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2007年6月30日(土) 21:03
ローサイドIGBTが破壊されたとき、ダイオードの順回復時間が原因だろうと推測した。しかし確証は無かったので再度壊れた場合に交換し易くするため、足を長いままにしていた。それも切り詰めねばならない。
放電回路の配線を短くするのは相当に大変。
最高330Vなのでいい加減な絶縁は不可。配線を真ん中でブッた切って接続し直せば、切った部分の絶縁が問題となる。大電流も流れるので、ハンダ付けも確実に行わねばならない。結局のところ、配線を短くした後で配線の端をハンダ付けし直すことになる。ハンダ付けし直すにしても3本以上集まっていれば無関係な配線が外れることもあるし、大量のハンダが盛られた部分が多いためなかなかハンダが溶けず確実にハンダ付けされなかったり・・・
ローサイドIGBTのゲートドライブを行う1KΩの遅延用抵抗も短く配線し直す。ところが、これも後で取り付け直す羽目になった。
コンパクト化されたが幅が広くなってしまった。ただ、ローサイドとハイサイドのIGBTの間に、コイルへ向かう赤い配線を通したことで絶縁は容易となった。
だが、コンデンサーとの接続は切れたままだ。作業性を確保するため切り離したがそれだけではない。コンデンサーまでの配線も短縮してハンダ付けし直す必要があるのだ。
極限の短配線。コンデンサーのGND銅板と放電回路のGNDはダイレクトにハンダ付けし、配線を使わない。
その前提で放電回路のVcc側を先にコンデンサー銅板にハンダ付け。銅板をコンデンサーから外し、めくり上げて固定する。
放電回路とコンデンサー銅板を直結ハンダ付けする場所を剥き出しにして作業を可能とする。もう気分は手術だ。患者の腹を開いて皮膚を専用器具で固定し、外科医が手術し易く・・・って感じ。
このような準備をしっかり行わないと、「手術」を成功させられない。
戦闘室前部は45度傾斜となっている。この斜め空間に放電回路を押し込むことで、空間の有効利用&幅が広くなったことを問題化させない。
また、コンデンサー電極に放電回路を直接ハンダ付けすることで位置を固定。
しかし固定された角度が悪く、戦闘室にセットするとIGBTが下に突き出して実装できないと判定された。
だが、両者のハンダ付けは大量のハンダでガッチリと行われ、再度溶かして角度を変えるのは至難。仕方なく、電極の角度の方をズラせた。具体的には、2つのコンデンサーをズラすことで実現させた。
また、1KΩの遅延用抵抗と緑の配線も、引き出す角度を変更してハンダ付けし直した。
これにて理想的な実装が出来そうだが、相当な箇所をハンダ付けし直さねばならなかった。果たして放電機能に問題が無いか?最後に試験し直さねばなるまい。
written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(3)] [TB(0)]
2007年6月29日(金) 17:02
バッテリーを収める空間は極めてギチギチなので、間違った向きにセットする可能性は無い。物理的に不可能だ。また、バッテリーケースとのコネクターも物理的に逆接続が不可能となっている。よって、普通に使っていればバッテリーの逆極性接続は、あり得ない。あり得るケースとしては試験運転などでバッテリーケースを所定の位置にセットせず、コネクターを逆に取り付けようとして「あれっハマらない逆か」と気付いた瞬間に逆通電(ハマらなくても電極が接触すれば電流が流れる)というくらいである。
可能性が無くはない。だからもし市販品であれば、逆接続されてもどこも壊れないよう対策すべきだ。幾らトリセツに警告してあっても、逆接続で壊れましたは市販品では通用しない。しかしこのストームタイガーではバッテリーを取り付けるのは自分しかいない。もし誰かに貸すとしても、バッテリーは自分で取り付けてから渡す。だから、逆接続(実際は逆接触だが)させるような馬鹿は地獄に堕ちろ!と言って対策を省略しても許されよう。これぞ、自己責任。
ちなみに、現状で逆接続させるとPASキャパシタが逆極性に充電される。この対策をきちんと行うのは結構面倒なので放置だが、電極を一瞬接触させた程度ならほとんどダメージにならないはずだ。またメインスイッチが機械式ではなく電子式であり、そのFETのゲートはバッテリーの+側に直結している。だから逆接続してもゲート電位が上がらずメイン回路は通電しないのである。これもフェイルセーフ設計。影響を受けるのはPASキャパシタだけだ。
写真は、サーボの動作確認。GNDと5V電源と受信機出力を接続し、センター位置の確認をしている。砲身上下サーボは青の配線で制御パルスを送る。緑の配線がGEARすなわち射撃トリガー!
