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2007年3月31日(土) 14:48

駄目じゃん (;_;)

 銃身パイプが長いので、側面にホットボンドでくっつける。真上に取り付けるのではかなり安定が悪い。

 実射すると、パワーが出ない。弾速を測定するまでもなく、回生型回路でドライブした場合とは比較にならない。しかも、なんだか撃っているうちにどんどんパワーダウンしてる感じだ。

 そのうち、銃身パイプが外れてしまった。見ると、接合部分にほとんどエポキシが乗っていない。
 内部にエポキシが盛り上がるとパチンコ玉の通過を邪魔するため、ギリギリまで添附量を減らしたのが影響したようだ。側面に盛っても強度的には大して役に立たないようだ。

 金属同士の接着なので、エポキシなら十分な強度が得られると思ったのに・・・

 しかし貴重な教訓が得られた。金属同士であっても、コイルガンの組み立てを甘く考えてはならない。ストームタイガーの砲身もスケールモデルとしての制約から接合面積を広く取れない。
 組み立て時に考えないと、射撃の衝撃で破壊されてしまうだろう。コイルガンの加速時間は1ミリ秒程度しかない。ノーマルの射撃でもパーツには「衝撃」と呼ぶべきGが加わる。

 いずれにしろ構造の単純なフライホイール型は、引き戻し力によるパワーロスが無視出来ない。回生型回路の気持ち良い射撃を知ってしまうと、製作が大変でもしっかりした回路を採用したくなる。
 このコイルピストルは通電時間をコントロール出来ない簡便な放電回路である。側面シールドによりインダクタンスが増大して通電時間も延び、引き戻される時間も増大してしまったと思われる。

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2007年3月30日(金) 17:10

旧品流用

 主砲の正式搭載版を製造すれば、最新の試作三号砲は不用になる。そこで、コイルピストルに使用しようと思い付く。

 現状のコイルピストルはパチンコ玉の保持が微妙で、装填には高度な慣れが必要となる。僅かなセッティングの狂いでパワーが何割も変化してしまう。非常に扱い難く手軽に楽しめない。
 試作三号砲は性能こそ若干劣りそうだが、ピアノ線保持なので装填が容易。遊ぶ分には望ましいだろう。

 そこで、0.4ミリのピアノ線をエポキシで接着。ある程度は狙いを付け易くないとこれまた楽しめないので、10センチほどもあるアルミパイプを取り付ける。

 側面に軟鉄シールドを巻いて接着。
 回生型放電回路を使うのなら、この構造は最強コンビだが、フライホイール型でコイル電流垂れ流しの場合は、どうなるか?

 ピアノ線による保持では、真後ろからパチンコ玉を挿入するのがやり易い。逆に言えば、真後ろに空間が無いと装填し難い。現状のコイルピストルでは真後ろに空間が無い。

 そこで、コイルを外すついでに前半部分をごっそりと除去した。

 旧コイルと単純に置換するだけでは、装填の作業が面倒でやってられない。

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2007年1月27日(土) 19:18

屋外実射

弾痕@発泡スチロール板 DCから高電圧を作るためには、一度交流を作らねばならない。極性が反転しないパルス列でも構わない。そのためにチョッパー型が有効だが、高電圧系サイトでは555を使うのが主流のようである。とにかく高い電圧を作りたいというだけであれば、555はシンプルかつ安価で電源を製造出来ておいしい。
 しかし、コンデンサーの充電には向いていない。なぜなら、重要な以下の2つの機能を実現出来ないからだ。

1)所定の電圧に達したら充電を止める
2)消費電流を制限する

 派手な放電を起こしたいだけなら電圧は高ければ良く、決めた電圧で止める必要などない。だが、コンデンサーには所定の耐圧があるため、1)が必要となる。
 また、容量の大きなコンデンサーを充電するのは、回路がショートしているのとほぼ同じである。それでマトモに動作しなくては充電器として使えない。そこで、消費電流をモニターし制約せねばならない。使い捨てカメラなどの単純なコンデンサー充電器では、抵抗を入れることで電流を制限している。しかし、それではロスとなり充電性能が落ちる。

 充電器として電子レンジのMOTのように圧倒的出力を誇るものを使うのであれば、少々ロスがあっても力押しに出来る。しかし、限られたバッテリーの能力で少しでも大ジュールのコンデンサーを充電したいのであれば無駄は避けたい。

 今日の東京は気温15度。快晴で最高の散歩日和。

 近所の公園で実射。
 3メートル先の空き缶を狙うため、長さ5センチのアクリルパイプをガムテープでコイルの先に取り付けた。

(mpeg 411 KB)

