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2008年8月31日(日) 20:29
凸レンズの公差を確認すると、偏芯は0.05ミリ未満となっている。つまり、2枚のセンターのズレは0.1ミリに達しない。しかし、数値からして0.1ミリに対して無視できない大きさになる可能性はある。つまり、完全に特製の高精度パイプが手に入ったとしても、必要な精度が得られない可能性がある。これは、結局のところ組み立て後に微調整せねばならないってことだ。
微調整の手法は確定していないが、調整用レーザーを使うことになるだろう。そうなると、BiBOを外しておかねばならない。ビームを2つに分離させてしまうBiBOを取り付けたままでは、調整が事実上不可能なことが既に判明している。
すると、パイプ&スペーサー方式は正式にボツとなる。なぜなら、調整後にBiBOを取り付けるという手順が構造上物理的に不可能だからである。
現行の方式を念頭に、調整方法をあれこれ頭の中でシミューレーションしてみる。すぐにとんでもないことに気付く。理屈の上では調整は可能だ。だが、調整誤差を減らそうとすれば調整用装置にも小さい誤差しか許されない。0.1ミリの精度を達成したいのであれば、調整装置にも0.1ミリの精度が必要だ。これでは、核心のSHGユニットの組み立てが困難 → 調整装置の組み立てが困難、というシフトが発生するだけ。ちっとも解決になっていない。
地球生命の起源を説明するにのに、宇宙から飛んできたと言うようなものだ
(^_^;)
written by higashino [LIFE] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2008年8月30日(土) 18:04
スペーサーの切断面は精度が必要だが、それは片側だけだ。両側とも高精度である必要は必ずしもない。となると、市販パイプの両端を利用して自前でパイプカットすれば、少なくとも2個はそれなりに精度のあるスペーサーが手に入るわけだ。
すると続く問題は、適切な直径のパイプが買えるかどうか?となる。
市販パイプの直径バリエーションは案外少ない。特定の直径を持つパイプはどこを探しても置いていなかったりする。
日本で半インチ12.7ミリなんてパイプはまず買えない。13ミリで妥協するとしても、内径が13ミリのものと外径が13ミリのものが必要。アルミパイプの場合、外径12ミリや14ミリは売っているのに13ミリが売っていないという鬱な状況だ。外径13ミリはステンレスパイプにしかない。
一方で内径13ミリは今度はステンレスパイプに品が無く、アルミパイプにしかない。外径16ミリで肉厚1.5ミリだ。
だから内側スペーサー用途にSUSパイプを、外筒用にアルミパイプを・・・買うしかない。ところが更に問題として、内径13ミリのパイプに外径13ミリのパイプを差し込めるかどうか?を確認せねばならない。クリアランスがゼロでは差し込めない可能性がある。
だが、いざ現物を試すと逆だった。簡単に差し込め過ぎるのだ。アソビが大き過ぎるのだ。2センチ程度差し込んだだけだと、10ミリラジアンぐらいもガタがある。これでは、全く精度を出せない。パイプを組み合わせる目的は精度なのに、その精度が出せない。これではパイプ&スペーサー方式の意味が無い。そこで再び現行方式に戻って考えると、実はアルミアングルにミラーマウントという道具立てでも精度を確保する手段がある!