一方、パーツに100%はない。どんなにスペックを遵守しても壊れる可能性はある。まさに事故だ。事故が起きた場合に戦車が炎上しないためにヒューズは必要である。いつ壊れるか分からないパーツにまで責任は持てない。だから、ヒューズは必要なのだ。
さて、レーザーポインターはAPC基盤付属で使う前提とし、必要なトランジスターとレギュレーターを組む。基盤の電源が3V40ミリアンペア。PIC出力を40ミリアンペア以上に増幅するためトランジスターを使用し、バッテリーから3Vに落とすためレギュレーターを使う。
LEDでもお馴染みのツェナ付加回路。更に、このトランジスターは速度が要求されない一方でサージ耐性は欲しいので、ベース電位が破格の25Vまで耐えられるC3327を採用。
遅過ぎてゲートドライバーには使えなかったが、要はそれで余っていた(汗)
三端子はお馴染み東芝製で、エアガン照準用レーザーの時から使っている定番。配線し易いように足を曲げておく。
昔の写真を見ながら配線。
入力側はパスコン定番のやつで、出力側は在庫の16V47μFをセット。
出力側に秋月レッドレーザーをそのまま接続し、入力側にエネループ4本を接触させる。無事に赤いレーザーが照射された★
ついでに、パワーメーターでレーザーの光出力を測定。0.54〜0.55ミリワットと出た。しっかり安全出力になっている。視認性も室内なら全く問題は無い。
written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2007年6月28日(木) 17:15
電源スイッチのJ607だが、ストームタイガーより大電流が流れるしサイズ問題もシビアではないため、放熱版を切り取らずそのまま設置。
ソース端子とゲート端子の間には5.1KΩをハンダ付けしておく。
オペアンプの662だが、ストームタイガーの時とは端子の使い方を変えてみた。昨日の回路図も数カ所「まちがいさがし」状態である。
トランジスターっぽいのが基準電圧ダイオード。
基盤裏側。うらがえす行為で上下が逆になる点に注意して、表側の写真と見比べてみよう。662は8番ピンがVccで4番ピンがGNDだ。
基準電圧は662の2番ピンと6番ピンに接続される。ICの腹エリアに配線することでギリギリまで短くしている。
VccやGNDが分散し、最後にまとめるのが若干厄介かもしれない。しかし、ストームタイガーほど空間をシビアに使わないため大丈夫だろう。
今回組み立てた部分を配線図で示す。
充電完了を示すLEDは、ほとんどのパーツが取り付けられた後で視認し易い場所を選定し設置したい。安全スイッチも同様で、操作し易い位置は最後にならないと確定しない。
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2007年6月27日(水) 17:34
ストームタイガーの製作が進行しコンデンサー充電器も組み込まれてしまったため、コイルガン10の実験するには新充電器をいよいよ作らねばならなくなった。
今回のコンデンサー充電器は設計上ヤバい部分がある。それは、FETゲートブースターとして使っているJ186とK1334のペアである。これらは半端にON抵抗が高いため、特に電流制限しなくても素で使用可能である。ところが、電源電圧が高くなるとON抵抗は低下し、一方で同一ON抵抗でも電流は増大する。9.6Vでは電流が絶対定格ギリギリになってしまうのだ。
回路を単純なままで済ませるなら、安全のため8.4Vのミニ電動ガンバッテリーは避けて7.2Vラジコンバッテリー専用とすべきかもしれない。システム重量は増大するが、使用バッテリーは1本だからそれほど酷くはない。また、将来ラジコン戦車に搭載したい場合も設計変更不用である。
この場合、想定バッテリー電圧が低くなるためインバーター周波数を下げるのが最適となる。タイミングコンデンサーは4700pFに変えるのが良いと思われる。
性能面とマージンから、J186とK1334のペアは6.6V前後で使いたい。ストームタイガー用ではないが、横着せず常に専用に安定化補助電源を用意すべきかもしれない。ただ、6〜9.6Vまで受け入れると昇降両用の安定化電源となり若干厄介なのだ。今回は横着する
