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2021年1月25日(月) 21:36

注意1秒大損害

 とんでもない思い違いをしていた。ステッピングモーターのドライブ基板は、作り直す必要など無かったのだ。
 ピーク電流を変更するのに、外付けパーツを変更する必要などない。ソフトウェアだけで、変更できる。というのは、PIC16F1579 のDAC機能を使ってリファレンスを設定していたから。
 DACは僅か5ビットしかないため、殆ど役に立たない。だが、ドライバーICの電流を決定する外部リファレンス入力としては、充分に役立つ。

 だが、これで解決した訳ではない。実は、ドライブ基板が壊れている可能性が高い。
 どういうことか?

 先日、脱調判定をシビアにして動作を確認した。だが、効果は無かった。
 その時点でドライブ基板の作り直しを覚悟し、TB6600HG などを発注した。だが、作り直すのであればそれが完成するまで、動作確認はできない。まずは、脱調判定を元に戻しておこう。そして、確かに元に戻ったことを確認しておこう。現行ドライブ基板を使って。
 そう考えてPICを再度書き換え、ドライブ基板にセット。ところが、動作が元に戻らない。ステッピングモーターは全く動かない。プログラムを元に戻し損ねたのか?と思って確認するが、プログラムの内容はバックアップと完全に同一。間違いなく、元に戻っている。それなのに、動作は元に戻らない。

 どこかコネクターが外れている?
 次に、ハードウェアの再点検。そこで気付いた。PICを、逆挿ししていた!

 PICが死んだかもしれない。そう思いつつPICを再プログラミングする。書き込みもベリファイも正常に通り、壊れてはいないようだ。しかし、今度こそと正しい向きに挿したにも関わらず、やはりステッピングモーターは動かない。少しばかり異音を発するだけで、全く回転しない。
 PICを交換し、再プログラミングする。やはり、動かない。
 つまり、逆挿ししたときにPICではなくドライブ基板を壊した可能性が高いのだ。
 PICの逆挿しは、これまでに何度もやっちゃってる。注意していても、気付いたらやっちゃってる。後からだと、なぜ間違えたのか分からない。つまり、とんてもなく逆挿しし易くて錯覚し易いのだ。これが、8ビットPIC最大の欠点である。ピンが2本余計に消費されても、抜き挿しすることなくプログラム可能な dsPIC の価値は大きい。

 でも、dsPIC だとPWMが3系統までしか使えないのが痛過ぎる。困ったものだ。

 面倒だが、パワーパックを取り外す。
 当然またキャタピラも外さねばならないが、明らかにユル過ぎる。少なくとも1コマはリンクを外して短くすべきだ、と感じていたから構わない。
 また、仮にドライブ基板が壊れていなかったとしても、24V電源は交換必至である。交換には、どうせパワーパックを外さないと作業不可能。

 ここで、配線チェック。
 電源配線が緩んでいるとか、コネクターが外れているとか、危惧した問題は無し。つまりまだ、ドライブ基板が壊れている可能性を否定できない。
 後は、パワーパックが破損していないかの確認と、負荷ゼロでのステッピングモーター動作試験。

written by higashino [科学コラム] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2016年8月15日(月) 21:17

区別できない

 機械の体に人間の脳を搭載することができれば、恐らくそれは機械の体を持った「人間」とみなされるだろう。
 では、人間の体に電子回路の脳を搭載したら?
 1からそんなことをするなら、明らかに倫理的問題が生じる。だが、脳に致命的ダメージを負って死んだ人間に対し、脳を電子回路で置換。バックアップしてあった「命」をそこにレストアするというのは、理論的に可能である。現在では工学的に困難というだけに過ぎない。これは、人間だろうか?
 個人的意見では、これは生き返ったに等しいと考える。だから、人間だ。

 レストアに失敗して、既存のどの人格とも無関係な知性として復活してしまったら?

