Darkside(https対応しました)

2017年08月18日の記事

2017年8月18日(金) 21:55

小型のハンデ

 加速度を積分すれば速度になる。速度を積分すれば長さになる。だから、加速度センサーと回転加速度センサーがあれば、理論的にはドローンの状態を計算することができる。
 しかし、長さを座標に換算するためには、初期状態が判明していなければならない。等価原理により加速度と重力は区別不可能なので、何の付加情報も無しに初期センサー出力を「重力」と「加速度」に分離することは不可能である。
 だから大抵のドローンの運用では、飛ばす直前に「水平で動かない状態にして」センサーを規正させられるのだ。

 AirSelfie の場合は、掌に載せて水平にしたところで自動的にローターが回転を開始するようになっている。
 恐らく、加速度センサーの出力値の変化が小さくなった時点で「静止状態」であるとみなし、その時点で加速度=ゼロだから加速度として出力されるものは重力であるとみなし、その重力が真下に働くのを待ってモーターに通電しているのだろう。
 底面に超音波センサーを搭載しているので、掌か何かの上に載っていることも判別できる。

 これで初期状態の問題は解決できたとしても、センサー出力には誤差がある。積分に積分を重ねれば誤差が蓄積され、時間と共に計算結果が信用できなくなる。
 だから、ドローンは多種多様なセンサーを搭載し、複数の出力と計算結果を組み合わせ、少しでも誤差を減らして自身の状態を正確に把握しようと頑張っている。これが正確であればあるほど姿勢安定の制御が的確に行えるようになり、操縦し易く落ち難くなる。
 当然ながら、多種多様なセンサーを搭載すると重くなるしコストも増大する。また、誤差が小さいセンサーもまた概して大型であったり高価である。そのため、ペイロードに余裕がある大型ドローンの方がセンサー能力にすぐれるし、高価なドローンの方がセンサー能力にすぐれる。だから、安定し操縦し易くなる。

 GPSを使えば積分抜きで絶対座標を確認できる。だが、現在のGPSまはだ精度が数メートルしかないし、室内には電波が届かない。あくまで、答え合わせ用の出力が1つ増えるというだけだ。GPSが制御上で不可欠というドローンは、これまた墜落するのがオチだ。

 AifSelfie のような超小型ドローンは、搭載できるセンサーの種類や能力が限定されるため、姿勢制御の性能も低くなり、操縦は難しくなる。
 底面にカメラと超音波距離計を搭載し、恐らく加速度センサーも持っている。だが、カメラが超小型なので明るくないと性能を発揮できないし、超小型の超音波距離計もまた、有効射程は短いはずだ。

written by higashino [マルチローター] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

この記事へのトラックバックPingURL
Darkside(https対応しました)

Generated by MySketch GE 1.4.1

Remodelling origin is MySketch 2.7.4