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2012年02月の記事

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2012年2月29日(水) 21:05

これだからオペアンプは

 動作試験しているうちに、妙な事実が分かってきた。

 今回は直読電流が1.27Aと前回より僅かに大きいが、CH2は750ミリアンペアであり増幅率は59倍に留まっている。設計値56倍とパーツの定数誤差を考えると、明らかにこの表示が正解である。
 何度も試していると電流値は変化しないのに、CH2の値だけがときどき大きくなる。

 AD変換結果はシリアル通信で取得するため、CH2だけが化けるのは不自然である。
 そこでデジタル精密電圧計を、オペアンプ出力側に取り付けてみた。その結果、CH2の表示が大きくなる場合は実際にオペアンプの出力電圧も大きくなっていると判明。CH2が化けているのではなく、オペアンプの増幅率が変化していたのである!

 小箱の表示は正確だった。

 小箱はフタと分離して筐体に固定されている。これにより、小箱を固定したままフタだけ外して回路にテスター等を取り付けできる。回路をいじることも可能。
 逆に、フタを閉じたまま小箱だけ開けてPICの交換ができる。

 オペアンプの増幅率が変化する原因は、全く分からない。ただ、システムはそれ以外正常に動いているようなので、致命的ではない。光出力と電流値のどちらででも制御可能にする予定だったが、別に光出力だけのAPC制御でも実用上は構わない。
 オペアンプの増幅率が変わると言っても、4Aが5Aに見えるという程度の変化なので安全装置としては使える。例えば、電流が5A以上なのにフォトダイオードの値が小さい場合は、センサー障害とみなしてレーザー発振を停止する・・・という感じである。

 1.27Aでも、フォトダイオード出力は400ミリボルト以上の値を示す。5Aで例えば300ミリボルト以下だったら、明らかにおかしい。これにより、フォトダイオード取得回路の障害を検知できる。電流の絶対値に数割の不正確さがあったとしても、この用途には使い物となる。

 YLR-200-SM の筐体に貼ってあった警告シールを、フタに貼り直す。

 レーザーゴーグル本来の赤外線吸収ガラスを、赤外線反射ミラーでサンドイッチし防御力を大幅アップ。複合装甲という感じの、強化改造レーザーゴーグルを仕立てた。

 赤外線反射ミラーは誘電多層膜により、赤外線を99.5%反射する。これを前後2層という完全防御。ただし、斜めからの照射では反射率が落ちる。レーザー銃を撃ったら鏡面反射して自分の目を直撃、みたいな真正面近くから食らう状況で本領を発揮する。

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2012年2月28日(火) 21:13

固定物を整える

 種火サイドの配線仕上げ。
 出力電圧を筐体の外に引き出すため、細い赤線を追加。フタを閉じた状態で、オシロを接続したくなるケースを想定した。

 入力側コンデンサー等をアラルダイトで固定し、フタをする。

 増幅サイドに戻り、小箱の基板ネジ1つを25ミリ長に交換。
 長さを調整し、小箱を固定した際に支えとなるようにする。小箱はアラルダイトも使って筐体にくっつけてしまう。

 増幅サイドのフタにも、絶縁用のポリカーボネイト板を接着。厚さ0.5ミリ。

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2012年2月27日(月) 21:26

レーザーに再会

 固定値をDAC出力し、固定電圧を出力するようにする。
 出力電圧が約100Vになっているのを確認後、いよいよ励起LDに接続。

 数ヶ月前の予備実験により、100Vだと定格の数分の1で発振するのが分かっている。制御を行なわないので、制御プログラムのバグによる不測の事態は生じない。

 励起LDと直列にアナログ電流計を挿入。
 電流検出用シャント抵抗の両端には、デジタル精密電圧計をセット。表示10倍モードにしたので、実際は0.0122Vである。
 両者を並べて、計測のウラを取る。シャント抵抗は0.01Ωなので、1.22Aということになる。アナログ電流計の針は、ピタリと計算値に合っている。すなわち、シャント抵抗は表記定数通りに電位差を発生させている。
 これで今後は、シャント抵抗に直結したデジタル精密電圧計を信用して電流値を確認可能だ。

