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2016年12月28日(水) 21:19

ドミノピザ

 ドミノピザで大行列ができて話題になっていた。  元々は「来店して持ち帰れば2枚目無料」というキャンペーンである。これに想定以上の客が押し掛けて処理が間に合わず、大混乱。 外食関連で、時々耳にするトラブルだ。いずれも、過剰な注文で処理能力を超えてしまったパターンである。  元々キャンペーンの話を聞いたとき、「宅配ピザなんて割高過ぎるし半額でもまだ高い。量があっても食い切れないし」と自分は すぐに忘れていた。だが、普段ピザを食わない自分でさえキャンペーンを知っていたのだから、想定外の集客になったのも分かる。 これに関しては既にあちことで議論が済んでいるので、ソフト屋としての立場で見てみたい。  まず、オンラインで注文するECサイトというのは、実体のある商品を売る場合には大して省力化にならない。システムがネット上で 完結しても、商品を調達し商品を発送する部分は、もう完全に実店舗を変わらない手間を要する。だから、既に実店舗を構えている売り手が ECを導入するのは「商圏を広げる」という大きなメリットがあるものの、実店舗を持たずに参入しようとすれば実店舗の開設と変わらない 設備投資が必要になる。  だから、ECで新規参入する場合は、ダウンロード販売可能な商品に絞るべきである。  しかし今回のドミノピザは既に実店舗を持っていたのだから、この部分はクリアできる。  問題の元凶として、予約受付上限を設定していなかった疑惑がある。  時間帯ごとに作成可能なピザの限界数は容易に見当が付くので、適切に打ち切りするというのはECシステムの得意技である。 それが機能していなかったとすれば、とんでもない大ドジである。  更に厄介なのは、電話注文やFAX注文まで可能なこと。そっちで受けた予約をECシステムに入力しないと販売数管理できない。 オンライン化する場合、オフラインが残っていると人間の作業量が増大するので最悪だ。ECシステムはオフラインを排除しなければ 威力を発揮しない。  アマゾンが電話注文やFAX注文を受け付けているか?  電話注文やFAX注文できないことによるアマゾンの機会損失は、無視できない大きさだろうか?  そんなことはない。  蛇足だが、決済方法として銀行振込は業務にオフライン部分が残ってしまう。だからECシステムではクレジット払いが推奨され、 銀行振込は極端に嫌われるのだ。  ECシステムの開発費をどうするかという問題提起も見た。  ECシステムの決定的な特徴として、規模の経済が強烈に働く。すなわち、フランチャイズ店舗が10だろうが100だろうが1000 だろうが、ECシステムの開発費や維持費は大差ない。だから、店舗が増えれば増えるほど相対的にコスト負担が単純減少する。  ECシステムに限らず、IT化一般の特徴でもある。  だからコンビニは合併して店舗数を増やそうとする。IT投資負担が減り、競争優位になるのだ。IT以外でも規模の経済は効くが、 ITでは最強に効く。世の中がIT化されればされるほど、でかいところが有利になる。

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