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2020年01月03日の記事

2020年1月3日(金) 19:46

水平制御

 さて、ある意味このSタンクのハイライトとも言える、水平制御である。

 現実の戦車でも、車体は水平な方が主砲を当て易いと言われる。砲弾は、重力に引かれて落下する。車体が水平なら、車体と垂直に落下するとして照準器を設定できる。しかし車体が傾いていれば、垂直からズレた角度で落下するとして計算せねばならない。いまどき電子的に適切な映像処理を行って、射手に使い易い照準映像を提供するのは難しくないと思われる。
 だから車体を水平に保てなくても、それが攻撃力を決定的に左右するものではないだろう。

 しかしラジコン戦車の場合は、事情が異なる。
 合法的にラジコン戦車に搭載できるエアガンは、パワーが弱くて遠くまで届かない。だから大半のエアガンはホップアップを掛けて飛距離を伸ばしている。射程10メートル以内ならホップアップ無しの方が命中精度は高いが、それを超えるとホップアップはあった方が命中精度が上がる。これは、定説だ。
 仮にホップアップ無しで命中精度を確保できても、重力落差が大きくなり過ぎてラジコン戦車の主砲としては遠距離を狙えなくなる。

 ところがホップアップの向きは、重力ではなく銃の傾斜に依存する。一方でBB弾は、重力によって落下する。そのため、銃が水平ではない場合、BB弾が左右に曲がって飛ぶのだ。これは命中精度を激しく損なう。
 だから、車体を水平に保つことが、遠距離射撃では極めて重要となる。人間がエアガンを持つ場合なら、簡単に補正できる。しかし、地面が斜めになっている場合、ラジコン戦車では容易に補正できない。でも、自作Sタンクは、車体傾斜機能を使って容易に補正できる。

 皮算用通りに機能を実現できれば、オフロードの遠射において、史上最強のエアガン搭載ラジコン戦車になれるはずだ。主砲エアガンの性能は法律を超えられないが、水平制御は他のエアガン戦車が持たない独自の強力なアドバンテージである。

 サスアームの制御に左右のオフセットを追加するだけで、左右の傾斜制御ができる。これに傾斜センサーの値を組み合わせて、まずは簡易なオープンループ制御を試してみる。
 すると水平補正どころか、勝手に左右に横揺れを始めた。事態を悪化させてるじゃね〜か!(汗)

 補正量が多過ぎるのかと思い、補正を減らしてみる。だが、全く改善されない。次に、センサーのローパスを強くする。傾斜センサーすなわち加速センサーにはローパスが内蔵されていて、効き具合を設定できる。ローパス1Hzでサンプリング4Hzという、最も強くて低速取得のモードにしてみる。ついでに、補正量を明らかに小さ過ぎるところまで減らす。
 すると設定通り、車体傾斜の補正動作が毎秒4回程度に激減した。デジタル的に動き、傾斜が補正されて行く。しかし、水平に戻るまで補正されない。横揺れは無くなったが、低速でも徐々に水平に近付くはずが、傾斜残りのまま動きが止まる。

 こうして、ミスに気付いた。
 センサーが左右どちらへの傾斜を示しているかによって、オフセット「に加減する量」が決まる。ところが、加減量ではなくオフセット自体に値を放り込むという凡ミスだった。つまり、加減量を極端に減らすと、オフセット自体が極端に減ってしまい、水平まで補正されずに止まってしまったのだ。
 修正すると、期待通り自動的に水平補正されるようになった。オープンループ制御だけでも、相当にうまく機能する。これは必ずしも常時水平を保たなくても、若干のタイムラグの後で水平が達成されても、実用にはそれほど影響しない。基本的にラジコン戦車のエアガンは、速射しない。照準動作には結構時間を掛けるのであり、その間に滑らかに水平へ補正されれば問題はない。

 俯仰制御も、水平制御も、期待通りに機能しそうだと確認できた。俄然、士気が上がる。これは、凄いものが完成する予感。
 ただし、細部を考えると、PICソフトを完成させるまでは大変である。まず、走行中の水平補正は望ましくない。車重を支えるサスアームのアクティブ化は、大電流を消費する。サーボの負荷も大きい。だから、走行時に常時機能させたくはない。また、オフロード走行では、車体高を確保するべきである。水平補正すると左右いずれかの車高が下がるので、トラブルの元だ。
 だからと言って停止(超信地旋回を含む)時のみ水平補正すると、走行と停止を繰り返すたびに頻繁に補正の ON/OFF が切り替わって、かなりウザいと予想できる。ラジコン戦車は射撃と無関係に、頻繁に走行と停止を繰り返すものだ。

 ならば、補正の ON/OFF は手動切り替えするか?
 どのような方式が、最も快適に使用できるか?それは使い込んでみなければ分からない。とはいえ、完全にソフトウェアのみで調整できるのも確かである。面倒だが、実現性に不安はない。となれば、先に進んで構わない。

written by higashino [Sタンク 1/16] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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