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2014年8月29日(金) 21:08
ADNS-3090 というICを、直接購入できれば話は簡単である。しかしこれは、秋葉原で売ってるようなシロモノではない。メーカーがマウスを生産する際に発注し、桁違いの単位で生産され納入されるパターンである。数年前に登場しているので、念のためどこかで生産して在庫を積み上げるような段階でもない。どこにも流出していない。
この手のICは、時期を逃すと個人が入手するのは至難となる。運が良ければ3個3000円とかいい感じに買えるのだが、もう無理だ。メーカーが身売りしたのが痛い。
では ADNS-3080 はどうか。
直接入手は難しいが、基板にセットしてM12マウンントのレンズを装着した製品として、マルチコプター関連のショップに少量だけ出回っている。マウスを買うぐらいの値段で確実に手に入るため、有力である。
だが、更に情報収集すると、自分でも引っ掛かっていた懸念が事実らしいと判明。すなわち、マウス用の光学センサーは暗所に弱いということだ。何しろ至近距離からLEDを照射し、数ミリの距離から撮影しているのである。しかも使用される照明環境は、かなり固定されている。それに合わせてセンサーの特性が調整されているのは明白である。
曇った屋外なら十分に機能するが、室内だと難しいようである。まあ室内なら超音波で壁を検出する方法も使えるが、撮像装置にとって暗所に弱いというのはマイナスイメージがでかい。
想定内の弱点だったので、既に使用レンズとしてF1.4より明るいのを探していた。だがM12マウントではF2までしかないのも懸念だった。Cマウントなら明るいレンズがあるが、重量が馬鹿にならない。
だが、自分が考えたことなどマルチコプターの世界では既出もいいところで、とっくに専用の画像処理センサーが販売されていたのである!
PX4FLOWという製品である。
Unlike many mouse sensors, it also works indoors and in low outdoor light conditions without the need for an illumination LED.
当たり前のように、超音波距離センサーとセット。秋月でも扱っている安価なものとはいえ、3軸ジャイロもセット。誰でも行き着く所は同じらしい。魅力としては、強力なCPUを搭載しているだけでなく自前のプログラムを書き込むことも可能な点。取り合えずそのまま使用し、後から自力でパワーアップさせることができる。
しかし、誰でも買える製品を使うのも、何だか癪に障る。こうなったら、CCDやCPUもバラ買いして同様の品を自作できないか?
これは、CCDの購入がネックとなる。ADNS-3090 を個人購入するのと同じように、CCDの個人購入は絶望的である。もちろん、どんなCCDでもいいから欲しいというのであれば可能だが、それはマウス用光学センサーだって同じ。CCDを個人入手する現実的な手段はマウスと同じで、カメラやビデオのジャンクからパーツ取りすること。
適切スペックのCCDを入手し、CPUに A/D 変換して取り込んで・・・と考えると苦労の割に重い完成品しか得られない可能性が高い。価格もかなり積み上がるだろう。そう考えると、こっちも安価ではないにしろPX4FLOWを素直に購入するのがマシという結論に至った。
調べれば調べるほどマルチコプターの世界は想像外に先に進んでいる。これは、個人が無人航空機を自作することを政府機関が真剣に懸念するのも当然だ。いやほんと、21世紀を実感するわ。
written by higashino [マルチローター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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