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2006年05月23日の記事

2006年5月23日(火) 18:11

宇宙から見えるレーザー

 遂に昨日は更新しなかったけど、急に体調不良。猛烈に酷い乗り物酔いになった気分がずっと続いていて吐き気眠気が激しくどうにもならない。

 一休みして、1つの問題を考えてみる。宇宙からレーザーは見えるだろうか?
 スペースシャトルから地球を見る中継映像があるし、国際宇宙ステーションも建設中である。これらから見えるほどのレーザーとは、どの程度の出力だろうか?

 宇宙と言ってもかなり距離は近く、300キロそこそこである。だが、真上を飛ぶとは限らないため、実際の距離はもっと長くなる。ここでは500キロとしよう。また、肉眼では6等星まで見えるとされているが、背後は暗黒ではなく地球である。特に日本近辺は街の明かりが強烈なので、6等星の明るさでは判別不能と思われる。やっぱり1等星のように強く輝いて欲しい。
 さて問題です。500キロ離れた場所から1等星の輝きに見えるレーザーの光出力はどの程度でしょう?

 ここで1等星とか6等星とか言い出したのは訳がある。レーザーと恒星には、肉眼で見た時に点光源という共通点がある。だから同じように扱い易いのだ。
 最も明るい恒星はもちろん太陽で、マイナス26.7等星だ。明るさは12万ルクス。表サイトの某計算では10万ルクスとしたが、地上や壁に日光は垂直に当たる訳ではない。これに対し、肉眼直視では垂直に日光を拝むことになる。また、太陽は点光源ではないが、等星に関しては星雲や彗星など面光源の場合は全部の輝きを一点に集めたものとして扱うから影響はない。
 12万ルクスの点光源を見ればマイナス26.7等星と考えて良い。 

 周知の通り、星の明るさが5等異なれば100倍の差である。1等星は6等星の100倍明るいのだ。
 マイナス26.7等星が12万ルクスであれば、マイナス21.7等星が1200ルクス。マイナス16.7等星で12ルクス・・・あれ?随分暗くないか?
 恒星として最高クラスに明るいマイナス1.7等星で、たった0.000012ルクスしかない!
 反射光を見る場合は環境光と同程度のルクスがないと見難いが、直射を見る場合は桁違いに暗くてもはっきり見えるということなのだ。キーホルダータイプの白色LEDが1マイル先からでも見えるなどと称しているが、1マイル先を照らせる訳じゃない。1マイル先からでも6等星程度の輝きを放つという意味だろう。

 1等星はマイナス1.7等星とは2.7等の差がある。これは12倍暗いということ。何と、ドンピシャの数値となった。
 1等星は0.000001ルクスなのである。ジャスト100万分の1ルクスです(自分もこの計算やるまで気付かなかった)。

 例によってレーザー光の広がりを1ミリラジアンとしよう。500キロ先では直径500メートルに広がる。その面積は196350平方メートル。100万分の1ルクスで照らすには0.19635ルーメンで済む。
 グリーンレーザーは1ミリワットあたり0.58ルーメンだから、何とPSCマーク付きの市販品で充分!宇宙から見えるんです★

 こうしてみるとレーザーポインターの危険さが分かる。スペースシャトルから見えるような光源を数メートル数十メートルで振り回したらそりゃ・・・

 では、月面ならどうだろうか?
 距離を384400キロとすれば、500キロの768.8倍遠い。必要な出力はその2乗で約59万倍です。11万6千ルーメンとなり、グリーンレーザーでも光出力200ワットが必要。月は遠かった。
 とは言え、それほど桁違いな非現実的なレーザーでなくても月から見えるのである。頑張って6等星を見分けようとすれば100分の1のグリーン2ワットでいい。ビームエキスパンダーを使って広がり角を0.1ミリラジアンにすれば、2ワットでも1等星の輝きとなる。
 月から見えるほどのレーザーが実は充分自作可能なのだ。頑張って完成させたいなぁ・・・

written by higashino [レーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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