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2012年7月17日(火) 21:17

MSX-Datapack

 MSXの公式資料といえば、MSX-Datapack である。
 無印MSX、MSX2、そして MSX2+ の全仕様を網羅している。

 広辞苑(もはや死語かもしれないが)とほぼ同じ巨大な図体である。重さも近いものがあるが、中がギッシリ詰まってる訳ではないので若干軽い。それでも相当な重さ。紙の本は重い。

 中身は、大部の本が2冊と付属ディスク。サンプルプログラム等が収納されている。

 「公式」「日本語」だから、当然の ASCII だ。

 MSX2+ までの基本部分を抑えたこのデータパックは意外なレア物である。中古市場にも容易に出て来ない。オンラインにも存在しないようだ。
 ただ、需要の側も無いからそれほどの高値は期待できない。

 自分が買った時はまだ中古が出回っていた。新品で買わなかったのは、各12000円というその価格が問題だったから。

 Turbo-R は別分冊になっている。

 オンラインにこそ出回っていないが、こっちは公式に保管されているようでレア度は落ちるかもしれない。

 中身は1冊だけで、やはり付属2DDが1枚ある。

 自分がMSXのソフトを作るときは、当時の解説書を参考にした。分かり易い本だし使い込んで状態が非常に悪いので、売るつもりはない。大抵のユーザーは、データパックまで用意しなくても何とかなる。MSX-Datapack に関しては、レア度こそ高いものの全く参照したことがない。
 だから箱はボロでも中身は綺麗だし、売っても困らない。売れなかったらコレクションしたままでもいい。手放したら恐らく二度と手に入らないし。

written by higashino [MSX] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2012年7月16日(月) 18:26

RS232C通信ユニット

 これまた困った周辺機器。MSX用のRS-232C通信ユニット。

 何が困るって、家にはRS-232C機器が皆無なので動作確認できない。本体に挿してはみたものの、完全に困ってしまった。ケーブルすらなく、どうにもならない。ケーブルがあっても接続すべき機器がどこにも無いのだから、ケーブルを持ってる訳がない・・・

 RS-232Cは高電圧の信号を必要とするため電子工作の趣味では扱いが面倒。そのため、インターフェースがRS-232Cになっている装置は買わないようにしていた。そのうちパソコンなどからもレガシーデバイスとして端子が抹殺され、自分のテリトリーからは絶滅して久しい。
 だから、こんなユニット持っていても意味無しの極致。

 インターネットではなくパソコン通信が華やかなりし頃は、RS-232Cユニットがないとネットできなかった。だから逆に、大変な価値を持つモノだったのだ。
 まさかパソコンにさえ物理的にRS-232C接続できなくなる時代が来るとは。そりゃあ今でもUSB変換ケーブルを使えば接続可能だが、そんなケーブル持っていない。繰り返すが、所有しても使い道がゼロだからだ。1000円で売れるかどうかも怪しいこのユニットの動作確認のためだけに買う気になる価格でもない。

 ビデオデジタイザーと同様、トリセツが無ければ事実上使い物にならない。

 ところで、MSXのカセットとそれを差し込むスロットは、時代を先取りしていた。すなわち、デバイスドライバーに相当するプログラムがカセット内部にROMとして書き込まれていたのである。
 IBM−PCの世界で割り込みやI/Oポートアドレスが衝突しないようユーザーが全部を管理したり、初期のプラグ&プレイが「挿して祈れ」と揶揄されていた頃。それより昔に、MSXの周辺機器は完全なプラグ&プレイを実現していたのである。しかも、現在の最先端PCでさえ悩まされる「デバイスドライバーがありません」「デバイスドライバーの互換性が」という問題すら無かったのだ。

 厳密に言えば、MSX規格を完全には守らない一部の周辺機器が問題を出していたものの、ブラックリストとして周知しておけば済むレベルの例外。

 MSXの名前は「マイクロソフトX」に由来するとの説を自分は支持している。

 アスキーの西と組んでハードウェアによるパソコン規格統一を狙ったが、失敗。そこでソフト(OS)による規格統一に戦略転換し、今度は世界征服に成功したというもの。しかし、IBM-PC/AT互換機がほぼハード的な統一を果たして上に成り立っていることを考えれば、AT互換機とは別種の規格を作ろうとして失敗しただけと言えるかもしれない。

 ちなみにMSXという規格に対する自分の評価は、ハードのコストを下げるためにソフトにシワ寄せした規格というものだ。ソフトを作る立場で見ると、とんでもなく使い難い地獄の仕様になっている。自分がMSXユーザーやってたのは、価格的に他に買えるパソコンが当時無かっただけ。欲しいけど高くて買えない憧れのパソコンが、他にあった。
 現在では、充分な性能を持ったパソコンが当時のMSX並みの価格帯で買える。良い時代になったものだ。

written by higashino [MSX] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2012年7月15日(日) 19:51

ビデオデジタイザー

 今日登場するのは、MSX用ビデオデジタイザー。HBI-V1である。

 ビデオ信号をパソコンに取り込む。とはいえ動画ではなく静止画である。しかも、DVやSビデオでさえない。最も画質の悪い、RF信号だ。

 付属のビデオケーブルは汎用品であり、仮に欠品していても苦労しない。だが、トリセツと付属ディスクは重要。無いと、ほぼ使い物にならない。

 付属ディスクからサンプルプログラムを読み込ませ、RUNさせる。

 これにより、A1-GT本体のFDDが働いていることと付属ディスクが壊れていないことが、同時に確認できる。
 小さなGIF動画的なゴルフ映像が表示された。

 いよいよ本末となるデジタイズ機能の確認だが、これが大変。RFビデオ信号なんてファミコン時代のもので、今時そんな信号を出力できる機器がない。画質が悪いので、自分はスーファミ時代既にアナログRGBに移行してしまった。
 ここで、レーザー実験でも大活躍の旧式ビデオカメラが登場。画質なら最近の機器が勝るに決まっているが、機能では古代の異物も馬鹿にできない。

