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2014年09月の記事

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2014年9月30日(火) 21:10

追加する?

 カルマンフィルターの調査は、果てしなく先が長そうだ。
 基本を抑えれば何とかなるというものではなく、いきなり応用編突入にならざるを得ないためである。

 センサーのデーターは、アテにならないこと甚だしく、明らかにこれは使っちゃ駄目だろという測定値が多発する。
・FLOWセンサーは、画像品質が悪い場合に使えない。移動量計算はソナーの精度に依存する。
・ソナーは、値が急変することあり。テストしていると、突然2倍の値が返って来ることがある。もちろん範囲外も多発。
・磁気センサーは、コイルガン射撃時は使えない。それ以外にも、制約が多い。

 使えないと思われる値がある場合は、そのセンサーを切り捨てて、残りのセンサーだけを利用することになる。一部の測定値が得られない場合のカルマンフィルターは、どう計算するか。この時点で応用編に突入である。カルマンフィルターの例は、測定値にノイズこそ乗っているものの測定値自体は常に得られる前提になっている。

 更に、最初から状態が混合されている。
・傾斜計として使える加速計は、傾斜と加速度が混合されて測定値となる。
 加速計をカルマンフィルターの計算に含めない場合、使えない状況が多発すると予想される磁気センサーに頼らねばならない。
 加速計を計算に含める場合、傾斜と加速度の混合をセンサーが取得するという条件でカルマンフィルターの計算をすることになる。これも、応用編である。

 トドメに、前も書いた通りセンサーには温度ドリフトやら機体の内部磁場など厄介な問題がある。カルマンフィルターをそのまま適用することはできず、応用編になる。ここまで面倒臭いと、今更1つ増えても変わらない。この際だから、気圧計も使おうか?
 一般にオートパイロットでは、気圧計は高度変化の取得に使用される。考えただけでも精度が怪しいが、完全に他と独立して高度を計測可能というのが魅力的に見えて来た。使えない値が返る可能性も低そうだ。

 超音波は近距離の地面を高精度に測定可能と考えられるものの、地面が平坦でない場合は相当に厄介である。極端な話、谷を飛び越えるような場合。
 谷の上に出た瞬間、地面までの距離がいきなり遠くなる。対岸に到着した瞬間、地面までの距離がいきなり近くなる。惑わされないためには、高度は他の手段で取得してソナーは副次利用するしかない。もちろん地面との距離を直読できるソナーのメリットは大きく、着陸では威力を発揮するだろう。
 気圧計を使わないのであれば、高度の取得には加速計しか使えない。これは2階積分なので精度が落ちるし、傾斜の影響を受ける。

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2014年9月29日(月) 21:28

災害

 火山噴火に関連し、観測体制の貧弱さも話題になっている。傾斜計が1箇所にしか設置されていなかったとか。
 しかし、そもそも傾斜計の精度はそれほど高いのだろうか?
 センサーをバンバン設置という行為も、自分は今では異なった印象を持つようになってしまった。すなわち、センサーは精度やノイズという点で不十分なものであり、それほどアテにならない。

 マルチローターなどのセンサーはそれでもまだマシで、カルマンフィルターなり何なりでセンサーが使い物になりさえすればそれで済む。しかし、火山の場合はセンサーが完全であったとしても、それだけでは役に立たない。センサーは火山の状態を知る手がかりに過ぎず、データーだけでは火山の状態は分からない。
 人工物ではない。自然を相手にする場合、不完全な情報と推測が得られるだけだ。

 噴火にしろ地震にしろ、安全に自然災害を回避できるところまで科学は進歩していない。
 今回もし自分ならどうやって逃げられただろうかと考えると、確実な方法などない。危険を感じたら、即座に全力で逃げる・・・ぐらいしかない。これは単純ではあるが、噴火だけでなく津波(地震)でも意味はあると思う。もちろんそれで助かる保証などないが、確率の問題。そしてこれは、自分が飛行機を好かない理由でもある。飛行機が落ちそうになったら、逃げようがない。

 死ぬ確率そのものよりも、努力によって減らすことができない死ぬ確率・・・というのが恐ろしい。

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2014年9月28日(日) 20:17

つまらない1日

 抵抗が1本不足だなどという場合、面倒だ。
 わざわざそれだけのために買い出しは非効率だし、通販など更に非効率である。

 バッテリー電圧のモニターに、10KΩと20kΩによる3:1分圧を行う。その10KΩが不足している。実のところ、昇圧チョッパーの組み立てに必要なパーツは、納期不明の主FETを別にすればこれだけという状態。仕方なく抵抗1本を買う。実際には、配線材など汎用のパーツもついでに調達すれば、それほど腹は立たない。

