<< 前のページ
2012年10月31日(水) 21:14
光ファイバーの6本束をラジオペンチで一括切断し、1本1本丁寧な切断仕上げを行なう。
ガラスのファイバーをペンチで切ると、切断面はボロボロになり光が拡散する。専用工具で切断し直さないと、使い物にならない。
切断前の被覆除去が、うまく進まない。
ホットジャケットストリッパーを使用しても、被覆がスムーズに剥けず屑が付着して残る。まるで被覆までガラス製かのよう。
1回で被覆が除去できたファイバーが1本もない。2回以上繰り返してようやくそれなりに除去できたというものばかり。更に被覆除去の途中でファイバー本体が折れたものまで。
引き抜く際にはゆっくりやるより速く動かした方が良さそうだ。
被覆を挟む刃の部分に、大量の被覆屑が付着。これが剥き味を悪くしているように思える。問題はこれ掃除の怠慢ではなく、綺麗に掃除した状態からたった1回の被覆除去でこうなってしまうこと。
2回3回と繰り返さねば被覆が除去できないというのは、そのたびに刃の周辺を清掃せねばならないという意味でもある。
想像より遥かに被覆除去が非効率。
励起LD部分の光ファイバーは樹脂等に埋まっておらず、新品同様に綺麗である。それなのに被覆除去が詰まりまくるというのは非常に欝。
光ファイバーの扱いは、何から何まで面倒過ぎる。実態を経験するまでは、ファイバーレーザーはお手軽な継ぎ接ぎで完成する「自作パソコン」並に簡単な工作だと思っていたのだ。単に工具が高価なだけの。
被覆が除去できてしまうと、切断は簡単だと判明。
切断機の光ファイバーホルダー部分は、ジャケットストリッパーで使う高価なものと異なり、ファイバーを固定しない。引っ張ると簡単にファイバーが抜ける。
実はそれが逆に作業を楽にしている。
融着する場合だと、切断位置は厳密に調整せねばならない。大雑把にホルダーに入れてから、押したり引いたりして位置合わせできるのだ。合ったところでカッターのカバーを閉じると、こっちは光ファイバーを抑え付けて動かないようにしてくれる。
すかさず丸刃をスライドさせると、もう切れている。
素の光ファイバーは髪の毛1本だけと同様、ハンドリングが悪い。それがホルダーに通してあると、前後に動いてしまうとはいえ非常に扱い易くなる。
しかも前後に動いてくれると、うっかり引っ張ってしまった場合にも切れそうにならない。すっぽ抜けるだけ。実はかなり精神的に楽だと気付いた。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2012年10月30日(火) 21:20
繊細な光ファイバーを1本だけ追跡して解くのは、かなり面倒。立体交差で下をくぐっていると、折り曲げないよう引き出すのは一苦労。
1本1本こんな作業やってると、永久に終わりそうな気がしない。
ジャケットストリッパーを使い、続いてカッターを使う。その流れで、光ファイバーを付け直さねばならないのが大きな負担になっているのに気付く。
ファイバーホルダーにセットし、被覆除去作業する。
終わったらファイバーホルダーから外し、改めてカッターのミゾにセットする。これが超面倒。
ファイバーホルダーのままカッターにセットできると非常に楽なのだが、FITEL純正カッターでさえ対応していない。
髪の毛みたいなファイバーを乗せかえる作業は、うっかり引っ張ってしまう危険が大き過ぎる。
今回は、樹脂パイプで6本束ねられている部分の少し先で切断した。樹脂パイプの内部が固定されており、1本1本の見分けが付かない。そのため、樹脂パイプより励起LDに近い部分で切ると、どれが追跡中の1本なのか分からない。
樹脂パイプ内が焦げていてロスという可能性は結構ありそうに思えるが、まずは樹脂パイプ通過直後の位置だ。これでも1メートル近くの光ファイバーを除去したはず。
計測すると、光出力103ミリワット。最初の1本よりはまだ明確に出力が小さいが、末端の倍以上出ている。どうやら光ファイバーの劣化が大きな原因になっているようだ。
ここから更に励起LDに近い部分までは追跡できない。
思い切って6本まとめて樹脂パイプ前で切断し、この際6本とも光出力を計測してみてはどうか?