 もう言いたいことは分かって来たと思うけど、人間とロボットの違いはどこにあるのだろうか?
 知性や意識や自我や人格、一般に命とか魂と呼ばれる概念。それらがノードと結線と信号強度だけで実現できることを認めた瞬間に、人間とロボットの違いは無くなってしまう。
 人間の代わりに高度な知的作業を遂行できるような人工知能を開発することは、人間を創造するようなものだ。

 ノードと結線と信号強度で実現される人工知能には、出力を厳密に制御できないという問題がある。AlphaGo が悪手を打った場合、それを修正するのはルールベースの人工知能のように簡単ではない。将棋の方だって同様で、人工知能の欠点は明らかになっているがそれを修正するのは困難極まる。
 それに加えて、ある程度以上に複雑になった人工知能においては、自我や心が自然発生する可能性が高いことまで考えると、おっかないなんてものじゃない。だらだらと思いつくままに思考を羽ばたかせているけど、一番言いたいことは赤字の部分です。

 人工知能には安全装置(良心回路)は不可欠だし、恐らくは良心回路の有無で人間とロボットを区別するという逆側からの定義になるのではなかろうか。

written by higashino [科学コラム] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2016年8月13日(土) 23:59

杞憂でもない

 普通に生活していても、ノンレム睡眠中は意識が途切れる。
 だが、翌朝に目覚めたとき、自分が別人になったという気持ち悪い気分を味わうことはない。確かに前日と同じ自分であると認識できる。それはなぜだろうか?
 同じ肉体の中で目覚めるから?

 心臓を移植しても、同じ人間である。しかし、脳を移植したら(可能だとしてだが)別の人間になってしまう。
 肉体は同じでも別人だ。いや、脳が入れ替わっている。では、脳のバックアップとレストアでは、同じ人間だろうか?それとも別の人間だろうか?
 仮に、脳神経細胞の物理的同一性が人間の同一性を決めるとしたら、知能のすべてがノートと結線と信号強度だけで実現可能という仮定とズレが生じるように思われる。

 脳神経細胞の物理的同一性が必須だとしたら、脳を一度にではなく少しずつ電子回路に置換した場合、どこで別人になったと自覚するものだろうか?

 考えれば考えるほど、命とか知能とか人格とか・・・どんどん訳が分からなくなる。

 実際には、培養した脳神経細胞にレストアするというのは非常に困難だろう。結線や信号強度まで指定して脳を培養するのは、ちょっとどんな超科学なのか想像できない。恐らく医療技術というより、超高性能な有機物3Dプリンターのようなものになるだろう。
 それよりは、電子回路に置換する方が恐らく簡単だろう。
 事故死した後、脳を電子回路に置換して「命」をそこにレストアした場合、生き返ったと言えるだろうか?
 生き返ったと言えるかどうかは別として、そういう復活人間と最初から電子回路の脳を持ったロボットに、違いはあるのだろうか?

 ノードと結線と信号強度を用意すれば知能が実現できるのであれば、そういう電子回路を備えたロボットは知的であると言える。それどころか、自我や意識や人格を持っているとさえ言える。
 電子回路で脳がシミュレートできるようになれば、自我や意識や人格を持った機械が生まれる。
 そのような機械が、人類を敵とみなすことがない保証は、どうやって得れば良いのだろうか?

 ホーキング博士の懸念は、杞憂ではないのかもしれない。

written by higashino [科学コラム] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2016年8月12日(金) 21:00

命のバックアップ

 ノード同士の接続と、各接続の信号強度。そんな単純なハードウェアで知能が実現できるというのは、直感的に納得し難い。それゆえに、自我とは何か?知能とは何か?魂は存在するのか?などなど哲学的な疑問が生じていたと思われる。
 しかし試してみると、数万ノードと数百万接続というオーダーでも、単機能であれば相当に知的な作業が可能だと判明した。
 人間の脳には、数百億ノードに兆単位の接続が存在する。それほどの規模になれば、十分に知的な振る舞いが可能だろう。
 これが知能のすべてであり、自我も意識も人格も魂も実現されている。そういう考え方は別に新しいものではない。単に、それが正しい可能性が高まっている、というだけだ。

 いったんこれを認めると、派生していろいろなことを考えてしまう。

 知的生命を「ダウンロード」したり複製したりする(それが可能である)というのは、古典的な考えだ。
 ディープラーニングでの経験則として、信号強度は16ビット精度で実用になるらしい。となると、接続1つあたり2バイトで表現可能。
 ノードは小脳1000億を含めて、5バイトあればIDを割り当て可能。接続先リストを並べると、1接続あたりやはり5バイトで、信号強度に2バイト。大雑把に、8バイトあれば1接続を表現できる。
 やや多めに見積もって脳内に10兆接続あるとしても、80兆バイトすなわち80テラバイトあればダウンロードできる。