 MSX最後の画面 SCREEN 12 に自然画キャプチャー成功。
 輝度信号と色信号を別々に扱い、輝度信号のみ解像度を上げる。デジタル画像圧縮ではごく普通の手段だが、それをビデオRAMにまで適用し、19000色余りという半端な表示色数を実現したのがMSX2+である。自然画表示以外には極めて使い難い、用途限定の表示モードではあるが、当時のパソコンでは圧倒的に綺麗な写真表示が可能だったのは確かである。

 言うまでも無く、2012年には全く何のアドバンテージもない。実機を所有し、ビデオデジタイザーを所有する。それらに実用上の意味は皆無。さっさと売ってしまう。
 ビデオカメラの方は、今でも恐るべき威力を発揮するのだが・・・

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2012年7月14日(土) 19:31

クイックディスク

 珍品、MSX用クイックディスク。
 クイックディスクとは、ファミコンのディスクシステムに使用されていた規格。MSXの場合はケースの物理的形状が一部異なるだけで、内部の磁気円盤はディスクシステムと同一だった。そのため、改造記事が出回ったものだ。

 A1-GTなどTurbo-Rの時代には廃止されていたが、初期のMSXは外部記憶がカセットテープだった。しかし、エラー訂正もないため容易にドロップアウトでデータが化けた。もちろんとんでもなく遅いしランダムアクセスもできない。
 だが、当時はFDDが実売7〜8万円という時代で、高値の花だった。フロッピーが大容量高速でランダムアクセス可能な夢のメディアだったのだ。
 そこに割って入ったのが、クイックディスク。実体は、ディスク形状のカセットテープ。

 QDは容量が64キロバイトしかなく、ランダムアクセスもできない。磁気記録は同心円状ではなく、うずまき状に行なわれていた。しかし、読み書きは8秒間で可能だった。これはカセットテープの数十倍の速さ。平面に記録するため、フロッピー同様にエラーは激減。
 価格は、ファミコンのディスクシステムのように手の届く範囲。

 手持ちのQDは、ACアダプターが欠品。
 電源は、8.6Vという半端な物である。ここに、9VのACアダプターを直結改造して使用していた。

 しかし今ではQDメディアの手持ちがなく、入手も容易ではない。
 動作確認を断念し、改造品でもあるからジャンク扱いで一足先にオクに出した。

 ACアダプターの接続状況。
 基板は実装密度が低く、ハンダ付けも容易。ひたすらディスクリートのパーツが並んでいるところに時代を感じる。

 A1-GT本体にFDDが内蔵されているため、わざわざメディアまで調達してQDを所有する意味は皆無。
 コレクションとしての意味しかないが、そもそも場所ばかり取る単なるコレクションは無意味だから売却を決めたのだ。
 実機のQDDを持っていても、邪魔なだけ。

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2012年7月13日(金) 20:48

拡張スロットEX-4

 実機の電源入れるなんて、何年ぶりだ?

 今となっては、画面を出すのも一苦労である。まずは本体に、アナログRGBケーブルを接続。このケーブル自体が、今では容易に入手できない。
 入手できても出力は水平同期15.75KHz である。世間のPCモニターの大半は、24KHz〜31.5KHz 以上にしか対応していない。そこで、電波新聞社のアップスキャンコンバーターX-RGB2を使い、31.5KHz で出力。そしてPCモニターに、アナログ15ピンのRGB接続。これも、今や旧信号になりつつある。

 外部記憶装置をいっさい接続しない状態でも、内蔵ROMからBASICが起動する。そのため、この時代のパソコンに関して「OSがBASICである」と言われることもある。不正確な言い方ではあるが、実質としては正しい。

 MSXにおいて、拡張スロットは特別な意味を持つ。今のPCで言えば、マザーボード上の拡張スロットとUSB端子を兼用したようなシロモノである。しかも、IDEコネクター等もない。マウスやジョイスティックやプリンターは専用端子を持つが、それ以外のあらゆる周辺機器は拡張スロットに挿して使う。
 だから、拡張スロットが2つでは全く足りない。しかし恐ろしいことに、MSX全盛時代は1つしか持たない機種も結構あったのだ。

 当時のパソコンはFDが標準的な外部記憶装置で、コピーの都合など考えるとFDDが2台ないと使い物にならない感覚があった。しかしMSXは特別で、FDDは1台でいいからスロットは絶対に2つ必要という機種。そこを知らずにハマった思い出。
 そこで活躍するのが増設スロット。しかしUSBハブ同様、拡張を介すると動かない周辺機器もあった。それに何より、激しく嵩張る。でかい、重い。これで1+4スロットにして、ようやくかろうじて実用になるかどうか。

 ゲームソフト等は先行してかなり売り払ったので、取り合えずRタイプで動作確認。

 A1-GT の後方スロットにEX-4を挿し込み、EX-4にゲームカセットを挿し込む。結果、4つのどこに挿しても無事にゲームが起動した。

written by higashino [MSX] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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