 シリコンチューブは、レンズを外した光ファイバー先端の保護用。

 陶器の板をビームストッパーに使っている。燃えはしないが、焦げている感じ。通電すると、音と匂いの両方が発生する(汗)。
 レーザーはちゃんと放出されている。この事実は重要で、レーザーが出て来ない可能性もあった。光ファイバーの保護殻除去と筐体隙間への収納作業で、光ファイバーに傷を付けなかったとは断言できない。

 だが、無事にレーザーが出て来た。壊していなかった。

 フォトダイオードの取得値が454ミリボルト。想定の範囲内。恐らくゴキブリレーザー程度の出力が出ているはずだ。
 問題は電流取得値が867ミリボルトである点。シャント電位差は12.2ミリボルトなので、オペアンプで71倍に増幅されている計算だ。ところが、設計では56倍のはず。カーボン抵抗の誤差5%を考えると、狂い過ぎている。

 このままでは、5.76アンペアでオーバーフローしてしまう。少なくとも6.25アンペアまでは計測できないとマズい。今後更に換算値を確認するが、いよいよ誤算がはっきりすれば分圧抵抗を入れるなどの対策が必要になるかもしれない。

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2012年2月26日(日) 20:19

出力電圧良し

 本番位置に小箱をネジ止めし、動作確認。白と灰色の追加配線2本も、ハンダ付け部分を熱収縮チューブで保護しての本番実装。

 最低電圧での出力で、2076ミリボルトを計測。分圧抵抗値な510/13倍すると82V弱となり、やや低い。実測では84V強だった。
 ボリュームに応じて PAH350S24-48 の出力電圧を変化させるプログラムを主PICに書き込み、変化させてみる。実測で最大130V強まで上昇した。5〜6V分は、1個あたり48Vの定格をオーバーした上昇と思われるので、環境による変動も考慮し90〜120Vあたりが安定的に使えるレンジだろう。

 キッチリと、励起LDの順方向電圧の想定領域をカバーできている。

 電圧の換算倍率もはっきりしたので、実電圧を直読できるようプログラムを書き換える。

 出力電圧にオシロを取り付ける。

 出力電圧(平均)は完全に設計通りに挙動しているが、リップルやノイズは不明である。それらをオシロで確認しておく必要がある。

 最大出力電圧の130Vにしておき、レンジをACに切り替えてリップルを見る。最大で500ミリボルト程度のスパイクが発生している。データシート上はリップル&ノイズが480ミリボルトとなっているので、それを3直列していることを考えると合格点である。

 時間分解能をマイクロ秒の領域に変えて観察。特に異常は見られない。
 励起LDを68直列すると、電流に応じて順方向電圧は10V前後変動すると思われる。0.5Vの変動は5%となり、レーザーの光出力が瞬間的に5〜10%変動する可能性がある。可視光LDを直接ドライブして最大出力を狙うようなシビアなアプリでは問題となるが、975nm帯の高信頼性LDを定格未満で使う今回のレーザー銃では充分だと判断できる。

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2012年2月26日(日) 00:37

小箱の仕上げ

 リアル生活が、ようやく正常化しそうである。レーザー銃を完成に持ち込む目処ができた。

 増幅サイドに戻り、中段PAHの出力コンデンサーを新品交換。足を少し繰り出して、低い位置に設置する。
 これで、小箱と干渉するパーツは無くなった。

 高温対応の長寿命型や低抵抗型などの特性の良い電解コンデンサーは、耐圧の低いものばかりである。耐圧100Vになると、平凡な品しかないのが頭痛い。

 小箱サイズに合わせ、フタを切り取る。

 切り取ったフタの一部は、小箱に取り付けるべく更に切り出す。接着を考え、塗装を剥がす。

 久しぶりにオートウェルドを使用し、小箱に接着。

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