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2017年8月27日(日) 21:16

想像力

 角速度センサーも、外部条件によらず絶対値を得る事が出来る点で有効だ。
 だから、小型ドローンでもスピンに関しては安定させ易い。これに、地磁気センサーを補助的に用いれば良いだろう。用途的に鉄骨や鉄筋に近接する状況も多いので、地磁気センサーが狂うことは良くあると考えておかねばならない。だから、あくまで補助だ。
 加速度サンサーは、これも外部条件の影響を受けないため、重力と加速度の分離ができないという理論的限界をわきまえて使う分には有効と思われる。欠点はあれど、有用な情報が得られるセンサーである。

 さてそうなると、やはり大きな問題は2つに絞られる。
 1つは、前後左右の位置をいかに認識するか(上下は気圧センサーに頼れる)。
 もう1つは、障害物の検出方法。

 前後左右は加速度センサーに基づく計算を行うが、それで安定させられないのは明白である。一定速度でドローンが移動する場合、加速度センサーの値は停止状態と変わらない。だから、停止しているかどうか分からず、横滑りが止まらないまま何かにぶつかって墜落する。
 加速度センサーの値を積分すれば速度は得られるが、積分により誤差が蓄積するので完全停止させる制御は困難である。

 ここで大きな助けとなるのが、PX4FLOW などのフローセンサーである。カメラで真下の地面を撮影し、画像処理により移動方向を計算。ドローンの水平速度を直接に得られるため、停止させることも容易となる。ただしこれも映像処理なので、限界はある。
 真下を人間やクルマが移動していれば、自分が止まっているのか動いているのか分からなくなる。鏡の上を飛ぶと、役に立たない。鏡の上など飛ばないだろうと言いたくなるだろうが、水面だったら?
 波が無ければ鏡みたいなものだし、波があれば映像が不規則に変化して移動方向を計算できない。
 もちろん、暗ければ役に立たない。

 メジャーな市販ドローンでは、GPSで絶対座標を得るのが普通だ。
 しかし室内では使えないし、建物に近接すると電波が届かないこともある。

 そこで自分が考えたのは、障害物検知との併用である。
 超音波センサー等により、四方の障害物を監視する。そして障害物が検出されれば、障害物までの距離情報をドローンの水平位置特定に利用してしまうのだ。障害物を座標基準として逆用してやる。これもその障害物が動体であるとマズいが、そもそも人間やクルマに近接するような飛ばし方する方が悪い。
 壁とか建物とか電柱とか立ち木に近接すれば、それを検出すると同時に水平位置の安定化に活用すれば良い。通常のドローンと異なり、障害物に近接して運用するのが常態なのだから。

 利用できる障害物が近くに無いのであれば、少しぐらい位置が不安定でも危険が少ない。そういう場合はフローセンサーや加速度センサーで「可能な限り」安定化制御すれば良い。
 フローセンサーには距離情報が必須であり、超音波センサーは壁際で距離を誤る。要するに、超音波センサーは広角過ぎるのだ。しかし2年前と異なり、今では安くて小型でピンポイントに距離を測定可能なレーザーレンジファインダーが手に入る。高度40メートルぐらいまで有効なので、十分だ。
 自分のドローンは、想定最大高度20メートルというスペックで考えている。

 一方で障害物検知にレーザーは使えない。レーザー距離計は、狭角過ぎるのだ。
 2次元移動のクルマであれば、レーザーレンジファインダーをくるくる回転させて360度見張るタイプの障害物センサーが威力を発揮する。だが、そんなものをドローンに搭載して電線を検出できるとは信じられない。

 ドローンの構想では、創造力と同時に想像力が問われる。
 現実世界においてセンサーがどこまで効果を発揮し、どこでミスを行うか。想定外があれば、ドローンが制御を失ったり墜落したりするだろう。街を歩きながら、ここをドローンに飛行させたらどうなるか・・・と想像すると面白い。

written by higashino [マルチローター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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