ミラーマウントは元々がレーザー装置用なので、精度はそれなりに確保されている。2個の凸レンズに同一のミラーマウントを使用してL字アングルに取り付ければ自然に凸レンズのセンターは合う。問題は2つのレンズのセンター同士を結ぶ直線を、薄ディスク結晶と垂直にする方法が無いこと。正確には、垂直になったことを検出する方法がないことだ。
その方法があれば、パイプ&スペーサー方式である必要はない。パイプ&スペーサー方式の場合、片方の凸レンズの背面平面がセンター同士を結ぶ直線と垂直になることを利用する予定だった。ミラーマウントをそのように調整することは実は可能だ。
2つのレンズのセンター同士を結ぶ直線は、自動的にL字アングルと平行になる。そこで、秋月グリーンレーザーをL字アングルと平行に照射し、凸レンズの背面平面に反射させればいい。反射ビームが射出口に戻るようミラーマウントの向きを調整すればOKだ。この方式だと誤差3ミリラジアン程度なら十分に実現出来る。今回は誤差を1ミリラジアン以下にしたいが、十分な準備と慎重な作業を行えば可能だと思われる。
written by higashino [レーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2008年8月29日(金) 18:13
相変わらずG焼き殺し動画は外人ウケが最高に良い。つべのコメント数もとっくに500を突破し、更に伸びまくっている。熱線銃はとっくに解体されて励起用LD装置として鎮座しているのだが、グリーンレーザー銃ではなく熱線銃として1台完成させたい気はある。もちろん実際にウザいGを焼き殺しまくるのだ。キチンとコリメートすれば粘着テープで自由を奪わなくても焼き殺せると思う。
問題は電源である。定電圧電源にセメント抵抗による電流制限という極めて安直な仕組みながら、55Aという大電流を小型の装置で供給出来るようにすべく、シビアな綱渡りを強いられた。もう1個同じモノを製作しようという気力が沸かない。
現行の装置を使い、グリーンレーザー発振は諦めるというもの、もちろん決断し辛い。やはり強力なグリーンレーザーを拝んでみたい。
そこに立ちはだかるのが、超精度の要求。
凸レンズの製造誤差だってあるはずで、製造段階で0.1ミリぐらい偏芯していたっておかしくない。パーツの誤差や組み立て作業上必然的に確保せねばならない隙間も考えると、各パーツ自身の精度だけに頼って最終的に0.1ミリの誤差を確保するのは絶望に思える。そうなると、組み立てた後の調整が避けられない。
パーツの精度だけに頼って0.1ミリは無理っぽいが、1ミリの精度ならそう苦労せず確保出来るだろう。出来る限りの高精度を頑張って0.3〜0.5ミリに誤差を押さえ込めば、OCの向きを調整して誤差を打ち消せる。しかしいつも繰り返して書いてる通り、調整という行為はリアルタイムでズレ量とズレ向きを検出出来ない限り、意味を持たない。
結局、何らかの手段で偏芯を検出するしかない。
具体的な検出方法はともかくとして、パーツは市販の穏当な精度のものを使うとする。
凸レンズ2枚の間合いが58ミリで、BiBOの長さが10ミリ。そうなるとスペーサーCとDは、いずれも長さ24ミリとなるが、Oリングを押し潰して固定力を生み出すことを考えるとキリの良い25ミリでOKだと思われる。25ミリなら、既製のスペーサーが売っている可能性は高い。ただし外径は半インチでなくてはならない。たぶんそんなスペーサーは無くて、あるとしても外径13ミリだろう。
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2008年8月28日(木) 17:30
あれこれ構想を練るが、やはり秋月グリーンレーザーで凸レンズのセンター合わせをするのは困難だ。
具体的な誤差検出方法も問題だが、結局は2枚の凸レンズと透過させ薄ディスク結晶にまで反射させねばならないのが厄介。これまでの調整行為により、そこまで光学系を透過しまくった反射ビームを分離するのが大変であると分かっている。OCが平面とはいえ反射光が判別出来ずに苦労するのが見えている。ここはパイプを利用しての一体成型に賭けるしかなさそうだ。
