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2016年1月16日(土) 20:16
筐体にフタをして、励起LD筐体その1に戻る。
励起LD筐体その1には、猛烈に漏洩光が酷い融着点がある。
前から気になっていたが、レーザー発振に支障が無いなら構わないと思っていた。だが、事ここに至ると、恐ろしく怪しい。
問題は、この融着点が全体のどの部分に相当するか不明なこと。赤色LD光がAFに入射する前なのは確実だが。
光ファイバーを追い掛けても、途中で紛らわしくなって分からない。何度追い掛けても、接続相手が特定できない。こっちの筐体は実装パーツが多く、光ファイバーのつながりを追うのが至難なのだ。
こうなると、危険を冒して切断してみるしかない。
光は左から入って右に抜けているはずだが、逆かもしれない。
融着点を通過した後で切断しないと、融着点の影響は分からない。逆側を切断したら、意味が無い。
だが、結果はまたしても絶望に一歩接近。端面から放出される赤色LD光は、広がりが小さい。この怪しい融着点を通過した後でも、光はコアに閉じ込めできているということだ。
AF以外が犯人である可能性が、どんどん消えて行く。
もちろんこの後は、この融着点を接続し直す訳だが、最悪の結論に近付く一方なことに疲れて今日はここまで。
だが、AFとPFの融着はリトライが大変なので、失敗しないよう本当に真剣勝負しての融着だった。どう考えてもベストを尽くしたという記憶しかない。あれで融着不良なら、どうすれば良かったんだ?
そう、当時の作業手順に追加して、マニュアル調芯中に赤色LDを発光させるべきだったのだ。そして、反対側から放出される光の観察という行為を追加しつつ、マニュアル調芯作業を行なうべきだったのだ。
そして、融着後は側面漏洩光を確認したり、端面から放出される光の強さを確認しただけでは駄目だった。
端面から放出される光の広がり具合を確認するのが、最重要だったのだ。そんなことは誰も教えてくれなかった。こういうのが「技術導入」と「独自技術開発」の違いである。他から技術導入するのであれば、端面から放出されるモニター可視レーザー光の広がり具合を確認する重要性は最初から教えて貰えただろう。それにより、膨大な手戻りコスト&時間を節約できたはずだ。
だが独自開発の場合、実践で痛い目を見ながらそういうノウハウを蓄積して行くしかない。国産ジェットの開発が何度も延期を繰り返して顰蹙を買っているが、それが独自開発というものだ。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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