Darkside(https対応しました)

2022年7月12日(火) 21:28

多重推測は効果あり

 長時間の計算とエンコードを経て、多重推測を行った手ぶれ補正映像が仕上がった。
 効果は、明白である。1回だけ推測した映像よりも遥かに安定し、VR酔いを防げるレベルに達している。一部に補正し切れない部分はあるが、歩きながらの撮影をメインにするのではなくサブとして使うのであれば手持ちが実用になる。
 1分のクリップに対して手ぶれ推測処理に丸1日を要するぐらいの膨大な計算量だが、これによって DUAL FISHEYE の活躍舞台が更に広がるのは間違いない。

 しかしこうなると、いよいよ OpenCV に GPU を使わせることが大きな課題となって来た。

 だがまず、多重推測の細部を煮詰めたい。
 フレーム間のズレ量を推測後、実際にその推測量だけズラしてみて差分に対するズレ量を推測する。これを繰り返して推測値の正確さを増して行く手法は、クローズドループだけあって効果的だった。だが、しばしば収束しない。

 8連数字の左2つは一致率で、ここではそれほど重要ではない。中央の3連がズレ推測値で、X軸・Y軸・回転になっている。
 回転はほぼ常に収束するが、X軸とY軸は収束しないこともある。ここでは、差分に対して推測するたびに値が振動している。

 推測したズレ量をまるごと加算せず、半分あるいは4分の3だけ加算するなどあれこれ試してみた。しかし、収束させられない。収束した項目は値を変えず、収束していない項目だけズレ量を加算するようにしてみたが、これも効果無し。
 簡単に思い付く方法は片っ端から試したが、収束しないフレームに関してはどうしても収束してくれない。仕方ないので、10回回しても収束しない場合は最後の2つの値の平均を取ることにした。これ以上計算量を増やしても、大きな効果は見込めないだろう。そのような処理がどの程度の効果を生むかも一応は確認する必要があるが、最終的な映像に辿り着くまでまた数日必要だ。

written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL

Comments

TrackBacks

Darkside(https対応しました)

Generated by MySketch GE 1.4.1

Remodelling origin is MySketch 2.7.4