2022年6月6日(月) 22:47
静止画を自力でステッチしたのは良いが、妙に周辺部の倍率色収差が気になった。
DUAL FISHEYE は倍率色収差が少なく、さすがLレンズと思っていた。ところが、この画像だけやたら目立つ。もちろん明暗差の激しい場所は倍率色収差が目立つものだが、それにしてもこれはさすがに酷い。
そこでステッチ前の画像を見ると、殆ど倍率色収差は目立たない。いや、ステッチ前の画像として確認したのは、Jpeg である。RAW はどうなっているんだ?
RAW は、倍率色収差が出まくっている。何と!DUAL FISHEYE もまた、Jpeg では収差補正が自動的に有効だったのか!
しかしDPPで読み込んでも、DUAL FISHEYE はレンズ補正データーがない。デジタル・レンズ・オプティマイザも使えない。
色収差補正は有効なので手動で調整したところ、倍率色収差が激減した。しかし、現像はできない。DPPの色収差補正はレンズ中心が1つしかない前提なので、レンズ中心が2つある DUAL FISHEYE に適用するとおかしなことになる。レンズ中心が2つある前提で作成された、補正データーが必要だ。
レンズ補正データーが未公開なのに、Jpeg 画像は収差補正されている。EOS VR Utility が撮って出しの Jpeg あるいは mp4 しか処理しないことと併せると、キヤノンが不愉快な機能制限やっているかのように見える。
VR作成におけるキヤノンの競争力を自らスポイルするようなことを、なぜやっている?
そう思ったが、更に調べると異なる現実が見えて来た。
公開画像はステッチ後の画像から一部をピクセル等倍で切り出したものだが、雲天なので明暗差が激しい。それをRAW現像から仕上げて見易い画像にした。そのような画像処理を行った場合、えてして倍率色収差が強調されるものだ。
無修正でRAW現像すると、Jpeg と殆ど変わらない。倍率色収差は似たようなものだ。
実際には Jpeg も収差補正は行われておらず、レンズ補正データーも全く存在していないという可能性がある。手ぶれ補正が無効になることと併せ、単純にキヤノンのソフトウェア開発が追い付いていないだけかもしれない。
仮にこれが事実であれば、自前で倍率色収差の補正を行うことで公式より画質を向上させられる。個人的アドバンテージになる。試してみる価値がある。
written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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