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2013年8月12日(月) 19:33

逆の立場で考える

 無制限どこでもドアとまでは行かなくても、超光速かワープ技術を人類がモノにして、銀河系どこでも有人飛行可能になったとしよう。  この場合、人類はどのようにふるまうだろうか?  当然の成り行きとして、あちこちの星系に探査機を送り込むだろう。殖民を考えるとしても、探査が先行するのは必然である。観光だって、文字通り星の数ほどある候補地から名所を選び出すには探査を要する。  すぐに古典的な問題にぶつかる。移民に適した惑星には、既に生命が存在する可能性だ。テラフォーミングには大きなコストが掛かるので、そうまでして殖民する動機は小さい。  かと言って、既に適度な酸素が存在する惑星に、現住生命が存在しない可能性は低い。それらを蹴散らして殖民すれば、人類側がまさしくSFでおなじみの侵略者となる。  生命に溢れているが、知的生命体はまだ出現していない。そういう稀有な惑星だけは、移民先とされるかもしれない。しかし、大部分の惑星は対象外だ。  遠方からの観察で、生命誕生の可能性がある惑星をピックアップ。  有望な惑星には無人探査機を送り、大量の酸素が大気中に存在するような惑星には、特に接近して観察する。  知的生命体が存在する可能性と、彼らの性質が不明なことを考慮すれば、当然できるだけ発見されないよう注意して探査するだろう。  以上のように考えると、スタートレックの設定が極めて妥当だと分かる。自力でワープ技術を発見していない(=他星系に移動する可能性がない)生命体には接触厳禁。光年を安価に移動できるようになってしまった知的生命体は、選択の余地がなく交渉を持って仲間にする。  人類以外に宇宙人が存在しないのであれば、彼らは当然ながら地球にやって来ない。  他星系に移動するほどの宇宙人が存在していれば、彼らは地球人に見つからないよう注意して観察を行うだろう。  こんな結論が自然と思う。よってUFOが宇宙人の乗り物であっても不思議はない。見つからないよう注意しつつ地球を観光したり、観察したりしている。たまにミスして目撃されるが、決定的な証拠までは掴ませない。  証拠のはっきりしたUFO目撃談は存在しないが、少なくともこう言うことはできる。  地球で宇宙人が観察されていないからと言って、宇宙人が存在しない証拠にはならない。現段階では、居る証拠にも、居ない証拠にも、ならない。どっちか分からない。  21世紀中には、以上の事情について不確実性が減少するかもしれない。大統一理論が完成し、物理法則の不明部分が減少すれば、超光速の可能性やそのコストに関して、遥かに確実なことが言えるようになるかもしれない。  他星系に低コストで移動することが可能か、それとも不可能か。いずれが真実かは現在は分からないが、分かってしまうかもしれない。ただし、それが分かっても宇宙人やUFOに関して得られる情報は少ない。  他星系に低コストで移動するのが不可能と分かれば、宇宙人を乗せたUFOは否定される。しかし、探査機としてのUFOは否定されないし、宇宙人は否定も肯定もされず不明のままとなる。  他星系に低コストで移動するのが可能と分かっても、宇宙人は地球人類に発見されないよう行動するだろうから、UFOと宇宙人の両方に関して否定も肯定もされず不明のままとなる。ただし自ら星を渡れば、はっきりさせられる。

written by higashino [科学コラム] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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