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2007年02月の記事

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2007年2月28日(水) 17:17

REMOTE と DONE

 新しい放電回路を以前の実験設備と手早く合体させる。

 通電時間を640μ秒に設定。まずはコンデンサーの充電だ。相変わらずだがなかなか電圧が上がらない。新品コンデンサーを初めて充電する場合は、なぜか通常の数十倍の時間を要する。330Vに達したところで、FIRE!
 作ったばかりの回路に通電する時は非常に緊張する。理屈は合っていても、どこかで製作ミスしていて突然煙が上がったりする可能性はかなり高いからだ。

 どこも破壊されなかったが、何も起こらない。
 いや、パチンコ玉が2ミリほど動いた。

 電圧計は数字が殆ど変わらない。射撃の瞬間、僅かな電力が消費されコイルが僅かに磁化し、パチンコ玉が僅かに動いた。そんなところだ。回路は炎上せずに済んだし動いているが、僅かに動いているだけ。どうなってんだ?
 順番に調べて行けば原因は分かるだろうが、ちょっと疲れた。

 他にも、まだまだ作らねばならない部分だらけである。
 現状では基本的な技術的問題はかなり解決済みだが、コンデンサー充電器に大きな不満がある。それは、ちょっとまっとうなインバーター制御ICなら当然存在する2つの機能が存在しないこと。REMOTEとDONEである。REMOTEは外部信号でインバーターをON・OFFさせる端子であり、これがあればPIC等で簡単に制御出来る。DONEは充電が完了したことを知らせてくれる信号端子である。
 MC34063はどちらもないため、一時的に停止させたい場合に困る。充電完了したことも分からない。コイルピストルならインバーター音を聞いて判断可能だし実験設備では電圧計を見れば判断可能。しかし、ラジコンに搭載するといずれも駄目。

 ローバッテリー監視ユニットで電圧検出にLMC662を使うと、これは2回路のオペアンプなので1回路余る。そこで、コンデンサー充電器の出力電圧検出を任せることを考えている。
 MC34063の5番ピンが出力電圧検出用だが、そこにオペアンプの出力を接続するのだ。5番ピンが1.25Vをキープするようにインバーターは動作する。通常は出力330Vを分圧して与える。1.25VということはPICのH出力はそれを楽に上回る。H出力を入れると、出力電圧過剰と扱われてインバーターは停止するはずだ。
 これらを組み合わせることで、REMOTEとDONEの機能を実現出来る。

 PIC1は射撃制御用、PIC2は走行制御用を想定している。
 外部のLMC662でコンデンサー電圧を検出すると、それをMC34063にフィードバックすると同時にPIC1にも接続可能となる。PIC1では充電完了を検出可能となり、例えば照準用レーザーポインターの点滅速度を変化させるなどの機能を実装出来る。ただし、電圧には要注意である。端子に入力される電圧が高過ぎるとPICが壊れるため、若干のパーツを追加せねばなるまい。
 また、5番ピンにLMC662出力と同時にPIC1とPIC2からの出力も接続し、ダイオードを入れておく。すると、3つの出力で最も電圧の高いものが採用される。いずれかがHであればインバーターが停止するのだ。これで、PIC1とPIC2のいずれからも、インバーターを好きなタイミングで一時停止可能となる。これは、バッテリーのピーク電流を抑制するために使いたい。

written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2007年2月27日(火) 17:33

極性反転

 放電回路が完成した。

・・・と思ったら大きな見落としをしていた。コンデンサーの電極は中央に付いていない。少しズレている。そのため、電極を逆にするとコンデンサーの位置が変わってしまうのだ。
 極性を間違えて組んでしまっても、コンデンサーを逆極性に取り付け直せば良い。はずが、良くなかった。

 仕方なくバラして配線から入れ替える。

 これが非常に大変だ。コンデンサーに銅端子をネジ止めするのが極めて面倒。1時間作業である。空間が狭く配線が邪魔になり、直径1.4ミリのネジがなかなか取り付け出来ない。
 こんな苦労しなければコンデンサーを交換出来ないのであれば、いっそハンダ付けしてしまった方が良いのでは?と思ってしまう。今は素で付けているが、本運用時は接触抵抗を減らすべくナノカーボンを貼付したくなる。
 そこまでしなくても、微小ネジは想像以上に高価でありコンデンサー価格に比べて無視出来ないほどだ。

 確かに電解コンデンサーはナマモノであり、完成から数年後に引っ張り出して遊ぼうとすれば交換した方が良いだろう。それでも、果たして交換可能にする意味があるのか?悩んでしまう。自己満足に過ぎないのかもしれない。

 何とか配線を入れ替えた。コンデンサーとの間の配線は3ミリほど余計に長いが、ギリギリにするとネジ止め作業が更に困難になってしまう。一番上の写真と比較すれば分かるが、赤配線を銅端子の外側に這わせることでネジ止め作業空間を広くした。それでも作業は困難を極める。
 赤配線が這う部分は戦闘室の最前部であり、傾斜した裾なので空間に余裕がある。だから、実質的な占有空間は全く増加しない。

