2009年7月20日(月) 20:11
自動装填装置の開発は、どうやら成功しそうだ。
最初は普通に砲身を動かせる。装填指令が届くと砲身は水平付近に移動し、弾倉が回転してパチンコ玉を送り込む。装填が完了すると、砲身は元の向きに戻り人間の操作を再び受け付ける。
パチンコ玉がちゃんと装填されたかどうかもセンサーでベリファイし、装填されていなければ再び弾倉を回転させる。
弾切れだか玉切れだかを考慮し、弾倉を5秒間回転させてもパチンコ玉が落ちて来ない場合、回転ペースを8分の1に落とした省電力モードに入る。ここで通常は給弾作業を行う。弾倉はギアになっていてパチンコ玉を1発ずつ別々に保持しているが、逆にいえばパチンコ玉の位置に自由がない。半分落ちそうな状態でパチンコ玉が引っ掛かったりすれば、取り外すのに苦労するかもしれない。
省電力スロー回転というのは、電源を切るタイミングで弾倉ギアの角度を狙った位置で止められることも考慮している。
使い勝手を考えると、いろいろ工夫せねばならない。更に、信頼性も大切だ。
順送り回生型コイルガンは放電シーケンスが非常に複雑である。しかしそれは一方で、容易に暴発しないメリットにもなる。ノイズが混入しても、ちゃんとした発射シーケンスになる確率は極めて小さく、大した威力もなくチョロっと飛ぶだけだろう。問題は、ノイズがトリガー信号と誤認される場合だ。PICがトリガー信号だと誤認してしまえば、正規のシーケンスで放電を行ってしまう。そしてフルパワー射撃だ。
トリガー信号は、4回連続で受け取らないと認識しないようにしてある。これにより、発射操作をしても発砲は0.1秒ほど遅延する。しかし一瞬の遅延はいかにもロケットっぽく、ストームタイガーではそれほどマイナスじゃないだろう。
GEARスイッチの常道として、ずっとONのままではトリガー扱いしない。直前にはOFFであったものがONになったからトリガーだ。
そうなると、電波が受信できない場合はON扱いするのが安全だと分かる。受信できないならOFFだと考えてしまうと、うっかりON側に入れられない。電波が途切れたらOFF扱いになり、電波が復活したらONだからトリガー扱いになってしまう。
動画は正常ケースを撮影しただけだが、実際には裏でかなりあれこれ試験をしている。電波がしっかり受け取れる場合に正常動作させるのは簡単だ。だが、電波状態が悪化して受信できたりできなかったり不安定になっても暴発しないか?
その試験と対策の考案が遙かに難しい。
コンデンサー充電器の時と同様である。
バッテリーが十分にある場合に正常動作する充電器を作るのは難しくない。しかし、バッテリー切れしそうになっている時でも正常動作するようにし、バッテリーが切れる瞬間に異常動作しないようにするのは難しい。しかしそれをやらないとバッテリー動作機器としては失格だ。
同様に、危険なコイルガンをラジコンに積む以上電波が不安定になったら暴発しました、は許されない。
日本遠隔制御のそこそこ高級な送受信機を使っているため、電波不安定対策の機能もある。しかし、その機能は使わない方が対策し易い。というのも、受信機のサーボパルスは5チャンネルいずれもPICが中間に入った間接制御になっている。電波が来ていないという事実を、PICがサーボパルスを受け取れないという形で検出出来る方が、やり易い。
実は、GEARスイッチがONになっている時はコンデンサー充電器を止める仕様になっている。
トリガーを引いた直後はGEARがONだから、そのままにしておくといつまでたってもコンデンサーは充電されない(安全)。再びGEARをOFFに戻すと充電器が動作する。
また、戦車の電源スイッチを入れた直後は、GEARがONになっていないとONになるまで延々待ち続けるようにしてある。GEARは必ずONに入れた状態で電源を入れることにしている。初期状態ではコンデンサー充電器は動作しないってことだ。
written by higashino [コイルガン戦車 1/24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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