結果次第で次の段階を考える。被覆除去や切断といった基本的な作業は、数こなして慣れる必要もある。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2012年10月29日(月) 21:16
ベニヤ板に全く焦げ目を付けていない光ファイバーを選択し、同様の作業やってみる。
しかし被覆除去でまた苦労&引っ張ってしまう。ストレス溜まり過ぎるうえに、壊す恐怖も常に感じるおっかない作業だ。
切断したはいいが、被覆を除去した部分が殆ど残っていないように見える。
だが、融着するときは遥かに難易度の高い作業を要する。トンネルの先が見えない。
特に問題も違いも無さそうだが、パワーメーターでは何と48.3ミリワットしか出ていない。出力ほぼ3分の1である。明らかに、個体差とか切断の巧拙とかではない。充分な励起光が透過して来ていない。
いや、もっと恐ろしい可能性もある。励起LDが劣化して、出力が低下しているという可能性だ。もしそうなら、レーザー銃製作のモチベーションは激減する。劣化があるなら、劣化していないLDだけで再構成し、低出力軽量のレーザー銃を作ることになろう。
つまり、光ファイバーのロスなのか励起LDの劣化なのか、いずれが正しいかを最優先で確認する必要がある。そのため、光ファイバーを途中で切断し、光出力を調べる。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2012年10月28日(日) 21:23
ベニヤ板に最も大きな焦げ目を作った光ファイバーのうち1本を剥がし、ファイバーホルダーにセット。
透明な髪の毛のようなファイバーは視認し難いので、こうしておくと分かり易い。
ところで、若干の「余りファイバー」が一緒に固定されていた。
新品と思われるこのファイバーで試したところ、どうやら被覆が存在すると判明。125ミクロンの石英ファイバーに、樹脂被覆があって245〜250ミクロンの太さになっている。
ホルダーに固定した状態のも同様で、ファイバーカッターが無効。カッターは石英に数ミクロンの傷を付けるもので、厚さ数十ミクロンの樹脂で覆われていては使えない。
そのため、ジャケットストリッパーで被覆を剥がさねばならない。
このホルダーをストリッパーにセットしようとして、つい引っ張ってしまい光ファイバーをちぎってしまいそうになり、冷や汗。
ベニヤ板に固定した現状では非常に作業し難いし、固定しなければそれはそれで収拾付かなくなる。
しかもこれは、68本のうちの1本でしかない。
ジャケットストリッパーを使って綺麗に被覆をむくために、2回使うことに。
作業1本分だけで、被覆屑がけっこう出る。
これでようやく、カッターが使える。
被覆を除去すると、太さは1ミリの8分の1となる。しかもガラス製。非常に視認性が悪くなるし、危険物でもある。針のように細く、鉄よりも硬い。
作業中は、やはり引っ張り過ぎなどに要注意。
面倒すぎて切れそうになる。
円と呼べる程度に、まとまった輝き。
パワーメーターで、光出力142ミリワットを計測。最低電流で駆動しているが、500ミリワットぐらいを予想していた。これでもミリメートル以下の範囲に集中すれば、ベニヤ板を焦がせるようだ。
こんな作業を68本に渡って行い、光出力が小さい場合は途中で切断してまた同様に被覆を剥がし、切断し・・・やってられない。どうしたものか。
やるべきことは単純ではっきりしているのだが、作業の「量」が単純に多過ぎる。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2012年10月27日(土) 21:02
ベニヤ板が焼けない出力L設定でも、角度を選べば光ファイバー末端の放出光を捉えられると判明。
片側ユニット34本のファイバーから、34個の輝きが確認できる。すなわち、すべてのファイバーが生きている。
しかし、これは朗報ではない。
なぜなら、旧レーザー銃が壊れた際に、光ファイバーの束は途中の数箇所でオレンジ色の炎を上げたからだ。燃焼音さえ確認できた。
謎なことに視認する限りでは、被覆や樹脂パイプが燃えた部分は皆無。
ダメージ箇所は明らかに存在するはずなのに、視認では不明。すなわち、もっとしっかりした面倒な方法を使わねばならないということだ。
放出光はそれほど明るさの差はないが、こういうのは2割や3割出力が落ちていても一見すると分からないものだ。それをいいことにポンプコンバイナーを取り付けてしまい、後から出力がどうも低めだと分かっても後の祭り。融着後にやり直すのは、何倍も手間が掛かる。
要するに、端を綺麗に切断したうえで条件を揃え、パワーメーターで光出力を測定せねばならない。
68本全部で行なうのは大変な手間だが、電源も厄介。68本直列駆動で、常に68個すべてが発光する。それなのに測定は1個ずつしか出来ないという電力の無駄使い。
最低出力でドライブとはいえ、ラジコンバッテリーを何回充電する羽目になるのやら。
赤外線規制前ビデオカメラで、ナイトショットで観察。
桁違いの感度で、光ファイバー途中の漏洩具合も分かる。マスキングテープで固定した部分だけ、特に明るい。シングルクラッドファイバーだから理屈上はおかしいが、励起LD光は仕様の範囲外にも僅かに拡散している。そういうロス部分は正常状態でも光ファイバーから漏洩するから、テープ部分からの漏洩量が増えることもありえる。
ただ、ナイトショットで見ても破損部と思しき明白に明るい漏洩部分は見当たらない。
樹脂パイプ部分は概して明るめであり、幾つかの内部が焦げている可能性はある。だが、パワーメーターで測定することなく確認するのは、やはり無理っぽい。
解像度は低いが、ナイトショットの超感度は相変わらず凄い。
励起LD本体からの漏洩光も分かるし、励起LDに隣接している直径1ミリぐらいの厚い保護被覆を透過するファイバー漏洩光も分かる。
これぐらい輝いても、被覆が焦げることはない。
ただ、筐体コーナー部分の曲率は明らかにキツ過ぎる。自前の実装時は、この部分もほどいて曲率半径を大きくすべきだ。
以上、絵的にはいいが本題には役立たない。
とにかく条件揃えたうえでパワーメーターだ。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
<< 前のページ
Generated by MySketch GE 1.4.1
Remodelling origin is MySketch 2.7.4