 最近のHDDはコストパフォーマンスで3TBあたりがベスト。8TBだって2〜3万円で買える。個人がRAIDを組めるレベルで、1人の人間のすべてをダウンロード可能ということだ。信号強度に16ビットでは不安だから24ビットあるいは32ビット使ったとしても、1接続あたり1バイトないし2バイト増えるだけなので大勢に影響はない。
 接続数に関してはノート1つあたり数万という説もあるので、そうなると何桁が増えてしまう。だが、それでもハードウェア的には「命」のバックアップを取るというのは現実的な話になっている。

※もちろん、神経細胞の結線と信号強度を、どうやって読み出すのか?という最大の問題は放置されている。

 想像は際限なく広がってしまうが、まずは命のバックアップを考えてみたい。
 人間は、脳の神経細胞にある程度以上のダメージを負うと、死ぬ。死んだ人間は、生き返られない。それは、壊れたHDDからデーターが永遠に失われるようなものだ。データー復旧サービスというものもあるが、実際にはデーターが消えていないから可能なのであり、銃弾に破壊されたHDDからデーターを復旧させるのは頭を撃ち抜かれた人間を生き返らせるぐらい不可能である。

 確実に破壊されたHDDのデーターを復活させる手段は、バックアップから戻すことしかない。
 では、脳のすべてをダウンロードしてバックアップしてあったとして、死後にそれをレストアしたら「生き返った」と言えるだろうか?
 HDDのデーターは、バックアップを取った時点までしか復活しない。それ以降に書き換えられたデーターは、復活しない。それでも、実用上は大抵の場合何とか許容範囲だろう。
 同様に、復活脳もバックアップを取った時点までの記憶しか持っていないはずだ。それでも人格はほぼ復活であり、十分に生き返ったと考えて良いのだろうか?

・脳のバックアップを毎日取れる程度の、個人使用可能なお手軽超科学装置。
・脳神経細胞を培養し復活させ、そこに脳のバックアップをレストアできる超医療。

 そういうものができて、注意深くバックアップを取っておく生活が当たり前になったとして、死に対する恐怖は薄れるだろうか?

written by higashino [科学コラム] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2016年8月11日(木) 20:07

知能とは

 お盆休み中に、また人工知能に関連して考えてみたい。
 その間は、裏でTASのためのスクリプトを走らせっ放しにしている。手動作業が必要なTAS関連作業は、何かと多忙なので手を出し難い。

 さて、またまた人工知能ネタとは、どういうことか。
 宇宙開発ネタもそうだが、何か新しい思い付きがあれば記事を書きたくなる。宇宙開発でいえば、最近のキッカケは「知的生命体は人口爆発しない」という考え方だった。
 今回の記事を書きたくなったのは、「知能はニューロンだけで成立する」という考えが浮かんだことがキッカケだ。

 脳の神経細胞の構造を模倣したニューロネットワークは、古くから計算機の世界で活用されていた。家電製品がニューロとかファジーとかいう宣伝文句を使っていたのは、驚くほど昔である。
 多層構造の神経細胞がネットワークを形成している脳の構造およびそれを模倣したニューロネットワークに関しては、余りに周知としてここではわざわざ説明を繰り返さない。

 さて、電子回路として実装されたニューロネットワークは、昔からそれなりに有用だった。しかし、実現できることにも限界があり、長らく放置状態だった。だが、最近になって再び脚光を浴びるようになった。構造が多層になると効果的な学習ができなかったのが、効果的に学習させる手法が開発されたのである。これで従来は実用できなかった多層ネットワークが実用になり、そうすると従来は無理だったさまざまなことができるようになったのだ。
 通常のプログラムが苦手な画像認識、あるいは直感と呼ばれるような何か。人間の脳が簡単に出来るのに、コンピュータープログラムでは実現困難なことが、ニューロネットワークで実現できるようになった。AlphaGo などは、コンピュータープログラムが得意な局所的な先読みが苦手で、人間が得意とする対局感では人間を遥かに凌駕するという逆転現象まで生じている。

 そこで、前述の話に戻る。
 もしかすると、人間の知能のすべては、ニューロネットワークだけで実現可能なのではないか?
 人間の知能のすべては、脳に存在する神経細胞だけで実現されているのではないか?
 これには、自我や意識というものも含まれる。

 すなわち、魂などというものは存在しない。すべては、脳に存在する神経細胞によって生み出されているのだ・・・と。

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