2015年8月25日(火) 21:15
融着前の検査画面で、ファイバーが欠けて見えることは良くある。
この映像は顕微鏡ではなく、光を照射して影を観察しているようだ。実際のコアは、もっと太い。光ファイバーの太さが125ミクロンなのに対し、コアは100ミクロンある。
融着接続機は、コアの位置を観察し易いように光を当て、更にコアとクラッドの区別が容易になるような状態を作っている。肉眼で顕微鏡を使っても、コアとクラッドの境界は極めて見分け難い。
だから、融着接続機の液晶画面は、大変に役立つ。
しかし逆に、現実のファイバーの状態が分かり難い面もある。画像でこれぐらい欠けて見えるファイバーが、実際にどの程度欠けているのかは不明なのだ。
この映像の場合、X座標での観察だと欠けは認識できなかった。Y座標での観察のみ欠けている。
右側のファイバーは FEED ERROR を発生させていて、これは2回目で位置合わせに成功した。エラー時に欠けたのかもしれないが良く分からない。1回目に位置合わせエラーが出た場合、欠けが発生し易いように感じる。
大抵の場合、融着すると綺麗につながる。これはX座標の映像だが、Y座標も同様に綺麗だった。
運悪く気泡が認識できたら、切断して融着やり直しだ。
融着前に欠けが見えている場合、放電させず即座に融着を中止して被覆除去と切断からやり直すべきかもしれない。今のところは、欠けが酷ければ即座に中止し、この程度の欠けなら融着して綺麗かどうか様子を見るという感じである。
欠けてるのを構わず融着し、仕上げは問題なさそうなら強化スリーブ取り付けて仕上げてしまう。これが後になって励起LD光漏れの原因になるかもしれない。ならないかもしれない。
果たして、吉と出るか凶と出るか。融着の手間が激しく膨大なので、何度もやり直したくない。そういう心の動きに押された賭けである。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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