2022年7月21日(木) 21:30
ソフトウェア手ぶれ補正のクローズドループ打ち切りだが、最終的な鑑賞の結果として有意差を認めされなかった。
計算時間の多さを考えると、収束計算は3回決め打ちで打ち切っても良い気がする。それが、性能とコストの良いバランスだと感じる。
そしてその補正を行うと、慎重に歩きながら手持ち撮影した映像は何とか使用可能レベルに仕上げられそうだ。カメラのパンを最小限で済ませられる状況を選び、補正し易そうな映像内容を選ぶという条件は付くが、これはこれでかなり強力な武器になりそうだ。
いっぽうアクションカメラとして使うのは無謀だとも判明。
魚眼の画角が190度では、補正量が全く追い付かないのだ。どうにもならない。慎重ではなく普通に歩きながら手持ちで撮るとか、走りながら撮るとか、アクションカメラとして使うとか、そういう状況では手ぶれ補正のために数割の余裕が必要だと思われる。VR180 ならば、数度ではなく数十度の補正余地が必要だ。つまり、事実上ジンバルを使うしかない。
R5C で 8K60p 撮影しようとすれば、外部電源が必要である。その場合、ジンバルに載せるのは実用にならない。映画スタジオで撮影するのなら別だが。ところが、ここに抜け穴がある。そもそも DUAL FISHEYE は絞りしか電子制御に対応していない。それ以外は基本的にMFレンズである。外部電源無しで 8K60p を撮ろうとすると、レンズの電子制御が全く効かなくなるが撮れないわけじゃないのだ。
外部電源が無いと最小絞りになってしまうが、外部電源を取り付けて希望の絞り値に設定し、カメラの電源を落とさずに外部電源だけ外す。するとレンズは制御できなくなるが、絞りは動かない。これで、絞りを設定できる。後はそのままジンバルで撮れば良い。
内蔵バッテリーでは短時間の撮影しかできないが、手持ちジンバルで長時間の撮影など、どうせ重量的にこれまた実用にならない。
5D2 が登場した当初を思い出すが、制約だらけなら運用で何とかしようと工夫すれば良い。動画がオートでしか撮れなかった初期の 5D2 では、電子接点にセロテープを貼ったりしたものだ。DUAL FISHEYE も外部電源引き抜いたり、ソフトウェアで手ぶれ補正したり、工夫の余地はいろいろある。
さて、ステッチの GPU 化だが、倍率色収差を補正できるようになった。だが、アンシャープマスクを忘れていたことに気付いた。これもまた GPU 化を頑張ったものの、うまく行かない。論理的にありえないことが起きていて、解決が見えない。
アンシャープマスクを GPU で処理できたとしても時間短縮効果はそれほどでもなく、CPU 任せにすることにした。元動画ファイルを読んだり処理結果を書き込む I/O 時間が圧倒的に長いので、頑張って何とかしても労力に見合うような効果は恐らく得られない。
アンシャープマスクは従来通り CPU で処理することにして、手ぶれ補正ありでのステッチは毎分53フレームぐらいまで速くなった。当初の3倍速を超えたので、妥協点だろう。速度のネックは I/O なので、ここから劇的に速くするには品質を犠牲にすることになる。
こうなるといよいよ、位相限定相関法が GPU で著しく遅くなる問題だ。
written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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