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2012年05月06日の記事

2012年5月6日(日) 19:11

見落としと課題

 新たな見落としが発覚。

 電流検出基板のオペアンプ出力は振れ過ぎを防ぐため、ツェナダイオードで保護されている。ツェナ電圧は4.9〜5.1Vとなっている。ところが、10V以下のツェナダイオードは降伏電圧が一定しないのだ。昔そんな資料を見たかもしれないが、すっかり忘れていた。
 要するに、2〜3Vでも0.1ミリアンペアぐらい流れてしまう。4.9〜5.1Vというのは5ミリアンペア流れているときの値で、それが安定しているだけでは駄目だ。所定の電圧までは電流ゼロで、所定の電圧に達したとたん一気に流れる。そういう特性でないと使い難い。

 定電流ダイオードも似たように使い難い。かなり電圧が高くならないと一定特性が出ない。
 それはともかくツェナが厄介なのは、5V前後という非常に有用なはずの領域で特性が腐っている点。技術は進歩して優秀なP型FETなど出て来ているが、一方でまともなツェナダイオードは製造できていない。
 電流検出基板をこのまま放置すれば4〜5Aあたりから電圧降下を起こし、計測値が小さくなってしまう。だが基板は接着済みで、容易に改造できない。
 オペアンプ出力に150Ωは余計で、たぶんこれ無しでもちゃんと動く。抜いてしまえば、電圧降下は無視可能。ただし、最重要な致命的部分なので再試験したくなる。

 もう1つは、エラー検出信号の件。

 旧レーザー銃では、エラー検出役の副PICから主PICにエラー信号を伝えていた。今回はエラー検出時に副PICが主電源を直接OFFにするようにした。これにより主PICのエラー受け取りが不要となり、貴重なI/Oピンを1本節約できる。
 だが主PICがそれを知らないと、普通にPAH350S24-48の制御を続行してしまう。すると出力電圧は常にゼロだから、DAC出力値を大きくしてしまう。そんなとき突然に主電源がONになったりすると、まずいことになりかねない。
 やはり主PICにも同時に信号を送るべきだ。

 こっちの改変は基板が取り外し可能なので、問題はない。

 ただ、いずれにしてもダミーダイオードを製作した方が良いかもしれない。
 ダミーダイオードとは、実際の励起LDと類似の特性をもった何らかのユニットである。ある電圧を加えたらどれだけの電流が流れるか。その特性が励起LDと類似した何らかの負荷を用意できれば、制御プログラムのバグにより励起LDを破壊するというリスクを犯すことなく存分に制御系を試験できる。ダミーを作っていれば、旧レーザー銃も燃えずに済んだかもしれない。
 自作人気のハイパワーLEDの世界では、ダミーダイオードを用意するのは普通に行なわれている。しかしレーザー銃の場合、それらに比べて100倍ぐらいのワット数があるため、同じ手法でダミーを製作するのは困難だ。巨大ワット数なだけに、下手なやり方をすれば膨大なコストも掛かる。

 リスクを犯して実際の励起LDをドライブしようにも、安易に接続できないことに気付いた点も大きい。
 光ファイバーを切断すると、端面で石英ガラスの場合4%程度の反射が生じる。これが励起LDに戻るので、出力を上げると戻り光のパワーも上がって故障につながる可能性がある。
 コンバイナーを融着した後も事情は同様であり、すべてのファイバーを組み立ててレーザー銃として完成するまで、励起LD出力を上げるのは危険なのだ。
 LDを壊さずに、LDドライバーの試験を行なう。これは常につきまとう問題だから、そろそろダミーを作ってみるべきだ。

written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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