2024年5月26日(日) 22:05
ゲートドライブ基板の仕上がりが余りに怪しいので、動作試験の準備。
ラジコンバッテリー電源をそのまま基板外に引き出し、バナナプラグを取り付ける。そこに、ローサイドとハイサイドのIGBTユニットのソースを接続。
ローサイドのソースは普通にシステム共通GNDとなり、ハイサイドのソースはラジコンバッテリー電圧分嵩上げされる。
ゲート配線は、コネクターではなく直接のハンダ付け。ここまでコネクターにしてもハンダ付けの簡単なだけに、メリットが小さいと判断。
トリガー信号を受信するとローサイドのゲートドライブに20ミリ秒のチャージを行い、それからローサイドとハイサイドのゲートを同時駆動する。1ミリ秒だけゲートONにしてから、OFFに戻す。
ゲート電位はオシロでモニターする。すると、どっちも異常。
ローサイドはゲート電位の上昇が遅く、ON期間も0.6ミリ秒ぐらいしかない。
ハイサイドは、そもそもONになっていない。

なんか、無茶苦茶である。これで撃ってたら中間段のIGBTユニットがゲート半端電位で破壊されているパターンだ。
唯一の収穫として、MCLRピンが入力になら流用できることが確認できた。
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2024年5月25日(土) 19:20
IGBTユニットのゲートに配線をハンダ付けする必要があるので、作業しようとした。だが、ハイサイドのユニットはプルダウン抵抗を除去したせいでハンダ付けできない!
プルダウン抵抗の足に配線をハンダ付けする予定だったのに、プルダウン抵抗を足ごと全部切り取ってしまったのだ。
地味に詰んだので、仕方なくユニットを作り直す。
3つずつ組み合わせ、バナナプラグを取り付けていく面倒な作業。
今度は足を残してプルダウン抵抗を切り取り、ゲート配線をハンダ付け。
4個所のローサイドは、IGBTユニットをプラグから抜いてゲート配線する。
本番での実装を考えると、中間段は寝かせてコイルへの配線を下に出し、コンデンサーへの配線は上に出すことで何とかなりそうだ。両端はどう頑張っても収まらないのだが、しょせん両端の2個所だけである。コイル長よりも余分な空間を占有させても影響は小さい。
実装は光明が見えて来た。だが、射撃できなければ意味はない。
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2024年5月24日(金) 19:53
ところで、コイルガンと似たものにレールガンがある。一般にはレールガンの方が遥かにメジャーである。自衛隊がマジメに開発を進めているのは周知で、youtube でも威勢のよい個人製作の紹介動画が豊富だ。
しかし科学的興味を満たす動画は、公式含めてほとんどない。
実際には、自衛隊が開発中のレールガンは、詳細なスペックが公開されている。
・口径40ミリ
・全長6メートル
・重量8トン
・初速2297m/s
・飛翔体重量320グラム(たぶん弾丸+電気子+装弾筒)
・コンデンサー充電電圧8500ボルト
・充電エネルギー500万ジュール
ここから計算すると、コンデンサーの静電容量は34.3F(3430万μF)となる。あきらかに戦車に積める量ではない・・・っとこの言い方は紛らわしいな。
静電容量ではなく500万ジュールという蓄積エネルギーの方が直接効いて来て、電解コンデンサーなら数トンで済むかもしれない。しかしレールガンの高電圧大電流に電解コンデンサーは無理がある。普通はフィルムコンデンサーやオイルコンデンサーなどを使う。そうすると重量も1桁大きくなってしまう。現在の科学技術では、まだ戦車に積めるほどエネルギー密度の大きなコンデンサーを作ることができない。EVがバッテリー性能で苦しんでいるのに似ている。
充電もそうだ。5秒に1発という連射と言い難い速度を実現するだけでも、100万ワットの充電能力が必要。1000キロワットである。EV用の高速充電器でも、250〜350キロワットが最前線である。1秒に2発撃ちたいなら、1万キロワットで充電できねばならない。1門のレールガンが、原発の1%に相当する電力を必要とする。しかもこれは、充電効率100%での数値だ。
より大型の実用砲になれば、これらの数字が更に何倍にも膨れ上がる。当然に自衛隊も、艦艇搭載で考えている。
ついでに、等加速度と近似して計算すると6メートルで秒速2297メートルを出す加速度は平均4万5千Gで、加速時間は5.2ミリ秒である。500万ジュールをこの時間で放電するので、100万キロワットに近い。初期電圧が8500Vあっても、10万アンペアのオーダーで電流が流れるのは間違いない。
更に興味深いのが、効率。飛翔体の運動エネルギーは84.4万ジュールなので、効率が17%ぐらいになる。火薬銃の効率が30%ぐらいと言われるので、やや低い。それでも、コイルガンでは実現困難な高効率だ。コイルガンを自作している立場だと明白に分かる。初速といい効率といい絶望的に対抗不可能。兵器としてレールガンが研究されてもコイルガンが研究されないのは当然である。
コイルガン同様レールガンにおいても、初速を上げるほど効率は低下する。よって、用途に適した初速以上に初速を上げるのは無駄である。ロマン兵器ではなく実用兵器なのだ。
レールガンなら初速をもっと出して欲しい気がするが、既に火薬より明らかに効率は低下している。これ以上初速を上げるのは実用的ではないとの判断だろう。
自分が製作に挑戦しているコイルガンはしょせんオモチャであり、だからロマン兵器と言える。よって無駄に初速を上げたいのだが、コイルガンはそこが苦手である。それでもオモチャ領域ではレールガンより圧倒的に使い勝手は良い。