(848*480 2113 KB)

 低速の弾丸は山なりに飛んでいく。キャノン砲という雰囲気ではない。普通のラジコン戦車の主砲には向かないだろう。魅力は山なりの弾道それ自体にある。
 試しに仰角掛けて発射。ゆっくりと2秒ほどかけて約15メートル先まで飛んでいくパチンコ玉は、異様な存在感がある。着弾まで2〜3メートルもある時点で、近くの地面に居た鳩が驚いて飛び立った。

 パチンコ玉は日光を全方位に反射するため、晴天屋外ではとんでもなく視認し易い。それが悠々と空中に弧を描く。迫撃砲やロケット砲としてなら雰囲気出しまくりである。
 主力戦車の高速戦車砲にはイメージが合わないが、ストームタイガーの大口径ロケット砲としてなら最高だろう。撃ってみて感じたが、マトを用意しなくてもいい。飛んでいくパチンコ玉そのものに魅力がある。山なり弾道で池ポチャも楽しい。気分は艦砲射撃。これらの雰囲気はエアガンではまず味わえない。

 しかし動画の通りで直進弾道ではない点が気に食わない向きもあろう。エアガンとコイルガン。両方揃うと楽しいだろう。実際の戦場においても、キャノン砲と迫撃砲はどちらにも存在価値がある。

 それにしてもコイルガンは新鮮。昼間の町中だと、まさに異様。異様なまでに発射音が無い。スリングショットでもゴムが震える音はある。それがコイルガンには何も無い。完全な静粛でいきなりパチンコ玉が飛び出す。これまで経験したことのない感覚だ。

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2007年1月25日(木) 17:04

ひとまず完成

 コイルとチャンバーを再度接着したりせず、位置だけ合わせて全体をホットボンドで固めた。そして射撃。
 コイルはしっかりと固定されたままだ。ホットボンドは僅かな弾力があるため、衝撃にはエポキシより強いと思われる。

 これで、ひとまず拳銃としても体は成した★

 コイル、コンデンサー、充電器、バッテリーと付随する回路。コイルガンのシステムとして必要なすべてがオールインワンになっている。弾丸であるパチンコ玉以外には他に何1つ用意せずに運用・射撃可能である。
 全長10センチ余りで、重さは280グラム。

 命中率は、極めて悪い。
 加速距離が数ミリしかないので当然だ。数センチの筒を先端に追加すればそれなりに当たるようになるが、敢えて何も付けていない。生コイル剥き出しの外見にインパクトがあるし、見せてコイルガンの説明をするための小道具なので、別に構わない。
 ストームタイガー搭載用は元々の模型に短い砲身があるので、筒を付加することになる。

 コイル部分がいかにコンパクトになるか。そんなコイルからパチンコ玉をどれほどの勢いで射出できるのか。コイル部分だけ離して自由に設置位置を変えられるのか明白なこと。それらを「百聞は一見にしかず」で示すために製作した。
 コネクター等をわざわざ使用しておりチャンバーも長いなど、究極に小型化してはいない。それでもこのサイズにすべてを詰め込める。全長18センチのラジコン戦車に積むのが、ちっとも無茶ではないと分かるだろう。

 エアガンの測定っぽくパワーをチェック。平均初速は初速の算術平均ではなく、ジュールの算術平均を初速に翻訳したものだ。

シールド無 初速m/s ジュール
1 13.43 0.496
2 13.11 0.473
3 13.17 0.477
4 14.23 0.557
5 13.36 0.491
6 13.23 0.481
7 13.62 0.510
8 13.64 0.512
9 13.50 0.501
10 13.72 0.518
平均 13.51 0.502

 今度はコイル正面にワッシャーを取り付けて測定。本来であればシールド装着によりパワーは上がるはずなのだが・・・

シールド有 初速m/s ジュール
1 12.78 0.449
2 12.37 0.421
3 13.38 0.492
4 12.77 0.448
5 14.30 0.562
6 13.10 0.472
7 13.26 0.484
8 13.56 0.506
9 13.59 0.508
10 13.62 0.510
平均 13.28 0.485

 おかしい。軟鉄ワッシャーを付けると明らかにポワーダウンしている。そして、付けようが付けまいが全体的に2割ほどパワーダウンしている。0.6ジュール以上出るはずなのに0.5ジュールしか出ていない。
 IGBTのON時間2550ミリ秒というのは流しっ放し同然だと思っていたが、いざフライホイールで流しっ放しにするとパワーダウンか・・・若干の引き戻しを食らっているのだろうか?