凸レンズは2枚とも直径半インチ。BiBOも半インチのホルダーに取り付ける前提だったので内径半インチのパイプにピタリと収まる。後はスペーサーが4個あればSHGユニットとして一体に組み立て出来る。これは断面図である。
外パイプ(内径半インチ)の中心軸と2枚の凸レンズのセンターが一致するようになる。その前提で、最重要なのがスペーサーBだ。OC側凸レンズの背面平面を、外パイプの中心軸と垂直になるよう保持する。それには、スペーサーBの切断面が僅かでもハスになっていてはならない。自分の手作業でパープ材からスペーサーBを切り出すなど論外なのだ。
また、各パーツのアソビ量もシビアこの上ない。何しろ要求される精度と来たら、0.1ミリ以内だが0.1ミリでは大きめなので出来ればもっと小さくして欲しい・・・というレベル。常識として、2本のパイプを入れ子にする場合、内側パイプの外形と外側パイプの内径には0.1ミリ程度の差が欲しい。だが、それでガタつけば一瞬で精度が保てない。ガタつかないためには、スペーサーBにはある程度の長さも必要となる。
凸レンズ間を6センチとすると、0.1ミリのズレは1.7ミリラジアン。つまり、スペーサーBの切断面は1ミリラジアン程度の狂いしか許されない。直径約1センチに対しては、0.01ミリというオーダー。こんなものパイプカッターでDIYするなど論外だ。OC側凸レンズは背面平面に秋月グリーンレーザーを反射させて垂直出し調整する皮算用なので、中心軸との垂直が崩れてはならない。
このSHGユニットを高精度に組み立て出来るかどうかが天王山。それには組み立てではなく各パイプ、スペーサーに高精度なものを用意出来るかどうかが勝負を決める。
イメージするのは天体望遠鏡の接眼レンズみたいな感じである。パイプの組み合わせで光学系の位置を正確に決めている。そのレベルの高精度なパイプやスペーサーを個人相手に製作してくれるところがあれば良いのだが・・・
written by higashino [レーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2008年8月27日(水) 17:13
キャビティーの基本設計は出来た。だが、構造は決まっていない。ネックとなるのは、2枚の凸レンズのセンターを極めて正確に合わせねばならない点。許される誤差はせいぜい0.1ミリでしかない。現行のようにL字アングルに凸レンズやBiBOを取り付けるのが良いか、それとも望遠鏡のパーツやフィルム用のルーペなどにあるように各種パイプを組み合わせることでセンターを出すのが良いか?という選択だ。
0.1ミリという精度も、パーツの位置が調整可能である場合は十分に手が届く。問題は、正しい位置を検出する手段が無ければ調整可能の意味が無いということ。
円の中心というのは、決定し難い。凸レンズの中心も正確に求めるのは難しい。調整誤差が0.1ミリという以前に、中心位置を0.1ミリ以内の誤差で決定すること自体が至難である。しかしキーポイントは中心そのものではない。2枚の凸レンズの中心を結ぶ線が薄ディスク結晶と垂直になっていることである。
これが垂直になってさえいれば、位置が1ミリ狂っても何とかなる。
パイプ組み合わせ方式の魅力は、2枚の凸レンズの中心を結ぶ線を凸レンズ背面の平面と垂直にすることが容易なことにある。OCが平面なので、薄ディスク結晶とOCだけにすれば外部調整レーザー照射により容易に両者を平行に出来る。続いて凸レンズ2枚とBiBOを一体化したSHGユニットを取り付け、OC側の凸レンズ背面に外部調整レーザー照射。これでレンズ背面とOCをこれまた容易に平行に出来る。するとその時点で、2枚の凸レンズの中心を結ぶ線が垂直になるという仕組み。
とはいえパイプも相当に誤差に配慮して用意せねばならない。センターずれ0.1ミリ以内というのは難物である。
一方でパイプ組み合わせの問題は、凸レンズだけでなくBiBOも抱え込まねばならないこと。果たしてBiBOをうまく組み込めるのか?現行のL字アングル方式では解決済みだ。
方式を決定する前に、センターずれの検出手段を検討したい。センターずれが簡単には検出出来ないとなると、パイプ組み合わせ方式に挑戦せざるを得ない。必要な精度を達成出来る可能性が、そちらだけになってしまうから。
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