Darkside(リンクエラー修正しました)

2008年01月の記事

<< 前のページ

2008年1月31日(木) 17:20

ディレイバッファ挿入

 4050Bだが何だかの手頃な信号ディレイ手段を挿入するという前提で、レーザー制御回路を書き直してみる。
 4050Bは低速のバッファが6個内蔵されているので、1つのICで最高6段まで直列接続出来る。実際に試してみて、適切な直列段数を決めるつもりだ。低速と言っても遅延は0.1μ秒のオーダーと思われる。DATAの1ビットが0.3μ秒強なので、かなり手頃と判断。

 TTLレベル入力をCMOSに接続するため74HCT04を使用し、同時にインバーターとしても利用する。
 WAVの右チャンネルを取り出すため、WSをHCT04でインバートしHC175のクロック入力とする。DATAも遅延を揃えるためHCT04でインバートするが、その後に4050Bによる遅延を加える。このままではDATAビットが反転してしまうが、HC175の出力は反転出力も同時に取り出せる。3番ピンの反転出力を利用すれば、LSBが1で赤レーザーONとなる。
 WAVの左チャンネルは、WSをHCT04で2回インバートすることで非インバートとし、取り出す。DATAも遅延を揃えるため2回通すので、非反転となる。そこで、素直に2番ピンの通常出力を利用しLSBが1で緑レーザーONとなる。

 いずれの場合も、WAVのLSBが0の場合にレーザーOFFとなるよう揃えたい。これは重要であり、こうすることで光デジタルケーブルが接続されていない場合にレーザーがOFFとなる。つまり、光デジタルケーブルや携帯音楽プレーヤーが、インターロックになるのである。
 緊急時にはケーブルを引っこ抜けば、即座にレーザーが消える。

written by higashino [ガルバノメーター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL

2008年1月30日(水) 17:21

放熱ブロック

 またまたモナカをしっかりとネジで結束し、中央の10ミリ穴を10.5ミリにボアアップする。

 さすがに5%広げるだけなら楽勝だと思ったが、いざやるととんでもない。素材も加工の容易なアルミなのに、なかなか掘れないのだ。やはり太さ1センチもあるようなドリルは、電動でもハイパワーなものを使い高速回転で攻めねばならないようだ。
 ドリル刃が45度ほどの急角度で螺旋を描いているのが問題なのだ。非力な電動でトルクを稼ぐため低速回転で使うと、この斜めの刃が内壁に食い込んでしまい、頑として動かなくなる。低速ではこの刃は使えない。だがこんな太いものを高速で回すなら、超騒音の工具になってしまう。

 刃が45度に食い込んで内壁を荒らしてしまっている。ただ、確かに見た目は荒れてるし指先で触っても荒れているが、凸凹は0.1ミリ以下である。ヤスリでそこそこ整えた上で黒共立の筒を放熱するには一応の役に立ちそうだ。
 さすがに今回は黒筒をピタリと挟み込める穴が掘れた。

 銅ヒートシンクをくっつけるのに、この向きだとモナカの半分は放熱し難くなる。元はアルミモナカを縦置きするつもりだった。そうすれば、モナカのどちら側も銅に放熱出来る。
 しかし、縦置きすれば黒筒と銅の距離は遠くなる。片側のモナカしか有効に銅を活用出来なくなっても、黒筒と銅が近くなればそれほど変わらない性能が出せるんじゃないか?
 もし五十歩百歩ならば、全体の背が低くなるメリットがバカに出来ない。そう考えたのだ。それに、モナカの半分は銅ではなく「床」に放熱させれば良い。

 写真では銅ヒートシンクが下側に置かれているが、実装時はもちろ上側になる。空冷ファンがくっつくのだから。

written by higashino [ガルバノメーター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(2)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL

2008年1月29日(火) 17:34

赤いレーザー

 赤レーザーが届いた。

 スペックは波長650ナノで光出力200ミリワットという、ありふれた品である。200ミリワット級ならDVDレーザーを製作する手もあるが、DVD用は波長が長く、大抵は670ナノくらいになる。そのため、パワーはともかく明るさはいまいち。
 用途がガルボであり、モノを燃やすことではない。従って、大切なのはパワーより見た目の明るさだ。
 ・・・などと書いたが既成品最大の価値はコリメート光学系にある。半導体レーザーを輝かせるのは簡単だが、光学系を自前で用意してシャープにコリメートするのは非常に苦労する。

 レーザーダイオードとしてのスペックは、2.2Vで330ミリアンペア。5V安定化電源で動作させるために計算すると・・・100Ωを12本並列して電流制限してみる。1/6ワット品なので合計2ワットと十分に耐えられるはずだ。
 DAC-AH から5Vをいただいてみる。パワーメーターでは199ミリワットを示した。思い切り想定通りに輝いている。

