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2022年7月10日(日) 21:01
手ぶれ補正処理は大きな効果があるが、歩きながら手持ちで撮影した場合は「もうひと頑張り」欲しくなる。 待てよ・・・手ぶれ補正処理をした後の映像に、更に手ぶれ補正処理を重ねたらどうなるだろうか?
ファイル圧縮などでは、圧縮済みのファイルを更に圧縮しても効果は殆どない。だが、映像処理ではどうだろうか?
手ぶれ補正処理の本質は、フレーム間の動き量の推測である。推測が完全であれば手ぶれ補正も完全にできる。手ぶれ補正が不十分なのは、動き量の推測が不正確だから。 また、手ぶれ補正を2重に掛けるのは、動き量の推測を2重に掛けるのに等しい。 1)直前フレーム→最新フレーム、の動き量を推測。 2)推測した動き量だけ最新フレームに逆変換を掛けて、動きを戻したフレームを作る。 3)直前フレーム→動きを戻したフレーム、の動き量を推測。 仮に1)の推測が完全なら、3)の推測は「動き量ゼロ」になる。ゼロではない値が出てくれば、その値を1)の推測値に加算すれば良い。3回以上繰り返すこともできるが、当然に処理時間が掛かる。だからまずは、2回で効果があるのかどうかを実験するのが先決だろう。
やってみると、予想以上に機能している。回数を繰り返すとかなり良好に収束する。ただし、改善効果が薄れるまでしっかり繰り返すと、10回ぐらいになる。つまりこれは、手ぶれ補正の推測計算に要する時間が10倍になるということ。この時点で実用性が無いとまでは言わないが、ここぞという時にしか使えない。そもそも、それだけの時間を掛けて行った推測計算が、実際の動画で効果があると確認する必要がある。 何しろ時間が掛かるので、今日のうちに結論は出ない。
更に、仮に効果的だと判明してしまった場合、ますます OpenCV で GPU が使えないことが痛くなる。時間を食う計算であればあるほど、GPU を遊ばせておくダメージがでかい。
いっぽう静止画ステッチは手ぶれ補正の必要も無いし、圧倒的に計算が速い。たまに静止画VRの現像やると、その速さ手軽さに感動する。出来上がった png を読み込んで jpeg で書き出す時間の方が長いぐらいだ。
written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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