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2015年7月28日(火) 21:39
実際に融着作業を行なうのだという現実をイメージし始めると、構想がどんどん以前のものに戻って行く。やはり、選択肢は少ない。
久しぶりに融着接続機を掃除し、内部を確認する。空気中のゴミを予備放電で焼くので、クリーンルームは必要ない。それでも、更に内部の清掃は必要だろう。
実際の作業では、光ファイバーの固定が面倒。キチンとミゾにハマっていなければ左右のファイバーが接触せず、融着できない。また、融着前の左右の間合いも重要だ。被覆に覆われた状態でも太さ0.25ミリしかないため、確実にセットできているかどうかを肉眼でチェックするのが難しい。
という訳で、顕微鏡を調べる。最近ではモニターに画像を映し出せる顕微鏡も出回っている。視認が容易になるだけでなく、画像を利用するのも容易。しかし、意外に性能が低く、その割には高価でコスパが悪い。また、現実問題として融着中心部に焦点が合うように顕微鏡を固定するのが難しい。神の手が機材を空中に固定してくれると楽だが、実際にそのような固定を行おうとすれば相当に大掛かりな話になる。
結論として、手持ちルーペで確認しても大差無いだろうということに。もちろんカネは掛からない。適切な照明を用意すれば何とかなる。
ちょっと高級な融着接続機になると、光ファイバーの固定金具がジャケットストリッパーと共用できる。その場合、光ファイバーを固定金具に取り付けたまま被覆の除去と融着接続機への取り付けが連続作業として可能だ。しかし自分の融着接続機は固定金具が独立装備になっている。そのため、被覆を除去したら光ファイバーを固定金具から外し、改めて融着接続機にセットせねばならない。非常に作業性が落ちる。
1箇所を融着接続するだけで、膨大な手間を要し神経は磨り減りまくる。
最新の融着接続機は、作業者の負担を減らす方向にどんどん進化している。しかしそんなものを個人で入手するのは現実的ではない。楽勝でクルマが買える価格だ。だから、旧式機種を中古で探すのが精一杯。
ちなみに、融着接続機の自作は不可能です。適切に融着するためのプラズマ放電を発生させるのは、個人の試行錯誤では無理。メーカーが膨大な実験を繰り返してノウハウを蓄積し、製品に反映させている。左右の光ファイバーの位置をミクロン単位で調整するのも不可能に近い。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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