハンダ付け。
 最も過熱するはずのコイル部分を、金属筐体に接着して放熱する。筐体は真鍮なので放熱効率は悪いが、定格の1割で使うから何とかなる。

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2012年7月6日(金) 21:15

金属骨格

 グリップ部分をハンダ付けで組み立てる。

 一方はヒンジで固定。さもないと、ロータリースイッチの組み込みが不可能になる。厄介だが、ここがスマートに製作してあると、後日のメンテナンスが容易になる。やっつけ仕事ではない訳で、末永く愛用できるサイリウムにしたい。

 機械スイッチも、ハンダ付けしてある。

 電池ボックスを固定し、スイッチに配線。

 グリップ鍔の上部を真鍮板で切り出し、中央に直径12ミリの穴を開ける。そこにステンレスパイプを挿し込んで、ハンダ付け。実体は10ミリ用スペーサーで、全長20ミリ。
 2つのうち1つは切断して、ステンレス薄板でフタをした。もちろんハンダ付けである。

 絶縁用のポリカーボネイト薄板も用意。

 裏側に、ポリカーボネイト板を接着。
 短いパイプのキャップは、サイリウムの先端にかぶせて光を反射させる。

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