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2009年9月18日(金) 21:47

330Vにて

 280V放電からの回生波形全体。回生先のコンデンサーには電荷が追加されて電圧が上昇する。そのため、回生中の電位も徐々に上昇しているのが分かる。

 コンデンサー充電器の電圧調整半固定抵抗を回し、いよいよ本番通りの330Vへ戻す。2段目コイルにしか通電しないので大して飛ばないはずだが、銃口からパチンコ玉を押し込んで安直にセット。射撃すると数十センチだけチョロっと飛んでIGBTは破壊された。一度撃ってみてから念のためオシロ使おうと油断したため、プローブを付けておらず波形を取得出来なかった。
 どうしてそんな手抜かりを?と言われそうだが、プローブという余分の導体をくっつけたままで正式射撃するのが何だか気分良くなかったのだ。しかし考えてみれば330Vにするとコイル電流は増大する。I2t も大きくなる。また、これまでの測定例からするとゲート逆電位も大きくなっている可能性が高い。

 280Vで大丈夫でも330Vなら壊れる可能性は十分あるのだ。
 I2t の限界に引っ掛かったのか、ゲート逆電位で破壊されたのか。ただ、破壊されたIGBTをテスターで確認すると、ソースとゲートは短絡してしまったがソースとゲートは短絡していない。
 いずれにしろちゃんとオシロで測定せねばならないが、2方面から破壊原因に迫らねばならない。更なる犠牲がほぼ確実に増えるIGBTを供養せねばならないかも・・・

 I2t の限界であれば、dv/dt がマイクロ秒速400Vギリギリになるまでゲート電荷引き抜き抵抗を減らすことになる。しかし既にその余裕は小さく、もしI2t が犯人なら破壊を防ぐのは困難となる。その場合、回収先コンデンサーの電圧が250V前後より低くなるよう放電シーケンスを制約するしかない。
 一方、ゲート逆電位が犯人であるなら、ゲートにショットキーバリアダイオードを追加するのが効果的と思われる。現状ではツェナダイオードが逆電位保護を兼ねているが、オシロ波形を見る限りは保護の役に立っていない。逆電位での常用が前提のツェナダイオードって、順回復時間はやたら遅いのかもしれない。

written by higashino [コイルガン戦車 1/24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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