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2020年11月30日(月) 21:32
結果は、絶望的だった。
レンズが汚れるとかコーティングが破損というレベルではなく、ガラス材自体が溶けている。つまり、完全なる再起不能。このまま使用することは不可能。
さすがに光出力200ワットでは、こうなる。
コリメートレンズはオートウエルドで固定してしまっているため、交換できない。隙間に充填されているため、オートウエルドだけを破壊することもできない。
こうなると、高温にしてオートウエルドだけ燃やすしかない。
オートウエルドの耐熱温度は300度を誇るため、燃やして何とかできるのは金属性パーツの場合だけだ。
今回は幸いにして、オートウエルド以外に可燃物がない。
ガスバーナーで、たっぷり10分間加熱する。
オートウエルドは完全に破損したはずだが、隙間に充填されているせいで燃焼しなかったと思われる。高熱で劣化はしたが、なおもネジロック剤状態かもしれない。
どうしようもない。
written by higashino [レーザーカッター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
2020年11月29日(日) 20:10
厚さ1ミリのステンレス板に照射すると、前回とは異なり派手な火花が20〜30センチも撒き散らされる。気持ち良くビームを横に移動させると、板を横断する前にレーザーが止まった。
バッテリー切れではない。
しかも、照射済みの部分も、ステンレス板を貫通できていない。アシストエアーは、前回より明らかに勢いがあるのに。
そう言えば派手な火花も、裏側に噴出していなかった。
貫通できていないから、表側に派手な火花が飛んでいたのか。
だが、それどころではない。レーザーが発振されなくなったのだ。レーザー銃が壊れたのであれば、加工ヘッドの不調?どころではない大問題だ。いや、大損害だ。
照準用赤色レーザーを照射すると、まるで日食のように円形の影が覆っている。
これでどうやら、レーザー銃の故障という最悪の事態ではなさそうだと判明。
レーザー発振器は多数の励起LDを束ねているため、励起LDの故障で発振停止というのは極めて起こり難い。レーザー電源の故障は可能性ゼロではないが、その場合は電源を修理するだけだ。
ファイバーレーザーで最も恐ろしいファイバーヒューズが発生したのであれば、光ファイバーが完全に死亡して同軸赤色レーザーも外に出て来ない。
この照射結果は、同軸赤色レーザー自体は発振していて、すなわち光ファイバーは無事であることを示唆する。
レーザーヘッドを外したところ、照準用赤色レーザーは完全なパターンで照射された。
やはり、レーザー銃の本体は故障していない。
このパターンの中心部分を隠すような影は、コリメートレンズと加工ヘッドのいずれかに原因がある。
コリメートレンズを確認すると、内側壁に明白な燃え跡が確認できる。
こうなるともう事態はほぼ明白であり、オートウエルドで接着した加工ヘッドを強引にでも取り外すしかない。
加工ヘッドを接着したとき、大丈夫だと思っていたのだが実際はオートウエルドが内側にも押し出されてしまっていた。
レーザーを照射することでそのオートウエルドが燃え、発生した煤が内部に充満。コリメートレンズの透明度を低下させ、しばらく照射しているうちに炎上し、ビームを遮断してしまった。
こういうことが起きる可能性は当然認識していて、だからオートウエルドが内部に漏洩しないよう留意したつもりだった。だが、漏洩させてしまっていた。
加工ヘッド内部は、暗黒で何も分からない。びっしりと煤が付着し、光を吸収している。
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2020年11月28日(土) 21:19
レーザー発振器とコンプレッサーを並べ、エアー配管も接続。CNC 2417 に取り付ける前に、動作試験を行う。実装していきなり動かしたら、ノズルが燃えました・・・とか嫌だからな。
照準用赤色レーザーはノズル穴を通っているが、一部が遮られているのも確かなのでビームも通るとは限らない。
ところが、コンプレッサーを動かしても圧力が上がらない。1気圧弱から、上がらない。
少なくとも1.3気圧まで上がるはずだ。
噴出するエアーの勢いも、明らかに弱い。
構わずレーザー銃を発射し、厚さ1ミリのステンレス板を切ってみる。
エアー無しの状態に比べるとマシで、切断は可能。しかし、これまた明らかにスラグの残存が酷く、風圧が落ちているのを裏付けている。
ノズル先端には煤が付着して少し汚れがあるが、破損していない。
