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2012年9月20日(木) 20:52

いきなり故障判定

 暫定的な閾値を主PICに書き込み、実際に動作させてみる。
 すると、いきなり故障判定ルーチンに入ってストライキしてしまった。いきなりはともかく、誤判定は思い切り想定の範囲内なのでエラー扱いした時の値をフラッシュメモリーに記録するようにしておいた。

項目 エラー時の値 10進数 対応実値
D/A出力 0740h 1856
電圧 0655h 1621 65.6V
電流 032Eh 814 1.62A
PD値 03D5h 981

 これを見ると、いきなり最初の D/A出力・出力電圧の関係が崩れていることが分かる。
 そもそも、出力電圧の最低は約91Vである。つまり、65.6Vというのは PAH350S24-48 がまだ起動途中だという意味だ。そう、3つの DC-DC コンバーターが内部の起動シーケンスを完了するまでは、想定した出力電圧にならない。ミリ秒単位しかかからないが、故障判定が走ってしまうには充分長い時間である。

 故障判定は、フィードバック処理が通常運転になるまで行なわないようにしてある。
 トリガーONを認識してから5回連続でONのままで、初めて通常運転になる。ハード的にチャタリング対策回路を組んであるが、ソフト側でも更に対策してトリガー暴発を予防している。それでも、ループ5回では DC-DC コンバーターが起動し切らない模様。
 もともとがチャタリングやノイズ対策であって、コンバーター起動待ちの目的ではない。

 だったら起動待ちを長くすれば簡単だが、起動にどれだけの時間が掛かるか分からない。充分な安全を見込めば、ロックタイムが伸びるし故障判定が行なわれない時間が長くなる。よってベストは、
・トリガーON直後に、D/A値にゼロを出力したままにする。
・出力電圧が91V前後に上昇するまで待つ。
・上昇を確認してから、通常処理に移行。
・一定時間待っても上昇しない場合は、故障扱いする。

 以上のように、能動的に状況を確認して最小限の待ち時間を実現することだ。
 プログラムを更に複雑にし、システムの完成が遅延する。しかし、レーザー銃は最高速で完成を目指せる状況ではないと分かっている。ひたすら先を急いで製作しても、何もやることがない時間が増えるだけだ。ここで数日の手間を惜しんでも、得るものは何もない。
 時間が余るのを良いことに、細部を手抜きしない贅沢仕様でシステムを構成するのがベター。あくまで趣味の工作なのだから、愛着が持てる最高のものを作ればいいじゃないか。

written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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