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2007年4月29日(日) 15:54

2段式の効果

 コンデンサー充電器は出口のダイオードが性能を猛烈に左右する。逆回復時間が激遅の1N4007を使うべきではない。鈴商のDLM10Eは1N4007と同サイズ同スペックで値段も安くお薦め。ただし逆回復が速い代わりに耐圧400Vしかないため、設計上注意すること。

 さて、以前から使い慣れた放電回路で2段目コイルだけに通電してみた。コイルを打ち上げ花火の筒みたいに天井に向けて銃口からパチンコ玉を落とし込む。通電するとドカンと勢い良く天井にぶつかった。

 新しい放電回路を1段目コイルに接続し、素のコイルをガムテープ止めして試射。本来であれば新しい放電回路を単体試験するが、単体試験自体が仕込みに手間なので一気に本番プログラムをPICに書き込む。
 コイル1つに2つのコネクター。

 コイルには磁気シールドもガイド用砲身も付いていない。パチンコ玉を固定するピアノ線も張っていない。今のうちにパチンコ玉の初期位置変化に伴う初速変化を確認したいのだ。やはりコイルの内外均等にパチンコ玉を置いて撃つのが最強なのか?
 砲尾に接着されたポリカーボネイト板は直径ジャスト11ミリの穴が開いており、パチンコ玉が抱え込まれ固定される。正確ではないがそれなりに勢いの変化が分かる。砲身が無いため弾道が不安定で、弾速計ではなくダンボール紙を撃って確認。

 2段目は試作三号砲と同じ直流抵抗でインダクタンスは大きい。だから放電回路が壊れる可能性はまず無い。しかし1段目は非常にヤバい。ピーク電流もそう余裕が無いし、何よりコイルサージが怖い。通電時間は200μ秒に設定したが、それでも200A位流れるかもしれない。コンデンサー電圧もかなり高い状態なはずなので、コイルサージ電圧が高くなる条件が最高に整っている。
 IGBTのゲート電荷をスローに引き抜くという簡易対策では追い付かなかった場合、ローサイドIGBT即死だ。

 1段目は通電200μ秒固定であり、ディップスイッチは2段目の通電時間を設定する。640μ秒で射撃。640μ秒の前に1段目と一緒に200μ秒以上通電されている。パチンコ玉はいい勢いですっ飛んだ。問題は今の射撃で1段目の放電回路が壊れていないかどうか?
 何度か発射するが、特に異変は無い。弾速も試作三号砲に劣ることはなさそうだ。まだ磁気シールドを取り付けていないが、性能は大丈夫そうだ。更にパチンコ玉の位置を変えてみる。単段式の経験同様に、コイル端均等ポジション付近が最強っぽい。560μ秒通電で、測定するまでもなく試作三号砲よりパワーが出ている!

 1段目コイルを受け持つ新造ユニットのローサイドIGBTも破壊されていない。やはりサージの犯人は整流ダイオードの順回復時間だったと思われる。

 パチンコ玉の初期位置が決定したので、砲尾ポリカーボネイト板の穴を広げて整え、コイル切れ込みにピアノ線を張る。

 更に、弾道安定用の砲身は・・・試作三号砲から外して流用出来ればなぁ・・・とラジオペンチでいじると、思ったよりあっさり外れた。そして驚いた。
 何と、コイルの一部が焼けている!

 絶縁が破れて燃えたようだ。性能が低下した原因の1つかもしれない。引き抜けなかった銅短冊の一部が前面シールド裏に残っている。あれこれ作業して機械的負荷を掛けたのも悪かった気がする。

 しかしこれで、流用可能となった。
 前面シールド裏面を綺麗にして、新造2段コイルにガムテープ止めする。

 試射準備完了★

 パチンコ玉の後ろは紙片で押さえてあるだけだ。
 小さなストロボ電解2個による22ジュールだけがエネルギー源である。全体を見ると、回生型放電回路は非常に小さい。配線の途中に挟まったノードに過ぎない。
 黒いビニールはPICとの間を這う光ファイバーの遮光用。

 発射すると一直線に飛んでいく。室内だと直進弾道に近い。迫撃砲ではなくキヤノン砲な雰囲気になって来た。
 ローサイドIGBTをチェックする。大丈夫、壊れていない。
 コイルの固定も大丈夫だ。物理的に壊れているパーツも無いな?

 側面シールド無し、前面シールドあり、331V400μF投入による測定結果である。IGBTのON時間にはフライホイール状態の20μ秒を含んでいない。実際には 200+20+560+20μ秒という感じになる。

IGBT・ON時間 200+560μ秒 200+640μ秒
1 18.07 18.12
2 18.02 18.05
3 17.84 18.21
4 17.98 18.29
5 18.11 18.10
6 17.95 17.88
7 17.93 18.17
8 17.60 18.24
9 17.90 17.08
10 18.16 18.03
残存電圧 108V 88V
最高m/s 18.16 18.29
最低m/s 17.60 17.08
平均m/s 17.96 18.02
平均ジュール 0.887 0.893
初弾効率% 4.05 4.08
次弾効率% 4.43 4.39

 球形プロジェクタイルで、遂に初弾から効率4%を突破!

 2段式は明白に効果がある。640μ秒の9発目が突出して低速だが、発射時に異音がした。明らかに砲身内壁に激突してのロスだ。これを除いた9発は平均0.903ジュールであり、ともかく秒速18メートル・0.9ジュールまで来た★パワー的には18禁エアガンでもサバイバルゲーム用に調整されたものと同レベル。それが、35分の1のラジコン戦車に収まる。エアガンでは16分の1に積むのも苦労する。

 一部を除き、単段式より遙かに弾速も安定している。

 22ジュール投入で、単段フライホイール型が0.5ジュール、単段回生型が0.7ジュール。しかも2段式は通電時間とタイミングに選択の余地が多く、これ以上のパワーを出せる可能性が高い。そもそもまだ側面シールド無しである。
 果たして秒速20メートルの夢を見れるか?

written by higashino [コイルガン戦車 1/35] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(2)] [TB(0)]

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Comments

『効率4%!?』

どうもお久しぶりです。

効率4%!?

凄いですね・・・。

これで18禁競技用エアガンの威力が出れば十二分ですね・・・。

多段式恐るべし・・・。


このたびブログを始めることになりまして・・・。

今はまだブログのみですがそのうちWebサイトでも作ろうかと考えています。

不謹慎な愚痴ばっかりの記事だらけですがどうか宜しくお願いします・・・(m_ _m)

written by マッドサイエンティスト

『それどころではない』

 18禁エアガンとかそんなレベルじゃないです!
 皮算用が成功してしまったことで、とんでもないことに気付いてしまいました。興奮して眠れない!
 スリングライフルより強力なコイルガン、作れるかもしれません。

 一両日くらい使って、超多段式の回路図を公開します。乞うご期待★

written by IDK

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