ビームが穴を綺麗に通らずに接触している、ということは少なくとも無さそうである。
となると問題は、エアー圧力が上がらないこと。
確かに、エアーが漏れているような音がする。塗料カップを除去した跡の穴からも、エアーが漏れているように感じる。だが、水で塗らせた指を近づけても分からない程度だ、漏れている確信がない。
ところが、穴を指で塞ぐと、音が変化し圧力も上がるようになった。
ここに至り、やはりエアー漏れが存在すると判明。
恐らく、ビームが確実に通るようにと4ミリドリルで穴を広げたとき、エアー導路を破損してしまったのだろう。
せいぜい1.3気圧なのだから、これで強度に不安はない。
期待通り、1.3どころかほぼ1.5気圧まで上がるようになった。
噴出するエアーも、記憶通りの勢いを取り戻した。
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2020年11月27日(金) 21:08
バルブは分解して中身を取り出し、機能しないようにしてある。
エアーブラシ部分は、エアー垂れ流し仕様である。
切断速度が毎分200ミリと遅いため、数十秒以上に渡ってエアーを連続噴射したいケースも多い。間歇噴射の管理を行うよりは、連続噴射が実用になるようシステムを作る方が楽だし、それが可能だと判断している。
取り付け空間の制約から、三方からの調整ネジは最終的にイモネジを使用。
天井に照射された同軸赤色レーザーの形状を見つつ、最終的な位置あわせを行う。
円の一部が切り取られたように照射されるのは、不可避っぽい。それでも、焦点調整に回転させると、パターンが少し変化する。
光学系の偏芯が極めて小さく、回転によるビームの位置ズレは0.1ミリ以下のようだ。それでも、その僅かな光路変化により、ビームの通り易さは変わる。ピント位置がアバウトでも良いと割り切っているので、ビームの通り易い位置で使用することにする。
これが、ベストな状態だ。
完全ではないとしても、直系0.3ミリの穴を通った結果としては相当なものだ。何しろこれ、三方からの調整イモネジによる外力調整を与えていない状態である。
ワークのビームストップのため、ダイソーでステンレス浅型角バットを購入。25×19.6センチ(内径)。そこにピタリとハマる、厚さ1ミリの銅板を敷く。ここに水を入れれば、バッチリだ。
暫定的に布ガムテープで固定したが、最終的には元の作業台にネジ止めできるよう仕上げるべきだろう。入れた水を、捨てるのにも苦労するようでは困る。
加工する板は、このステンレス皿の上に載せる。良く使う20×10センチの板が、ちょうど渡せるサイズである。
レーザー加工機では、剣山のように針を敷き詰めてあることが多い。小型の銅ヒートシンクを並べると同様のことができるが、銅のヒートシンクは入手性が悪い上に高価だ。
更に、CNCの長ネジをグリスアップ。
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2020年11月26日(木) 20:20
紙筒の先端をステンレス板に接近させてレーザー照射したところ、ビームが接触している訳でもないのに簡単に火が付いた。
先端を濡らしながら照射を行ったが、燃える燃える。
間合いの判断には、余り役立たない。
しかし、燃えなかったとしても、焦点調整は殆ど不可能だと判明。
どこが焦点なのか?実際に照射しても良く分からないのだ。
焦点付近の間合いになると確かに火花が上がるのだが、すぐに火花は出なくなる。
試行錯誤が済まないうちにステンレス板は使い尽くされてしまい、照射する場所が無くなってしまった。
ただし最大の懸念だった、ハンダ付けが邪魔になって焦点を合わせることが不可能かもしれない問題は、どうやら大丈夫そうだと見当が付いた。
肝心のピント合わせについても、良く分からないというのはそれだけ広範囲の間合いでステンレス板を貫通可能ということでもある。だったら、あんまり厳密に合わそうと頑張らなくても良いのではないか?と割り切る。
自作レーザーカッターは厚さ1ミリのステンレス板が切れれば良く、それ以上は別に求めていないからだ。
まずは、エアーブラシのバルブ穴をオートウエルドで塞ぐ。
ノズルへと空気が抜ける穴は、塞がないよう注意する。
同軸赤色レーザーを発振させ、先端の穴をビームが通過するよう位置を調整。
実用固化が6時間であり、4〜5時間経過した段階で微調整する。
その後も、固化が進行する段階に応じるように、しばしば微調整を繰り返す。三方からの圧力を加えない状態でも、ビームの位置は誤差0.1ミリていどに合わせておきたい。
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