2011年12月14日(水) 21:15
レーザー戦車は現在、2つの問題により中断している。
1つは、励起LDの出力が上がらない問題。もう1つは、励起光をレーザーヘッドへと導く光ファイバーが途中で漏洩する問題である。
このうち励起LDの出力に関しては、LDドライバーが悪いと判明している。定電圧電源+電流制限抵抗という簡易方式では、十分な性能を引き出せないのだ。しかし、ゴキブリレーザーやレーザー銃へとつながる最新の方式により、解消可能の目処が付いている。
だが、光ファイバーの漏洩の方は非常に厄介だ。励起光の何割もが途中で漏洩し、著しく出力が落ちてしまう。そしてレーザー銃の製作途中で、この問題の絶望さが明白になった。
光ファイバーを余りに強く曲げると、光を閉じ込められずに漏洩する。
レーザー銃ではフレッツ光などでメジャーな、外径125ミクロンの光ファイバーを扱っている。赤色LDによる確認により、曲率半径が2センチ以下になると急激に漏洩光が増大すると判明した。
一般的には、曲率半径25ミリ以上を確保すべし、となっている。
これがレーザー戦車で使われている光ファイバーになると、外径800ミクロンという非常に太いものなのだ。となると、曲率半径15センチ程度ないと漏洩を防げない計算になる。直径でいえば30センチ。
ところが、レーザー戦車では直径10センチ強しか確保できない。更に曲げを緩くするのは、物理的に不可能である。どう考えても、曲率半径が不足している。実際にグリーンレーザーを送り込んでみても、光ファイバー全体が緑に発光してしまう。
808nmの励起光でも、パワーメーターで調べると明白に大幅な漏洩が起きている。どうにもならない。
実はレーザー戦車の車体に搭載する前でも、時々謎の発振停止が起きていた。今から考えると、光ファイバーの曲げが一部でキツくなったときに停止していたのではないかと思われる。とぐろが部分的に直径30センチ以下になってしまうことは、珍しくなかったはず。
つまり現状では、レーザー戦車は完成させられない。名前に値しない弱弱しいレーザーを発射することは出来るかもしれないが。
思い付く対策は1つだけで、光ファイバーの切断である。
光ファイバーを数センチ以下に切り詰め、励起LDとレーザーヘッドを直結寸前にしてしまう。これなら、何とかパーツを配置可能だし出力も出せるだろう。ただし、切断面で無駄になる励起光を少なくするような上手な切断が出来るかどうかは分からない。
非常にリスクが大きい。選択の余地はないが、最終的に駄目でしたとなる確率が高い。
という訳で、放置のまま他プロジェクトを優先させている次第。
written by higashino
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