 極限の小型化を追求した今回の回生型回路は、光ファイバーアダプターを含めても全長3センチしかない。サージを抑止しつつ250アンペアのON・OFFが可能な性能で、占有体積は4立方センチ程度だ。
 ストームタイガーは単段コイルガンだが、元々多段式のために開発した回路なので多段式にする場合も1段あたりコレだけで済む。5.5V電源は1個を共有すれば良い。8段程度であれば大型拳銃サイズに収まるだろう。

 左に伸びている配線の先にはコイルを取り付ける。ストームタイガー実装時は5センチ以下となるが、今は試験用に10センチほど伸びている。コイルには取り付け極性が無いため、赤か黒かは意味が無い。

written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2007年2月26日(月) 21:03

コンデンサー装着

 ハイサイドとローサイドのユニットを合体させる。間には絶縁用のポリエチレン薄板を挟んでおく。

 電源+端子にダイオードを取り付けて1本にまとめる。
 ダイオードユニットを橋渡しさせる。

 コンデンサー取り付け端子を製作するために、厚さ0.3ミリの銅板を切り出す。普通にハサミで切れてしまう。
 端の穴は1.1ミリにしたかったのだが、1.4ミリより細いネジを入手出来なかったので1.4ミリとした。

 

 コンデンサーを仮止めし、ハンダ付け位置や配線長を決める。
 赤と黒が逆に付いてしまっているが、本番ではコンデンサーを逆に取り付け直すから問題は無い。

 太いが柔軟なシリコン被服の配線を使う。

 ストームタイガーのダミー戦闘室に押し込んで、サイズ的に大丈夫かどうか確認する。かなりギリギリだが、予定通りの空間占有で済みそうだ。

 設置場所はモーターとコイルに隣接した磁気地獄であり、極限まで小型化とノイズ耐性を追求したユニットでなければ信頼出来ないだろう。

 モーターと車体の間に隙間があるが、ここに5.5V電源基板を押し込む予定である。

written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2007年2月25日(日) 17:02

製作再開

 主砲コイルはまだ確定していないが、これまでの試作状況からしてピーク電流が250Aを越える可能性はまずない。そこで、IGBTを4パラではなく2パラで済ますことにする。150A×2で充分なマージンが得られるだろう。

 4パラに比べると組み立ては非常に楽である。

 ゲートドライバー2個にIGBTユニット2個が揃った。

 ゲートドライバーはエポキシでパーツを固定し、ハイサイドは601Aに光ファイバーアダプターを接着済みである。

 ゲートドライバーとIGBTを合体させる。

 ハイサイドには電源タンクとなるOSコンデンサー、ローサイドにはプルダウン用1MΩを装着。

 苦労して調達したストロボ用ダイオードFUSN4を4個ずつ合体させる。

 各パーツは小さいが、塵も積もれば巨大化する。
 果たして回生型回路の全貌は、どの程度のサイズとなるか?

written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2007年2月24日(土) 16:37

納得できない

 C2412Kとツェナを取り外して動作を確認してみる。
 FETの共通ゲートをGNDにすると出力は5Vとなった。共通ゲートを5Vにすると出力は0Vとなった。ブースターFETは正常に動いている。

 その後、C2412Kを別のトランジスターに換装したり、ツェナを交換したり外したり、いろいろ試すがどう頑張っても動作しない。これまで動いていたものが、なぜなんだ?
 まるで訳が分からない。

 結局は解決したのだが、納得出来ない!

 問題は、右図の回路においてベースにどれだけの電流が流れるか?ということなのだ。
 1KΩが入っているため、コレクター・エミッター間は5ミリアンペア以上流れない。では、ベース・エミッター間は?

 トランジスターの増幅作用により、
(ベース・エミッター間電流) < (コレクター・エミッター間電流) である。

 ここで、コレクター・エミッター間電流が1KΩで5ミリアンペア以下に制限されているから、ベース・エミッター間は抵抗を挿入しなくても5ミリアンペア未満しか流れない。自分はそう思っていたのだ。

 ところが現実に発生していることは、お構い無しにベースに大電流が流れ、(ベース・エミッター間電流) > (コレクター・エミッター間電流) となってしまっている。10KΩを入れて電流制限してやると、動いて欲しい通りに完動しやがった!

 そんなことは常識だろお前は馬鹿か?と言われそうだが、基本的な教科書には案外この問題が記述されていない。そればかりではない。ベースに電流制限抵抗を入れない状態で、これまで正常に動作していたのである。今回突然動かなくなった。
 もし、ベースにも電流制限抵抗を入れなければ動かないのは当たり前・・・なのであれば、なぜこれまでは動いていたのだ?

 納得出来ないのだが、表サイトの回路図もベース抵抗を入れるよう書き直した方が良さそうだ。

 極限までパーツ点数を減らそうと挑戦しているためドジを踏むことも多いが、やはり必然性の無いパーツは一切入れたくない。どうしても必然性を納得出来ないのだが、しかしベース抵抗は誘導サージ耐性を向上させるのは間違い無い。
 必然ではない(と思ってしまう)が無駄ではないのは確かだから、入れるとしよう。

 実装上も、ここのツェナは取り付けが窮屈で足を曲げまくらねばならない。ベース抵抗を入れると窮屈さが無くなって組み立て易くなる。
 1/6ワット品ならツェナとサイズもほぼ同じ。

 これで、ローサイドのゲートドライバーも完成した。

written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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