(^_^;)
やはりFETゲートブースターから製作開始。
2段重ねにしたFETは写真の左(上側)がK1334であり、刻印はTNで始まる。右(下側)がJ186であり、刻印はTPで始まる。
まず両FETの放熱版すなわちドレイン端子をまとめてハンダ付け。写真のAだがこれがパーツを手持ちするのに便利。
続いて5.1KΩの1/6W抵抗を使い、両FETのゲート端子をまとめてハンダ付け。写真のBである。抵抗の逆側の足はJ186のソース端子にハンダ付け。写真のDでありこれはVccに接続する。
最後にK1334のソース端子に配線Dを行う。これはGNDに接続する。
それぞれの端子が回路図のどの部分に対応するか書き込んでみた。
Aはメインスイッチ素子であるK3132のゲート端子に接続する。BはMC34063の1番ピンに接続する。Cは同じく2番ピンと4番ピンだ。Dはラジコンバッテリーの+側に接続する。
これで、下の写真も分かり易いだろう。
まず、MC34063の3番ピンと4番ピンGNDの間に、タイミングコンデンサーを取り付ける。これは4700pFを選択。代わりにNJM2360を使う場合は、もっと容量を増やさねばならない。
続いて、FETゲートブースターのBを1番ピンに、Cを2番ピンに取り付け、Cはそのまま4番ピンまでくっつける。Dは後で+電源に配線すべく、折り曲げて引き出しておく。
FETゲートブースターの大きさが良く分かる (^_^;)
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2007年6月26日(火) 17:27
一晩経ったところで慎重にテープを剥がすと、砲架は無事にくっついていた。しかし敢えて一部のエポキシを削り取ってスポット溶接ならぬハンダ付け。何と言っても強度を確保したい。少々リスクはあるがエポキシを焦がしモーターを暖めながら作業終了。
ギアボックス筐体の隙間をどうしてもハンダが渡ってくれなかったので、ネジを寝かせて結合している。
砲架の左側にはメインコンデンサーと放電回路を設置し、右側にはレーザーポインターと砲身上下サーボを設置する。
脇に開いた2ミリの穴は、六角レンチを通すためにある。これで、サスアームの張りを調整するイモネジを回す。反対側は車体と砲架の隙間から操作可能だが、砲架が1ミリ脇にずれてくっついていたら操作不能。もう一度、上の写真にも注目!
各ユニットの配置だけでなくイモネジ等のメンテまで考えて、1ミリを争う詰め込み問題を解かねばならない。
照準用レーザーは機銃穴から照射するしかないため、ほぼピタリと設置場所が決定してしまう。
サーボとレーザーの実装も悩ましい。
サーボは高さがあり過ぎるので底蓋を外して内部基盤を移動させ実装を楽に出来ないものかと確認したが、駄目だ。モーターが高さを一杯まで使い切っている。何でもいいから砲身上下さえ出来れば良いってなら設置は容易だが安直に済ませると自動装填装置の空間が不足する。実際、現在悩みまくっている。
レーザーは基盤を外してLD直接駆動すればコンパクトになる。しかし、コイルガンの隣にひ弱なデバイスがある以上、信頼性を無視出来ない。APC基盤を通した方が何かと安心だし、戦闘室の先端は45度傾斜装甲のために空間が余り、小さなパーツを節約しても意味は無い。確かに基盤を無くせば奥行きが短縮出来るのだが、それでサーボが設置し易くなるか?は疑問。サーボを前進させ過ぎると砲身と結合し難くなるので、ある程度の距離を開けたいのだ。
レーザーは基盤付きのまま使いたい。空間は1ミリを争うが、一方で性能や信頼性をどこまで確保するかのバランス感覚も問われる。ヒューズは設置するがバッテリーの逆接続対策は省略・・・みたいな話である。
written by higashino [コイルガン戦車1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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