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2022年4月8日(金) 22:05

60p は凄かった

 まずは編集しなくても使える、単一クリップでコンテンツとして成立する撮影済み mp4 を用意。なにごとも、簡単なところから試してみるべきだ。

 MVC to AVI Converter はさすが有料ソフトだけあり、しっかりAVI2.0対応している。書き出しは無圧縮で行わないとトラブルの元だが、ただでさえ編集耐性がないMVC記録なので、編集劣化を防ぐためどっちみち途中は無圧縮一択である。
 左右2つのクリップに分離されたものを個別に、Aviutl と自作プラグインで VR180 3D 変換する。今回は、変換前も変換後も解像度 1920×1080 である。それを、DaVinci Resolve に読み込む。タイムラインは 8192×4096 でセンタークロップ。

 2つのトラックに左右の変換済みクリップを読み込み、位置を変更する。
 DaVinci Resolve の位置移動は変態仕様。左クリップは -2048 ドットX移動。右クリップは +2048 ドットX移動。ところが、その数字を打ち込んでも適切に移動してくれない。設定数値が「ドット」(あるいはピクセル)単位ではないのだ。
 タイムラインの横幅が 8192 でクリップの横幅が 1920 、と異なっている。この場合、8192 を設定すると 1920 ドット移動するという意味不明な仕様になっている。2048 ドット移動させるには 8738.133 というハンパな値をセットせねばならず、この仕様を理解していないと正常な出力にならない。

 これを 8192×4096 の 60p で出力したところ、オキュラスで正常に再生できなかった。カクカクして、全く話にならない。
 同解像度で 30p は問題なく再生できていて、その時の映像レートは85Mビット/秒である。そこで出力時に最高画質ではなく、80Mビット制限にしてみた。だがやはりカクカクする。問題はビットレート超過ではなく、解像度とフレームの組み合わせらしい。
 試しに出力解像度を 6144×3072 に落とし、60p を最高画質で出力。すると、オキュラスは問題なく再生してくれた。解像度低下の影響は、まるで分からない。つまり、オキュラスクエスト2を使うなら、6144×3072 で実用的な画質が得られるということだ。
 DUAL FISHEYE もオキュラス内部メモリーで再生する用は、この解像度で 60p にすれば良いだろう。

 60p の威力は絶大で、体験すればもはや 30p など使う気にならなくなる。それも、旧来の3D映像でインタレース解除により実現された品質の劣る 60p なのに、である。映像が中央部だけと言ってもFOVが70〜80度あると、かなりVRに近い迫力になる。そういう3D映像で 60p を実現させると、凄い。
 完全に、オワコン扱いされたレガシー3Dが生き返った。EOS R5C+DUAL FISHEYE のサブマシンとして、GS-TD1 も現役復帰だ。

 だが、鑑賞中に違和感を抱いた。黒潰れしてないか?
 ビデオではなく動画として見る場合、ビデオスケール(16〜240)ではなくフルスケール(0〜255)を活用して情報量を増やすものだ。ところが DaVinci Resolve はビデオ界のメジャーソフトのせいか、すぐにビデオスケールに切り詰めたがるので油断も隙もない。ワークフロー途中のファイルを確認すると、案の定だ。DaVinci Resolve 入力直前までフルスケールだったものが、出力すると16以下が0に切り捨てられてしまっている!
 ここさえ突破すれば、最高のアウトプットが得られる。この手の問題を洗い出してやり直す手間を考えると、必然的に簡単なところから試すべきってことになるんだよな。

 結論として、メディアプールからクリップを選び、右クリック。クリップ属性を選択し、データレベルを「自動」から「フル」に変更すれば解決した。アテにならない自動だな。
 しかしプロジェクト全体のデフォルト設定が無いので、常にクリップすべて設定を変更しないといけないのか。悲惨だ。

written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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