 充電器はZVSを仮設置したものの、実験に使える精度が出ない。

 そんなわけで、裏ではカルマンフィルターの研究中。
 こういうものは、途中経過を記事にしても冗長なだけなので困る。TAS製作の試行錯誤過程を記事にするのと同様で、面白くも何ともない。

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2014年9月27日(土) 21:33

どっちを使おう

 昇圧チョッパー用の主コイル候補2つ。

 今回のバッテリーは11.1Vなので、実質10Vが利用可能としてみよう。昇圧チョッパーの充電効率は50%前後なので、平均1Aの消費で5ワット程度の性能が期待できる。ここで問題となるのは、昇圧チョッパーの場合、消費電流が一定しないこと。主FETがONになると電流はほぼ単調増加し、OFFになった際は一気にゼロへ向かう。つまり、ピーク電流は平均電流の2倍を超えるのが通例である。

 ここで、小さなコイルの定格電流は2Aであり、大きな方は5Aだ。
 ピーク電流を2Aに抑えると、平均電流は1A弱と想定される。となると、小さなコイルで製作した昇圧チョッパーの期待性能は、せいぜい4ワット。大きな方なら10ワット。

 ただし、充電対象も大したことがない。コイルガン・ストームタイガーと同じ66ジュールでは重量オーバーとなる可能性が高い。上限66ジュールとしても、7〜17秒で充電できる。軽量が重要な空用武装なので、この程度の時間は許容範囲である。

 副次的に問題なのは、定格電流よりもインダクタンス。ピーク電流が小さいのに、バッテリー電圧は高い。つまり、短時間でピーク電流に達するため、主FETのON期間を余り長くできない。すなわち、PWM周期も余り長くできない。長くすること自体は可能だが、DUTYが過剰に小さくなってしまい性能が落ちる。
 旧PICはPWMの分解能が低いので、ON期間が短い場合には制御が荒くなってしまう。
 要するに、インダクタンスが大きめのコイルが欲しいわけだ。

小コイル 大コイル
定格電流 2A 5A
インダクタンス 196μH 81μH
抵抗 0.265Ω 0.102Ω
重量 10.7グラム 16.4グラム

 手持ちした際の重さは2倍ぐらい違うが、実測すると1倍半である。5〜6グラムの差は空モノでは大きいとはいえ、悩ましいところ。
 インダクタンスと定格電流から計算できる最大連続ON期間はほぼ同等。軽さを取るか、性能を取るか。

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2014年9月26日(金) 21:08

充電は可能だが

 ラジコンバッテリーのコネクターは形状が幾つもあって、実験ではかなり面倒だ。

 通電すると、2Vか3Vしか充電されず青LEDが点滅する。そう言えば、IGBT試験モードが組み込んであるのだった。汎用充電器として使う場合は、必要ない。PICのプログラムを書き換える。
 充電開始は、横に出ている5ピンヘッドのLED寄りの端(GND)と、その隣を短絡させることで行う。ここがスイッチ信号で、PICの入力ピンで論理を取得して動作する。

 ZVSの自己励起に伴う独特の音が鳴り、すぐに100Vを超えた。だが、150Vあたりから全然電圧が上がらない。いったん放電し、再び動作させる。今度は100Vを越えたとたんに力尽きる。これの症例は・・・バッテリーが消耗したのだ。
 充電器を使うと、最初は普通だった。しかし、途中で液晶表示がバグる。もうかなり気温も下がっているのに、湿度が高めなのが悪いのか?
 しかし、充電器の表示はずっとバグったまま、そのうち充電完了のアラームが鳴った。

 今度は330Vまでしっかり充電された。だが、長期間放置された電解コンデンサーは、最初の充電では時間が掛かる。原因不明である。まるで、二次電池みたいだ。

 ZVSはハイパワーなので、電荷がなぜか入り難い初回充電でもパワフルに押し込んでくれる。元の充電時間が短いので、障害にはならない。
 問題は、制御性が悪いこと。充電完了後の電圧が安定しない。ハイパワーということは、一瞬動作させただけで大量の電荷を押し込んでしまう。そのため、リップルがでかい。338Vぐらいまで上昇してしまうのだ。間歇動作を繰り返し、電圧が激しく上下する。バッテリーの限界に挑むハイパワーとOFFの2状態だけなので、充電完了電圧が不安定。
 とにかく撃てれば良い、なら構わないが実験用電源としては難ありだ。

 小型コイルガンには、昇圧チョッパーでいい。

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