 黒共立改と一緒に照らしてみる。532ナノは肉眼では8倍明るく見えるので、赤なら500ミリワット近くに匹敵する。また、肉眼は暗くなると赤の感度が落ちるため、見た目の差は更に大きくなる。
 緑に比べると、赤は光跡が薄くしか見えない。

 2色のレーザーを同じ場所に反射させると、黄色になる。
 しかし、肉眼ではかなり緑に近い・・・黄緑に見える。やや力不足ではあるが、何とか黒共立改の相棒は勤まりそうだ。

 赤の照射点は、土星を真横から見たような横筋が入っている。これは、半導体レーザーをDPSSではなくダイレクトに使用した場合の特徴でもある。

written by higashino [ガルバノメーター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL

2008年1月28日(月) 17:13

ディレイを作る

 ガルボ制御のWAVファイルは、32KHz 44.1KHz 48KHz のいずれも使用可能だ。しかし今やメモリーカードの大容量化が驀進していて、映像ならともかく音声信号でデータ量を気にするのは馬鹿馬鹿しい。常時
48KHz 使用で問題無いと考える。
 この場合、ステレオとして片側の音声1データは 96KHz すなわち 10.42 μ秒で送られる。1ビットあたりだとその16分の1だと思っていたが、どうやらデータが送られているのは50%の時間に過ぎず、32分の1しか使っていない。つまり、0.325 μ秒程度だ。当初の予定通り、下位4ビットをまとめて1か0に揃えると、1.3 μ秒となる。

 WS信号の位相が想定より遅れていると思われること。また、初期の実験では不安定ながらも想定の動作が得られたこと。それを考えると、WSの遅延は
0.3 μ秒以下だと思われる。WSが遅延しているからといって位相を早めるのは難しい。DATA信号の方を遅延させるのが解決策だろう。具体的には
0.5〜1μ秒だけ遅延させれば、安定した取得が出来ると思われる。
 WAVの値そのものは別途 TDA1543 がデコードしてくれるのであり、今ここで問題になっているのはレーザーの ON/OFF を判断するための「1ビットの情報」をいかに受け取るかである。WAVのビット列がどんなに歪もうが、1ビットの送受信さえ確実に出来ればOKなのだ。

 そうなると、DATA遅延の方法としてコンデンサーを利用するのが有力だ。オペアンプとしてLMC662が遅いことを逆用し、遅延に使えないか?と思ったが数μ秒も遅延してしまう。LMC662は「あまりにも」遅過ぎるのだ。
 ところがコンデンサも、シミュレートしてみるとうまく行きそうにない。抵抗を介してコンデンサーを充放電させるシンプルな方式だと、適切な定数が見つからない。

 WAVファイルの下位4ビットが0であれば、上位12ビットが全部1であっても0が取得出来ねばならない。そのためには、0となっている
1.3 μ秒間に、コンデンサーの電圧が確実にLと認識されるところまで下がらねばならない。
 ところが一方ではH状態を 0.5 μ秒以上遅延させたい。そのためには、0となって放電が開始されても、最低
0.5 μ秒間は確実にHと認識されるだけの電圧をキープしていなければならない。
 更に、放電ペースが遅いと充電ペースも遅くなり、WAVの上位12ビットが全部0だった場合は下位4ビットの
1.3 μ秒間だけではコンデンサーの電圧が十分に上がらなかったりする。電圧が不足だと、放電が始まった際にHと認識されるだけの電圧をキープ可能な時間が短くなってしまう。

 さまざまな制約条件を考えると、何とか動作する定数を見つけたとしてもマージンは相当にギリギリであり、安定動作に確信が持てない。低速バッファである 4050B あたりを直列する方が良くないだろうか。

written by higashino [ガルバノメーター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL

2008年1月27日(日) 17:30

事態が飲み込めて来た

 7404だけをHCTにして、175は74HCに戻してみた。すると、175の9番ピンもしっかりとWS反転が5V振れて入ってくれる。
 DATAに関しては相変わらず元々5V振れており、HCで受けても大丈夫なはず。

 しかしこれでも175の2番ピンや3番ピンは、値が変化しない。

 そこで、確認のため新たな試験用WAVを生成。全ビットが1になっているシロモノだ。
 これを流すと、I2SのDATAは1になりっ放しのはず。ところが、そうではなかった。

 ほぼデューティー50になっている。同じスケールでWSを確認すると、周波数半分で同じ形状だ↓

 試しに、普通の音楽WAVを送信し、DATAを見る↓
 やはり、信号が全くHにならない状態が挿入されている。

 どうやら事態が飲み込めて来た。自分が期待しているよりもWSの位相は僅かに遅いのだろう。DATAのLSBを取得出来るはずが、その直後を取得してしまっている。DATAはMSBからLSBへと順番に送り出され、LSBの後はしばらくL状態が挿入されている。

written by higashino [ガルバノメーター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL

<< 前のページ

Darkside(リンクエラー修正しました)

Generated by MySketch GE 1.4.1

Remodelling origin is MySketch 2.7.4