 2割はまあ回路を単純化したことによる税金とでも思っておこう。
 このコイルピストルは極めて単純な構造とし、誰でも楽に製作出来る点を優先させた。もし回生型回路にしてPIC制御掛ければ、製作の難易度が上がってしまう。小型IGBTの入手も面倒だ。
 ここまで小さくて単純なもので0.5ジュール出れば上出来だろう。

 全長10センチの電動エアガンを作ったとして、果たして0.5ジュールのパワーが出るだろうか?想像してみて欲しい。そうすれば、コイルガンに充分な存在価値があると分かるはずだ。

 充電時間だが、新品のコンデンサーを最初に充電するときだけ異様に長時間を要する。コンデンサーにも慣らし運転が必要みたいだ。
 また、連続で射撃していると調子が良い。22ジュールを4秒程度で充電出来てしまう。背面スイッチを入れるとインバーターが小さくて高い音を出して動作し、充電が完了すると音が消える。

 背面スイッチを切ってからトリガースイッチを押すと発射される。
 発射音は極めて静かで、深夜の住宅地でも全く気にならない。逆に気付いたのだが、発射音が無いとパワーを感じ難い。どうしても非力に思えてしまう。しかし、自分で腕を撃ってみたら30分くらい痣が残った (^_^;)
 これでも窓ガラスを割るくらいの威力はあるので扱いには注意が必要である。

 今日までの記事を参考にコイルピストル作るもよし、模型を武装させるも良し。楽しんで下さい★

written by higashino [コイルピストル] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2007年1月24日(水) 17:14

薬室は出来たものの

 パチンコ玉が銃口から落ちるのを防ぐ引っ掛かりは用意されたが、逆に手前に落ちるのが防げない。
 暫く悩んだ末に、チャンバー下部に切れ込みを入れる。

 切れ込みにも0.6ミリのピアノ線を渡してエポキシで接着。コイル端との間でパチンコ玉を支える形になる。
 上の写真もそうだが、チャンバーは上下逆に置いて撮影している。

 結論から言うと少し固過ぎた。この部分は、もっと細いピアノ線を使った方が良さそうだ。
 この部分の調整は猛烈に微妙である。大量生産に向かない職人芸だ。何とかしたいのだが・・・

 コイル&チャンバーは土台にネジ止めする。ワッシャーの枚数で高さを調整。
 最後には全体をホットボンドで固める予定だが、発射の衝撃が不安。そこで、ホットボンド山の強度を高めるため、コイル両側にポリカーボネイトのネジが立ててある。

 実は、コイルの設置位置を最初の予定から変更した。コンデンサー充電器の上に重ねるように設置し、前後に極端に短くそのかわり高さのあるコイル拳銃を作るつもりだったのだ。
 しかし、オーソドックスな外形の方が見た目カッコいいと思い、ここに設置。

 コンデンサー&充電器を凧糸で固定。こっちも当然、最後はホットボンドで固める。見ての通り、コイル用コネクターの位置が予定変更を如実に示している。
 最初からコイルを先端に設置するつもりなら、このコネクター位置はあり得ない (^_^;)

 パチンコ玉はチャンバー上部から挿入するが、コイル側ではなく後方に落ちないよう、一足先にホットボンドで壁を作ってある。

 回路をホットボンドで塗り込める前に超透明セメダインで固めたのが大失敗。セメダインは肉痩せするし表面しか乾燥せず全く役立たず。このコイルガンはデモ用なので、パーツが良く見えるよう透明な接着剤を使おうとしたが間違いだった。
 超透明セメダインは接着剤でしかなく、パテの代わりには使えない

 コネクターを無視し、コイル配線を直接ハンダ付け。

 ホットボンドで全体を固めた後でトラブルが発覚すると非常に厄介である。そこで、固める前に試射してみた。
 一発でコイルが外れた(大汗)。

 コイルガン発射時の衝撃に、エポキシが瞬殺された・・・

 果たして、ホットボンドで固めれば衝撃に耐えられるのか?
 ともあれストームタイガーに備えて貴重な情報が得られた。コイルとチャンバーの結合は相当にしっかり行わないといけない。パチンコ玉を加速する際に働く吸引力は、10キログラムのオーダーに達する。コイルにはその反作用が働く。なみの接着剤では破壊される。
 エポキシは超強力な接着剤だが、今回は後付けである。コイルを巻き固める際にチャンバー等も同時一体接着すべきだ。

written by higashino [コイルピストル] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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