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2009年10月31日(土) 19:03
まず第一に、光ゲートドライバーの出力を確認。初期電圧が高めである。光ゲートドライバー自身の総合抵抗値が大きめのようだ。IGBTが8並列にもなっているためゲート電荷の消費が大きく、ゲート電圧の低下が速い。だとすれば、初期電圧は高めで放置してもいいだろう。
ターンオフ時の変動。第1段のときに見慣れたパターンである。回生先コンデンサーの電圧が下がっていることもあり、IGBTは壊れずに動作している。回生完了時の急変も、1回の落ち込みだけで済んでいる。
ターンオフには8μ秒程度を要しているが、第1段に比べると電圧の違いを考慮しても少し速くなっている。これなら
I2t はかなり楽になっているだろう。ここもスピードアップコンデンサーは試さずに済みそうだ。
ちゃんと動作しているものを、より良く出来るのではないかといじったら悪化した。そんな経験が良くあるので余りいじりたくない。ではスピードアップコンデンサーの話は結局は無駄かと言えばそうでもない。将来トラブルが発生した場合に、打つ手を多く持っているのは有利だ。
こうして第4段まですべて完成!
と言いたいが問題が発生。以上に示した測定波形は330Vフル放電のものだが、放電の瞬間に、また火花とオレンジ色の輝きが発生したのだ。充電を完了しても何ともなくて、放電の瞬間に落雷。これは、光ゲートドライバー周辺が怪しい。だが、例によって落雷の正確な位置は不明だ。
完成記念に、順送り回生型4段式の動作をアニメにしてみた。本当は電流を赤で表示したかったのだが、ネット公開を前提にした動画の場合にどうしても赤は発色が悪い。仕方なく黄色にした。
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2009年10月30日(金) 20:58
ハイサイドのユニットには、先日新造した光ゲートドライバーを組み合わせる。
長い光路のパイプに、太い1.5ミリの光ファイバー2本を挿入して光量を確保。撮影のため先端を突出させてあるが、実際はもちろん内部に引っ込む。
回生完了時の電圧安定化を目的とするスナバ回路には、第1段より一回り大きな10ナノのコンデンサーを使用。
ハイサイドはオシロでモニター確認したいので、延長コードにしておく。
ローサイドは一応正式設置を考えた短い配線。
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2009年10月29日(木) 20:56
これまでの2個組とは異なり、iGBTを4個組にして行く。これにより逆電位保護ダイオードを半分に減らし、ついでにゲート保護ツェナも省略。スペックシートが正しければ、保護ツェナは素子に内蔵されているはずだ。それに、これまで外付けのツェナのおかげでゲートが助かったというケースに遭遇していない。
4つのIGBTいずれを電流が通過しても、インダクタンスがほぼ同一になるような物理的形状に組み合わせる。
それぞれを2つずつ組み合わせ、8並列ユニットが2つ。
8並列となっても各IGBT経由のインダクタンスはかなり揃っているはずだ。
右側はローサイド用で、5.1KΩのプルダウン抵抗を追加。
更に、配線を直付けにしてユニット全体の体積を少しでも減らす。
トランジスター1個で8個同時のゲートドライブも楽勝である。しかしゲート配線をぐるっと回すのが気持ち悪かったので、あえてトランジスターを2個にした。ここのトランジスターを1個減らしても、実装空間は楽にならない。
ハイサイド光電送路となるパイプを作成。基本的に第1段用と同じで、3ミリ真鍮パイプが長いというだけの違いである。
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2009年10月28日(水) 21:00
砲架弾倉ユニットを取り付けても、2段目と3段目の上方には大きく空間が残っている。ここに4段目のIGBTを詰め込めば8並列×2も可能と思われる。
射撃試験は、4段目までのフルシーケンスをPICから送り出す。しかし4段目の回路はすべて除去してあるので3段目までしか働かない。更に、3段目は4段目の存在を前提とした放電タイミングなので、3段目までで完了する場合は放電時間が長過ぎると思われる。
そんな次第でパワーは少し落ちているはずだが、アルミ缶を大きく凹ますことは出来た。
今回は、3段目もIGBTは壊れずに済んだ。
また、反動に注目。戦車を直接床に置いているため、コイルガンの反動は車体のサスペンション全体で受け止めている。一瞬で元に戻るため、動画として見ていると全然反動が無いように感じる。コマ送りすれば、車体が後退しすぐ元に戻っていると分かる。
キャタピラと強力なサスの組み合わせによる安定性が戦車のメリットなのだ。模型でも利点は健在。実車でも例えば装甲車ではこれほど安定しない。戦車のように強力な砲を搭載した装甲車があるが、命中精度では戦車に及ばない。
コンデンサー充電器も元気。ただし、充電完了時のコイル鳴きがちょっと不安定かも。スイッチング周波数を高くするとコイル鳴きが聞こえないように出来るが、経験上コイル鳴きは聞こえた方がいい。充電器の稼働状況を音で確認出来るのは想像以上にメリットなのだ。
これまでのところ、IGBTが1カ所でも破壊されると例外なくコンデンサー充電器が仮死状態に陥っている。IGBTが破壊されない場合はずっと元気に動いている。例外はない。
IGBTが破壊されると強力なサージが発生するんだろうか?
とにかくこれで第3段まで組み上がった。いよいよ一番大変な第4段の実装だ。
放電シーケンスを調整するには、弾速測定器が必須。そろそろ復活作業を行おう。
かなり昔から使っている実銃用だが、検出に使われている光センサーの光源が難題となっていた。オリジナルは屋外用である。実銃用だし
(^_^;)
蛍光灯は点滅しているので光源に向かない。室内ではコレのためにわざわざ白熱電球を用意していたが、発熱が凄くて閉口した。光を拡散させるプラスチック板が溶けてしまう。
溶けない素材を使っても夏場は暑いのなんの。
かと言ってLEDでは明るさが足りない。
最近は明るいLEDが大流行しているので、ようやくLED照明でファイナルアンサーとなりそうだ。これからも長い付き合いになりそうなので、まだ高価だが奮発してLED照明を用意。
室内用測定器としてリニューアルを企てる。写真は単純に12V安定化電源。
コンデンサーは余り物なので出力側が巨大だが、大丈夫そうだ。でかいだけあってLEDはほぼ完全に直流点灯。電流制限抵抗方式なので、まったく点滅していないはず。
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2009年10月27日(火) 21:04
第2段と第3段は、ほぼ同一条件である。唯一の違いは、放電シミュレーションによると第3段の方がターンオフ時の電流が大きい。つまり、I2t
も大きくなる。
IGBTの4並列なんてオーバースペックもいいところで、単に I2t 対策で仕方なくここまで並列数を増やしているに過ぎない。つまり、今更IGBTが壊れるのはほぼ
I2t が原因と決まっている。そうなると、更に並列数を増やすしかない。
第3段の位置は下部に空間が余っているので、6並列でも下部に突き出すように実装すれば問題ない。また、本番では回収先コンデンサーの電圧が下がっており、たぶん4並列でも壊れない。それでも信頼性が上がるから6並列ぐらいなら増やしてもバチは当たるまい。
最終的なユニットの形をイメージし、足の向きを決める。
右は、せっかくエポキシで固めたのに壊れてしまったユニット。左が新たに製造したユニット。足の位置に注目。
ゲート電荷引き抜き抵抗はIGBTが1倍半になったことで、51Ωから36Ω(18Ωの直列)へと変更してある。
実装前には新造ユニットもトランジスター回りはエポキシで固める。配線が密集しがちであり、外力で短絡する危険が大きいからだ。
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