ダイオードの残った足に配線して行くと、やはりIGBTユニットのない中間段ハイサイドはコネクターが無駄過ぎる。もう今のうちからコネクターを除去し、配線をダイオードに直接ハンダ付けする。
こうやって作ってると、コンデンサーをコネクター化するのはアリだと感じる。
コイル接続用配線にタグを付けておくと、作業が無茶苦茶捗ることも実感。
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2024年5月23日(木) 21:23
IGBTユニットは使い回せることが大事なので、ローサイドとハイサイドの違いは仕方ないとしても同一サイドのものは互換性があるようにプラグをハンダ付けする。
いっぽうダイオードの3並列ユニットは、2並列にしたものを一気生産。こっちもローサイドとハイサイドでは、折る足が異なる。足を折りつつハンダ付けするのは3つ目を取り付ける段階で行う。2つまでなら、全部同じだ。
極性を非常に取り違え易いので、組み立てが正しく出来ているか不安が大きい。
そのため、同じ仕上がりになるはずのものをコピー製作などしない。すべて独立して組み立てて行き、同じ仕上がりになるはずのものが同じ仕上がりになっているのかを後から比較する。幸いにして、問題ないようだ。
ダイオードに直接ハンダ付けした配線が1本だけ赤いが、本来はすべてが黒のつもりだった。配線には20番を使いたかったのだが、20番は店頭に少ない。各色取り揃えることができず、仕方なく黒だけ。その代わりマスキングテープを使い、区別を書き込んである。
それでも20番は不足し、諦めて少し太い18番を使ったのが赤配線だ。
取り回しが悪化し重量も増大するが、もちろん性能面ではプラスである。20番で恐らく実用上は大丈夫なので、18番を使うのは「無駄」と判断していた。しかし入手性は圧倒的に18番が上なので、本番ではすべて18番に統一しようと思う。
ダイオードユニットも使い回せた方が良いだろうと、中間段のハイサイド用(IGBTユニット不要)にもバナナプラグを取り付けた。しかしそのせいで、中間段と両端段で配線を引き出す方向が逆になってしまった。これは、実装時に配線の引き回しが不利になる可能性ありだ。
支障があれば本番では、中間段のハイサイド用ダイオードはバナナプラグを廃し、配線を直接ハンダ付けする。
現在組み立てているコイルガンはあくまでテスト用であり、動作試験だけでなく最適な実装を探るための参考にもしている。この実装で判明した支障を改善し、本番の実装を行う。
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2024年5月22日(水) 20:38
ダイオードは、逆回復時間に注目されることが多い。
いわゆる高速ダイオードは逆回復の速いもののことだし、ショットキーバリアダイオードは逆回復が最速だから漏れ電流が問題にならない場合は積極的に使いたい。だが実際のところ個人的には、順回復時間の方が問題になる。ターンオフサージを防ぐためにスイッチ部分に入れるダイオードは、順回復時間が問われる。そして、回生型コイルガンでもそうだ。
使用するダイオードの順回復が速くなければ、スイッチング素子に負荷が掛かる。これを正面から取り上げてくれている記事も見つけた。
ダイオードが順電圧に達するまでには一定の時間がかかることを示した。この一定の時間がターンオン時間である。先述したとおり、このターンオン時間の間に、オーバーシュート電圧が生じることがある。このオーバーシュート電圧により、ICが故障する可能性があるということだ。
使用ダイオードの順回復時間が問題であることは当初から認識していたが、ダイオードの順回復時間ははっきりしないことが多く、選定できなかったのである。仕方なく、一般的に高速ダイオードと称しているもの、逆回復の速いダイオードを使ったが、それで順回復の速いのかどうかは分からない。
小型化という点でストロボ用ダイオードが入手できないのは痛いものの、昔買ったストロボ用ダイオードも順回復時間は全くの不明だったので、気になりながら仕方なく使っていた面がある。
自分が RJP5001 をプランBとしているのは入手性だけでなく、耐電圧が高いからでもある。GT10G131
は耐圧400Vなのに対し、RJP5001 は500Vなのだ。いずれも330Vあたりまでの運用では大丈夫だが、オーバーシュート電圧次第ではこのスペック差は決定的な信頼性の差となる可能性がある。以前書いた通りドロップ電圧に差があり過ぎるため最初から
RJP5001 を使う気になれないものの、GT10G131 は壊れて RJP5001 なら壊れないという可能性はそれなりにあるのだ。
ただ、11年前に行ったスナバ回路は効果が皆無だったし、要するに何が本当の問題なのか良く分からないってのが実情である。
IGBTユニットを取り外し可能とすべく両極ともに2ミリのバナナプラグ対応にする。かなり複雑なハンダ付け造形となってしまい、もはや GT10G131 の小型性ほとんど無意味。たぶん RJP5001 の3並列でもサイズ感は大差なさそう。小差はあるけど。
IGBTユニットはできるだけ使い回せるよう統一ユニットにしたいけど、そもそもハイサイドのユニットにはゲートのプルダウン抵抗がない。ローサイドとは共通ユニットにできない。
これはダイオードも同じで、ローサイド用とハイサイド用では極性が違う。
組み立てでは、間違えないようにせねば。
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