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2022年7月25日(月) 23:59
VR360 系やたまに VR180 3D を発売している KanDao の Qoocam EGO である。VRではないレガシー3Dのカメラはもう発売されないものと諦めていたのだが、クラウドファンディングで蘇った。3Dは徹底的に失敗している一方で、自分のような根強い支持者も確実に存在する。
WEEVIEW を1〜2周り大きくした見た目だが、画角はまったく違う。
WEEVIEW は VR110 という感じの製品で、110度ぐらいの視野角を持つ。スマホ用簡易VRゴーグル(ヘッドトラッキング無し)で鑑賞するのにベストな動画を記録する。1000円ぐらいで非常にリアルなVR映像を鑑賞できる。残念なことにコンセプトに性能が追い付いておらず、画質が余りにも酷い。だから、使わなくなった。
青空を入れたら白トビして気分が壊れるし、スポットライトにも対応できず主要被写体真っ白。解像度もスペックを遥かに下回る実質。
これに対し Qoocam EGO はかなりマシになっている。サイズなりの画質であって、R5C と比較するのは可哀そうである。だが、活躍の場はありそうだ。
繰り返すが、Qoocam EGO はVRとは関係がない。10年ぶりに登場した、レガシー3Dカメラ。さすがに10年間の技術進歩は反映されていて、fullHD ×2を60p で記録できる。10年前は 30p や 60i はあったが、60p は無かった。これが、初めてだ。記録ビットレートも 60Mbps あるので、十分に高い。そして、長時間撮影してもファイルの保存に苦労しない程度には低い。
ステレオベースが65ミリ確保されているのも、レガシー3Dビデオカメラでは極めて貴重。
弱点としては、一部を除いてフルオートしかない。しかしダイナミックレンジが狭過ぎてフルオートが欠点にしかならなかった WEEVIEW と異なり、明暗差が大きく変化する長回しにおいて露出調整に苦労しなくていいメリットにもなる。
R5C + DUAL FISHEYE はシャッター速度をオートにできないために、露出オートで対応可能な明暗差に限界がある。室内と屋外を行き来するような長回し撮影には対応困難なのだ。しかし Qoocam EGO なら気にせず撮れる。R5C はシネマEOS であり、シネマカメラに囚われている。シャッター速度をオートにできないというのは、場合によって極めて致命的な弱点になり得る。
画質ではどう頑張っても R5C には遥かに及ばないので、メリットを生かせる状況として3Dブイログ的なものになる。
軽量を生かして、ジンバル搭載で歩きながらの撮影がいい。
R5C + DUAL FISHEYE をジンバルに搭載すると重量があり、歩きながらの長回しは辛い。しかし、Qoocam EGO なら負担にならず長回しできる。室内と室外を出入りしたり、日向と日陰を出入りしても、フルオート任せで良い。ファイルサイズも手頃。車載動画ならぬ街歩き動画。
この街歩き動画も WEEVIEW でやりたかったが画質の酷さで断念したのだ。
Qoocam EGO も画質は悪いが、ドライブレコーダーならぬウォーキングレコーダーとしてなら許容範囲である。
実は Qoocam EGO はAFではない。何段階かのフォーカス距離から手動選択する。これも、ウォーキングレコーダーの場合なら障害ではない。
3Dと言えば立体感が問題にされがちだが、立体感が弱くなる5メートルや10メートルでも十分に意味はある。肉眼は距離情報を両眼視差にかなり依存していて、立体感が弱くても3Dの方が圧倒的に現実感が上になるのだ。
街歩きの長回し撮影映像なんて、2Dで鑑賞してもつまらない。3Dならでは現実感が極めて貴重である。
しかし3Dは高画質撮影できる機材が無いし、高画質鑑賞できる再生装置も無い。だから記録映像として、2Dで済む場合は2D撮影を優先させざるを得ない。ここが3D最大の難点だ。被写体を選ぶことになる。
それほど高画質でなくても良い、なら3D優先で撮りたい。
written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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