2009年1月28日(水) 17:57
実は、秒数を測るより遙かに手軽にコンデンサー充電器のワット数を正確に比較する手段がある。試験用の11ジュール電解に溜まった330Vってそれなりに危険なので、電荷を抜くために510Ωのセメント抵抗が接続されている。スイッチで切り離したり接続したり出来る訳だが、これを接続したままでコンデンサーを充電するのだ。すると、充電器の能力と放電が釣り合うところで、コンデンサーの電圧が動かなくなる。
充電器の能力が高いほど、高い電圧で平衡する。電圧計の数値を見るだけで、能力が比較できるのだ。
MC34063 のタイミングコンデンサーを各種容量に差し替えてみる。ラジコンバッテリーだと55V以上まで持ち上がる。510Ωだから0.1Aを超えている。すなわち、約6ワットが垂れ流されているわけで、コンデンサー充電器の能力も6ワット程度出ているということになる。だとすれば充電は2秒で終わるはずだが、それが3秒かかる。コンデンサーの電圧が上がるほどワット数が落ちるのかもしれない。
これを、エネループ6本に替えると、53V程度に低下する。それでも一応設計上のワット数は出ているけど、現実の充電速度は遅めだ。
厳密に言えば実験中にもバッテリーはどんどん消耗する訳だから、後から測定した方がワット数低下してもおかしくない。それでも、大体の傾向は分かる。
1000pF で47V。2200〜3300pF で48V。
4700pF - 49.8V
5600pF - 51.4V
6800pF - 52.6V
8200pF - 53.7V
12000pF まで上がると 53.2V に低下。33000pF なんて増やすと 48.8V まで落ちる。8200pF
あたりが良い感じだが、計算上の最適周波数よりかなり低い。コンデンサー容量で言えば、かなり大きい。2000pF
以下で最適なはずなのだ。この現象を見ると、コイルに通電している時間よりもコイルが放電する時間を数倍も確保せねばならないようなのだ。
チョッパー型コンデンサー充電器では、一貫してみられる現象だ。想定より遙かに周波数を低下させねばワット数が出ない。
電荷がスムーズにコンデンサーに押し込めていないもどかしさは残り、想定より充電に長く掛かる。ただ、平均電流も1.2Aなので電流検出抵抗を
0.12Ω2本並列から0.1Ω2本並列に交換するなどの小手先対処でも使い物になるだろう。しかしもう1つ気になっているのが充電完了時の安定性。なぜエポキシを充填しただけで安定性が損なわれるようになったのか?
こっちもまた実用にならないほど不安定ではないので、無視して先に進むことは出来る。しかしかなり気持ち悪い。まさかエポキシ詰めただけでとは想像しなかったため、途中で踏査確認せず最後までエポキシ充填を済ませてしまった。そのため、どのパーツに充填したことで不安定になったのかが分からない。硬化後のエポキシを剥がして行くのも無理だ。
そこで、コンデンサー充電器の作り直しに心は傾いている。
途中の配線が明らかに最適化されていないとか、コイルは現状でいいのかという疑問もある。コンデンサー充電器というのは活躍範囲が広い。もやもやした部分を抱え込んだままで今後もコンデンサー充電器を製作するのは気分が悪い。
それに、時間が開いてしまうと組み立ての記憶が薄れ、配線の最適化もやり難くなる。
written by higashino [コイルガン戦車 1/24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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