2015年9月29日(火) 21:29
手持ちの秋月レーザーを測定すると、光出力0.68ミリワット。無難な感じに1ミリワット未満に収まっている。ドライバー基板に調整ダイヤルがないため、個体差でこれより出力の大きなものも小さなものもあるだろう。
照準レーザーの電源は、かなり悩ましい。この基板は3V入力である。しかしレーザー銃の電源は20〜33Vであり、差が余りに大きい。
三端子レギュレーターを使うと、電圧差が膨大で効率が極悪になる。せいぜい40ミリアンペアなのに、消費電力が1ワット前後になる。1ミリワット未満のレーザー出力を得るために1ワット投入するって、半導体レーザーダイオードじゃねえよ。
だからと言って DC-DC コンバーターを使おうにも、適切なものが市販されていないのが分かっている。レーザーを趣味にしていれば同様の問題は既出も甚だしく、過去に散々調べている。
一番マシなのが、相変わらずコーセルだ。いつまで経ってもライバル品は登場しない。
そしてその一番マシなコーセルでさえ、負荷が小さいときは効率が落ちると言う欠陥を抱ええている。
出力0.2ワットぐらいの超小容量の DC-DC コンバーターが欲しいのだが、どいつもこいつもその10倍ぐらいの巨大容量ばかり。
無駄にでかい DC-DC コンバーターを使うと、効率が激しく落ちる。三端子レギュレーターでも、効率が激しく落ちる。どうしようもない。
一見すると解決策はあって、電源筐体にはPIC等を動かすため DC-DC コンバーターによる5V電源がある。そこから三端子レギュレーターで3Vに落として使えば良い。しかしそれをやると、電源筐体のメインスイッチがONになっていないと照準用レーザーが発光しなくなる。
同軸照準レーザーは、それ単独で発光させて外付け照準のゼロインを行うという、重要な使い方が想定できる。どう考えても、電源筐体のメインスイッチとは無関係に、単独でONにできるようにしたい。ここを妥協すると、使い勝手が大きくスポイルされるだろう。
そうなると、高電圧しか使えない。
秋月レーザーの改造ポイント。白がGND線だが、一端がそこに短絡しているR5がターゲット。
R5は15KΩだが、これを減らせば光出力が増える。試しに51KΩを並列接続したところ、0.79ミリワットに増大した。
写真ではGND側がイモハンダだが、ここはなぜかハンダが乗ってくれない。GND裏側のパターンに、しっかりハンダ付けできている。
中華基板でも、全く機能しないのは別として、可変抵抗は1〜15KΩという指定である。
この抵抗はLD内蔵PDの電流を電圧に変換するためのものだが、恐らく最大は15KΩというのが常識的な実装なのだろう。15KΩのまま目的のLDを光らせ、光出力を確認しつつ徐々に抵抗値を減らせば良いと考えられる。
200ワットのレーザー銃を製作中なのに、1ミリワットのレーザーを慎重に調整しようとしている。そういうのも、また楽しい。モノには用途があり、1ミリワットには1ミリワットの適所がある。
たった1ミリワットのレーザーでも、レーザー銃の重要なアドバンテージの一部である。完全同軸で視差が皆無。調整不用で絶対に狙いが狂わない。これは、近距離での使い易さにおいて決定的に有利だ。レーザー銃を撃たずに外付け照準器を完璧に調整できるのも、同様に決定的に有利だ。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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